自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

19-20セリエA第20節 vs ウディネーゼ(H)

 公式戦2連勝のミランがカンピオナート3連勝中のウディネーゼを迎え撃つ。互いに水曜日にコッパ・イタリアを戦ったため中3日の連戦となるが、ウディネーゼはナイティンクとセマ以外は先発しなかったのでコンディションに余裕があるか。因みに第1節の対戦ではミランが枠内シュート0本で敗れているが、当時から両チームとも監督が変わっている。

 

  • 先発&フォーメーション

f:id:incursore:20200121131739j:image

 ミランは前節カリアリ戦の先発から負傷のカラブリア、ムサッキオ、チャルハノールに代わり、コンティ、ケアー、ボナベントゥーラがコッパ・イタリアに続いて先発。コッパ・イタリアを欠場した弟ドンナルンマは復帰。

 ウディネーゼは好調なカンピオナートの先発を継続。サミールが怪我で欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー

Milan Udinese live score, video stream and H2H results - SofaScore

  • ハイライト


AC Milan 3-2 Udinese | Brilliant Last Minute Rebic Strike Wins Incredible Game! | Serie A TIM

  • 流れ

 5分ウディネ、テオからレオンの縦パスがデパウルに引っかかる。デパウルから中央から斜めにロマニョーリの背後に走るラザーニャへ。飛び出したドンナルンマとラザーニャが交錯し、こぼれ球をストリガー・ラーセンが無人のゴールへ流し込みウディネーゼが先制。

 15分ウディネ、ゴールキックから。ベカンから受けたストリガー・ラーセンが縦に運び、デパウルがベナセルを引き連れてサイドに流れ、空いた場所に降りたオカカへラーセンからパス。オカカはスルーし延長線上のラザーニャがオカカへ落とす。オカカ、フォファナ、セマと繋いで左サイドへ。セマが縦に運んでクロスにラザーニャがシュート。強烈なシュートは枠の上。

 33分ミラン、ベナセルからPA内のイブラへロングボール。ボナベンへの落としはエコングがカットするが、セカンドボールをテオがダイレクトボレーシュート。これが当たり損ねてPA内のサムカスに渡る。サムカスがコントロールしてシュートを撃つがムッソがキャッチ。

 34分ミラン、右サイドハーフウェイラインで前を向いたイブラ。ケシエ、サムカスとワンツーで中央へ運んで行き、左サイドでフリーになっていたテオへ。テオのクロスにイブラが飛び込むが僅かに間に合わず。

 43分ミラン、ケシエからPA内のイブラへロングボール。イブラがベカンとエコングに競り勝ちレオンへ落とす。レオンのシュートはナイティンクが身体を張ってブロック。

 0-1で前半終了。

 後半からミランはボナベンに代えてレビッチを投入。

 45分ウディネ、PA手前のイブラからナイティンクがボールを突く。これをフォファナが前向きに拾って一気に前線のラザーニャへスルーパス。ケアーに走り勝ってシュートを撃つがドンナルンマがセーブ。

 46分ミランウディネーゼのCKから。エコングのボールをテオが突き、拾ったベナセルから縦のレオンへ。レオンが左サイドを運び、斜めにゴール前へ入ってくるサムカスへ。サムカスがシュートを撃つがムッソがセーブ。

 ムッソはフォファナへスロー。ウディネーゼはゆったりモード。フォファナからオカカへの緩いパスをコンティがインターセプトしてケシエへ。ケシエは中央のレオンへ。レオンはワンタッチでインターセプトの勢いのまま駆け上がっていたコンティへスルーパス。コンティの折り返しを後ろから走り込んだレビッチがゴールへ蹴り込み同点。レビッチは移籍後初ゴール。

 51分ミラン、自陣深く左サイドのスローインロマニョーリがラフに前方へ蹴ったボールをレオンが頭でフリック。これをイブラが収めてサムカスへスルーパス。サムカスがセマを縦にかわし右足クロス。イブラがボレーで合わせるがエコングがブロック。

