自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

19-20セリエA第13節 vs ナポリ(H) ~ピョンテクを諦めない~

 インターナショナルマッチウィークを挟んだ今節の相手は、合宿拒否やらで会長と揉めており、負けるとアンチェロッティの首が危ういらしいナポリスクデット予想したけど無理そう。

 ちなみに今節は女性への暴力反対キャンペーンの試合。一昨年あたりから始まった気がする。

 ミランはムサッキオが怪我明けで先発、チャルハノールとべナセルが出場停止、ブレッシアニーニとダニエル・マルディーニが招集された。

 試合直前にスソからレビッチに変更。レビッチは初先発。

 ナポリはミッドウィークのCLリバプール戦を睨んでか、マノラス、ファビアン・ルイスメルテンスがベンチ。ミリク、マリオ・ルイ、グラム、マルキュイらが欠場。

 スタンドにはアッレグリやリッツォーリ審判委員長の姿が。アンチェロッティにはサン・シーロから拍手。

先発&フォーメーション

f:id:incursore:20191124110318j:plain

スタッツ&控えメンバー

Milan Napoli live score, video stream and H2H results - SofaScore

ハイライト


Milan 1-1 Napoli | Lozano & Bonaventura Score in Intense Head to Head Match | Serie A

流れ

 ナポリボールでキックオフ。クリバリからディ・ロレンツォのヘディングで右サイド深い位置まで運ぶ。

 1分、ナポリ自陣右サイド浅い位置からスローイン。ボナベントゥーラがディ・ロレンツォからボール奪取。ピョンテクに繋ぎクルニッチがシュート。左に外れる。

 4分、マクシモビッチの縦パスをロマニョーリインターセプト。ボナベントゥーラが溜めて右に展開。PA外中央右寄りからパケタがミドルシュート。右に外れる。

 5分、ナポリの2トップに対し、ビリアがCB間に降りてGKも含めた4人でビルドアップ。ロマニョーリが持ち上がりテオへパス。カジェホンが背後を取られたため、内側のボナベントゥーラを捨ててディ・ロレンツォが寄せに来る。テオはフリーになったボナベントゥーラへパス。ボナベントゥーラは右サイドで裏を狙ったレビッチへクロスを送るがジエリンスキがブロック。こぼれ球をパケタが拾い、レビッチとワンツーで右HSを突破。左足のクロスにピョンテクが合わせるが当たり損ねる。

 8分、ナポリが左サイドでごちゃごちゃしたところをパケタが拾いカウンター。ピョンテクがポストプレーで右サイドフリーのレビッチへパス。レビッチから高速低弾道クロスが逆サイドのボナベントゥーラ目がけて送られるがメレトが弾き出す。

 徐々にナポリのボール保持が増えてくるが4-5-1で組織的に守るミラン

 17分、ナポリ左サイド際にて後ろ向きで受けたジエリンスキにパケタがプレスでボール奪取。レビッチからパスを受けたピョンテクがPA右からシュート。勢いはあったが枠外。

 19分、ミラン敵陣左サイドからスローイン。少し繋いでテオから中央でフリーのビリアを経由し右サイドのコンティへ展開。パケタと一拍置いたワンツーで突破しクロスもクリバリがブロック。このCKからロマニョーリのヘディングシュートはメレト正面。

 22分、ナポリ左サイドのスローインから右へ展開。ディ・ロレンツォからロマニョーリの背後を狙ったカジェホンへパス。ロマニョーリが頭で弾き返したボールをインシーニェが確保しアランが左サイドのヒサイへ展開。右足のクロスはテオが頭で弾き返すが再びインシーニェが確保。右足のキックフェイクでビリアをかわし左足でミドルシュート。バーに当たったこぼれ球をロサーノがヘディングで押し込みナポリが先制。インシーニェのシュートがファーストシュートだった。

 24分、ムサッキオからテオへのパスをカジェホンインターセプト。ロサーノ、アランと繋ぎインシーニェが中央で仕掛けるがムサッキオが自ら止める。

 27分、テオ、ビリア、コンティ、ムサッキオ、コンティ、ビリア、テオと左右に振っていくミラン。縦を切りに行くカジェホンに対しテオが内側へ運び、クルニッチへパス。クルニッチは横に動きプレースペースを確保したボナベントゥーラへパス。ボナベントゥーラがペナルティアークからダイレクトでゴールに蹴り込み同点。

 31分、ビリアとパケタがピッチ中央でワンツーをミスしカウンター。ジエリンスキからパスを受けたロサーノが運び、最後は右サイドを駆け上がってきたカジェホンがシュートも右に外れる。