 52分ウディネ、ハーフウェイラインでドリブルするコンティからラザーニャがボール奪取。ケアーにこぼれるがクリアしきれずオカカからラザーニャへスルーパス。ラザーニャのシュートはドンナルンマがセーブ。オフサイドになったが際どい。

 55分ウディネ、敵陣左サイドのスローイン。マンドラゴラが背中にレオンを感じながらオカカとのワンツーで間に潜り込み中央のデパウルへ。デパウルからフリーでリターンを受けたマンドラゴラがシュートもドンナルンマがセーブ。決定機逸。レオンがマンドラゴラを離した後、誰もマンドラゴラを見ていなかった。

 55分ウディネ、敵陣右サイドのスローイン。デパウルが深い位置からクロス。オカカが無理矢理収めてボレーシュートもドンナルンマがセーブ。

 64分ミラン、セマからオカカへのパスをケアーがカット。拾ったサムカスがルーレットでオカカとマンドラゴラをかわし速攻。サムカスは斜めに走り込んだレビッチへ。レビッチはシュートを撃つがベカンがついていきブロック。こぼれ球を拾ったサムカスは横のレオンへ。レオンがダイレクトシュートもムッソの正面。

 70分ミラン、ベナセルのCK。ニアでオカカがクリア。これをテオがダイレクトボレーでゴールへ突き刺しミランが逆転。

 77分ミラン&ウディネ、スタンディングオベーションのサムカスに代えてクルニッチ。クルニッチがトップ下、レオンがRSHで4-2-3-1。

 ナイティンクに代えてネストロフスキ。オカカ、ネストロフスキの2トップ、LSHにラザーニャ、RSHにデパウルの4-4-2のような並び。

 83分ミラン、敵陣PAからウディネボールのFK。ケアーがオカカの後ろから足を出してこぼれたボールをレオンが拾い運んで行きイブラへスルーパス。イブラが決められない。

 84分ウディネ、敵陣でデパウル、マンドラゴラ、ストリガー・ラーセンと繋ぐ。ストリガー・ラーセンにテオが出ていったために空いたCB-SB間をフォファナが狙う。そのフォファナをケアしにべナセルが下がる。そのスペースに来たデパウルとのワンツーでストリガー・ラーセンがテオを振り切りクロス。コンティのマークを振り切ったラザーニャの巧みなヘディングが決まりウディネーゼが同点に追いつく。2-2。

 86分ウディネ、ピッチ中央のデパウルから左サイドのラザーニャへ。ラザーニャはワンタッチで食いついたコンティの背後へ流し込みフォファナを走らせる。フォファナから正対するケシエの背後へ抜けるラザーニャへ。ラザーニャはワンタッチで中へ折り返すとネストロフスキがシュート。僅かにポスト左に外れる。

 87分ミラン、ベナセルからPA内のイブラへロングボール。イブラが落としにクルニッチが走り込むがシュートを撃てない。

 87分ウディネ、セマに代えてテル・アヴェスト。

 91分ウディネ、オカカに代えてドゥ・マイオ。5-3-2に戻す。

 92分ミランハーフウェイラインのコンティから斜めに走るレビッチへフィード。レビッチは胸でイブラへ落とすがベカンが足を出す。こぼれ球を拾ったレビッチがベカンを滑らせてかわし左足でシュート。これがエコングとドゥ・マイオの間を抜けてゴール右隅に決まり3-2。レビッチのドッピエッタミランが勝ち越し。

 これが実質ラストプレーで試合終了。3-2でミランが激闘を制し公式戦3連勝。イブラは史上最速のセリエA通算150勝到達となった。

 

 