 34分、パケタ、クルニッチ、ビリア、ボナベントゥーラと敵MFラインの前でテンポ良くパスを繋ぎ、テオがオーバーラップから高速低弾道クロス。ヒサイのクリアがあわやオウンゴール。北川さんが奇声を発する。

 39分、マクシモビッチからボナベントゥーラの背後を取ったロサーノへスルーパス。危険な形でPAに侵入される。テオはディ・ロレンツォに付いておりロマニョーリの脇には広大なスペースがあった。

 41分、ミラン敵陣左サイド。テオ、クルニッチ、ボナベントゥーラでパスを廻しフリーになったクルニッチからヒサイの背後を取ったレビッチにクロス。ヘディングシュートはミートできず決定機を逃す。

 45分、ミラン自陣右サイドスローイン。クルニッチが左サイドのボナベントゥーラへ一気にサイドチェンジ。ボナベントゥーラが胸トラップからシャペウでディ・ロレンツォをかわしたが決定機には至らない。

 45分、カジェホンから縦パスを受けたロサーノがテオ、ビリア、クルニッチに寄せられながら粘ってアランへパス。アランからワンタッチでギャップに潜っていたインシーニェへスルーパス。完全な決定機だったがドンナルンマ神がストップ。

 1-1で前半終了。

 後半頭から膝を痛そうにしていたレビッチに代えてケシエ。パケタがRWG。

 ミランボールで後半キックオフ。ムサッキオから左サイドへのロングボールをカジェホンが弾き返す。

 48分、CKからクリバリがバイシクルシュートも枠の上。

 49分、ピッチ中央でムサッキオのクリアボールを拾ったアランに対して、ピョンテクとボナベントゥーラが挟んでボール奪取。ボナベントゥーラが少し運び、ピョンテク、ケシエ、パケタと右サイドへ繋ぐ。パケタはヒサイからプレスを受けるが粘ってジエリンスキとエルマスの間を通しライン間のケシエへパス。ケシエはPA中央のピョンテクにパスをするが、前方にズレてトラップ失敗。

 57分、ミラン自陣のFK。ビリアからケシエでリスタートしたが、ケシエのビリアへのリターンパスをロサーノが強奪。運んで左のインシーニェへパス。得意のカットインからのシュートは左に外れる。

 58分、カジェホンに代えてメルテンス。RWGにロサーノ、アランがアンカーの4-3-3に変更。

 59分、ロマニョーリからライン間のクルニッチへ縦パス。クルニッチはワンタッチで中央のパケタへパスを送るが、クリバリが読んでインターセプト。カウンター。メルテンスがワンタッチで右のロサーノに落とす。ロサーノは自慢の快速で運んでいくが、PA手前でムサッキオが見事なスライディングで危機回避。

 64分、肘を痛めたインシーニェに代えてユネス。

 68分、ピッチ中央でビリアがトラップ失敗しエルマスに掻っ攫われる。CB2人vsメルテンス、エルマス、ジエリンスキの状況。メルテンスからエルマスへのパスが流れ、エルマスは飛び出してきたドンナルンマをかわそうとしてダイブ。オルサートはシミュレーションを取る。

 72分、ビリアに代えてカラブリア。ケシエがアンカー、IHにカラブリア

 78分、ロマニョーリからライン間のクルニッチへ縦パス。クルニッチは前を向き、シンプルに左のボナベントゥーラへパス。ボナベントゥーラはオーバーラップしたテオを深い位置まで走らせるパス。テオがワンタッチでPA中央のピョンテクへクロス。左足のシュートはクリバリがシュートコースに体を入れてブロック。

 81分、ピッチ中央でコンティからパスを受けたケシエ。このトラップ際をアランがアンカーサック。こぼれ球をメルテンスが拾いジエリンスキとカウンターを仕掛けるが、PA内までは持ち込めず、放ったミドルシュートはドンナルンマが難なくキャッチ。

 83分、ロサーノに代えてジョレンテメルテンスがRWG。

 85分、ピョンテクに代えてレオン。

 85分、ナポリ敵陣左サイドスローイン。ジョレンテから落としを受けたユネス。パケタとの1vs1を突破しクロスを入れるが逆サイドへ流れる。ディ・ロレンツォが拾い、クルニッチとの球際勝負を制しメルテンスへパス。メルテンスPAへ走り込むアランへパス。アランはカラブリアをかわし角度が厳しい位置からシュート。ドンナルンマが弾きCK。