 攻撃も守備も上手くいかなかったが力技で勝ちきった試合。速攻とロングボールで押し切った。先制されて、追いついて、ピンチを防いで逆転して、いつもの様に追いつかれて、引き分けで終わると思ったら劇的に勝ち越す。全てをイブラ効果と呼ぶのは正直まだ半信半疑だが、これまでだったら勝ち点を落としていた試合をものに出来たという結果はそう思わざるを得ない。

 守備はレオンがアンカーのマンドラゴラを見る4-4-1-1で行った。ただゴールキックにプレスをかける場合は、レオンがベカン、ボナベンがマンドラゴラをマークしていた。15分の場面では、ベカンからストリガー・ラーセンへのパスコースをレオンが消さなければいけなかったのだが前に立つだけで綺麗に前進され決定機まで繋げられた。これ以降は徐々に修正されていき、詰み状態に陥らせるまでに良化した。

 ラザーニャの同点ゴールはレビッチが戻ってブロックをしっかり組めば防げたんじゃないかと思う。レビッチはデパウルにプレッシャーかけに行くより自分のポジションに戻れば、ストリガー・ラーセンの上がりに対応出来たし、テオが出てくる必要もべナセルが下がる必要もなくなったはず。テオのワンツーでのかわされ方も改善しなければいけないけど。59分にも似たような形でテオ、ベナセル、レビッチのエリアを崩されており、やられるべくしてやられたとも言える。

 攻撃は相手が5-3-2でブロックを組んだ状態ではイブラへのロングボールぐらいしか攻め手がなかった。それでチャンスに繋がるから凄いけど。驚異の38歳。

 今後は、裏のスペースを消し、ミランに速攻の機会を与えないような引きこもりカウンターをしてくる相手が増えてきそう。

 ドンナルンマはやらかして先制点を献上したが後半のビッグセーブ祭りでプラス収支。

 ゴールに向かう迫力があるレビッチ、ドリブルとクロスでのチャンスメイクに長けたレオン、守備貢献のチャルハノール、万能のボナベンの4人で2枠をポジション争い。

 コンティはSPAL戦で地味にミスが多くて心配していたが、同点弾のアシストに、決勝点の起点に、ラザーニャのカウンター阻止と良い面が目立った。

 今節も大車輪の活躍だったベナセルだが、人に食いつきすぎる癖は気になる。以前からベナセルが食いついて空いたスペースを使われる場面が散見されており、ベナセルはアンカーよりはインサイドハーフ向きで、門番になれる選手を隣かアンカーに置いた方が守備のバランスは良化するのではないかと考える。MVPに輝いたアフリカネイションズカップでもゲディウラとの2DHか、ゲディウラがアンカーの左インサイドハーフを任されていた。現状のミランにアンカータイプはは怪我がちのビリアしかいない。その点で、ちょくちょく噂に上がるマティッチは有力な候補になり得る選手だと思うが、個人的な推しはスラヴィア・プラハのソウチェク。CLインテル戦でのパフォーマンスが印象的で年齢の割にキャプテンシーがありそうだし、オルモよりも安そうだし。

 

 次節はまたもやバロテッリが出場停止のブレシア。レアな土曜日早朝のキックオフ。気持ちよく土曜日を過ごさせてください。

 

 好調だということがよくわかる強さだった。監督が変わったが第1節の対戦同様ゴールキックから前進の形を持っていた。ムッソは本当にキックが上手い。そしてカウンターがめちゃくちゃ速い。

 サイドで菱形を作って突破する形を持っているのが羨ましい。その中でマンドラゴラとデパウルが効果的な動きとパスを行っていた。

 5-3-2ブロックからWBの縦スライドで4-4-2へ変形しプレスするパターンを持っているが、今節はやっていなかった。

 デパウルとフォファナの2シャドーを90分持たせるのは大変そう。デパウルはブロック守備の負担を減らせてあげたい。

 

  • 主審 Luca Pairetto

 まあこんなもんでしょう。

 

  • ボヤキ

 後半だけでお腹いっぱいでした。後半の盛り沢山な内容を思うと書き始めるのがダルかったです。