 90分、ナポリ敵陣左サイド深い位置からFK。メルテンスが入れたボールはロマニョーリが頭で弾き返すが、それをアランが胸トラップからシュートもドンナルンマが正面で弾く。

 92分、マクシモビッチから左に開いたユネスへ展開。ユネスからコンティとムサッキオの間を取ったメルテンスへパスが通る。メルテンスが前を向きコントロールシュートも右に外れる。フリーのエルマスが視えていれば超決定機になっていた。

 このまま1-1で試合終了。

ミラン

 攻撃も守備もオーソドックスになった印象。

 攻撃では、前節ユベントス戦でも見られたような4バックとアンカーでのビルドアップ。これまでのテオがウイングになりRSBが絞る疑似3バックはやらなかった。CBの間にビリアが降りる形もほとんどなかった。

 守備は、基本4-5-1で立ち、IHが前に出ることでプレスをかけるガットゥーゾ期のようなスタイル。前節までよりもCBがFWに付いていく場面が増えた。これまでは中盤より前は人に行くが、DFが場所を守るので、相手FWは降りていく動きでフリーになれた。今節はそこに手を加え2トップにほとんど仕事をさせなかった。終盤はパケタがバテバテで戻り切れなかったり相手にスペースを与えてしまったが、概ね良い出来だった。

 素晴らしかった同点弾の場面。ムサッキオへのバックパスでナポリはプレスのスイッチが入ったが、コンティがエルマスをかわし少し前に運ぶことで、ビリアに付いていたアランがマークを捨てドリブルのケアをしビリアをフリーにさせた。隠れた好プレー。

 20分40秒のビリアからレビッチへのパス、44分10秒のロマニョーリからクルニッチへのパスは先に繋がらなかったが良かった。特に後者はクルニッチからボナベントゥーラへのパスが繋がれば決定機になった。

 ビリアはプレッシャーが弱い場面では良いプレーができていた。一方で危険なロストもあったのでマイナス評価。来週はべナセルに戻るだろう。長谷部みたいに3バックの中央向きかな?

 急遽先発となったレビッチは悪くなかった。左で作って右で仕留めるイメージができた。ただ後半のパケタのRWGが意外と良かったのでポジション争いは厳しい。パケタが外で受ければIHが、中で受ければSBが走る形ができており、スルーパスも冴えていた。この起用は怪我の功名だが、中で受けるのが下手なスソより、中でも外でもプレーができクロスに飛び込んでいけるパケタがもしかすると最適解なのかもしれない。

 ボナベントゥーラ、クルニッチ、テオ、ロマニョーリ。この4人で左サイドを支配した。ロマニョーリからクルニッチへのパスは何度も見られた。ボナベントゥーラは本当に最高だ。近年の暗黒ミランを支えていたのは彼だと改めて感じることができた。中も外も関係ない、ドリブル、パス、シュート、走れる、FK。契約延長待ってます。

 ピョンテクは批判されて当然だし、我々が知っているイブラがFWにいれば勝てると思うが、まだピョンテクを諦めきれない自分がいる。裏抜けやPA内のポジショニングなどフィニッシュワークに専念させてあげれば輝けるはず。イブラが来れば放出予定らしいが、むしろイブラとの2トップがハマるかもしれないとすら考えている。ボナベントゥーラ、パケタ、イブラが敵を惹きつけ、ピョンテクはゴールを陥れる動きを繰り返す。妄想でしかないが諦めきれない。

 次節はアウェイでパルマ。23時キックオフは助かるが負けそう。クルセフスキ怖い。

ナポリ

 4-4-2の時間は両SBが上がり、アランがマクシモビッチの右に降りる形が目立った。

 インシーニェとロサーノの2トップはあまり機能していなかった。

 エルマスとジエリンスキは逆の方が良かった気がする。とはいえ2人とも散らしの仕事より前線に絡んでいく方が良さが出る。どっちもやれるファビアンは凄い。

 主にアランがビリアにプレスをかける役割を担っていたが、アランが居なくなった場所への対処は曖昧に見えた。試合を通して、SH(WG)とDH(IH)の間にパスを通されていた。ボールへのプレッシャーも弱かった印象。

 メルテンス投入後の方が攻守にやりやすそうだった。アランのアンカーも効いていた。

 マクシモビッチはサッリからは信頼を得られなかったが、アンチェロッティの評価は高そう。球出しはマノラスより間違いなく良い。

主審Daniele Orsato

 特になし。

ボヤキ

 ケシエのアンカーは無い(笑)