自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

19-20セリエA第26節 vs ジェノア(H)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、先週行われる予定だったジェノア戦が1週遅れて無観客試合として行われる。無観客でも選手交代やアディショナルタイムの場内アナウンスがあるんですね。

 この試合の前、ランチタイムキックオフのパルマvsSPALが試合直前に急に延期にするか協議が行われ、今週開催の試合は予定通り行われることが決まった。そんな急に言ってきたらそりゃあ延期になると思うやないか。

 ミランは前節から2週間空いた。ミッドウィークにはコッパ・イタリア準決勝のためにトリノへ移動したが、直後に延期が決まりとんぼ返りになってしまった。急遽の延期が続くとコンディション調整が難しそう。加えて、この間にまたしてもフロント陣に問題が起こりボバンが解雇され、来季からのラングニック就任も決定的な様子。

  残留争い中のジェノアは1月からダヴィデ・ニコラ監督が就任し、カンピオナート3勝2分3敗。アンドレアッツォーリとチアゴ・モッタで2勝しか挙げれていなかったので監督交代が功を奏したと言っていいだろう。フィオレンティーナ同様、攻撃的なスタイルを好んだ前任者から、現実的に走り闘うことを求める監督になって結果が出ている。強度が全然違う。ペリン、スマオロ、マジエッロ、ベーラミら実力者の大量補強も結果に繋がっている。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランは2週間の間にビリアが復帰。ドンナルンマとケアーはまだ復帰できずベゴビッチとムサッキオが先発。依然、クルニッチとドゥアルテは離脱中。

 ジェノアはギリオーネ、ラドヴァノビッチ、レラガー、パヤチが負傷欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー 

Milan Genoa live score, video stream and H2H results - SofaScore

  • ハイライト


Milan 1-2 Genoa | Ibrahimović and Pandev Score As Visitors Take Victory | Serie A TIM

 

  • 流れ

 4分ミラン、敵陣左サイドチャルハノールから右ハーフスペースに絞っていたコンティへ。コンティは右サイドに張ったサムカスへ。サムカスからライン間に入ったチャルハノールへ斜めにパス。チャルハノールはイブラへのスルーパスを狙うがカットされる。しかし自らこぼれ球を拾い、ビラスキの背後でドフリーのテオへクロス。ビラスキが僅かに頭で触ったことでシュートを撃てず。

 6分ジェノア、自陣PA手前でイブラからサムカスへのパスをスマオロがカットし、そのまま運んで右サイドのサナブリアへ。サナブリアはガッビアの背後を狙ったパンデフへパスを狙うがロマニョーリに当たりルーズボールになる。このボールをサナブリアがテオに競り勝ち、PA深くまで運んで折り返しをパンデフが決めてジェノア先制。0-1。

 13分ジェノア、敵陣左サイドからパンデフがクロスを狙うがコンティがクリア。セカンドボールをシェーネが拾い、マジエッロから左サイドに張ったクリーシトへ。カッサータが左サイドに立ちコンティを釣りだしたスペースにケシエの背後を取って動き出すパンデフにクリーシトから斜めのパス。パンデフがシュートまで持ち込むがサイドネット。

 16分ミラン、CKのこぼれ球をカッサータがクリア。コンティが頭で左サイドのサムカスへ繋ぐ。サムカスは内側のチャルハノールへパス。チャルハノールは戻って寄せてきたパンデフをかわしPA内で駆け引きをするイブラへインスイングクロス。イブラが頭で合わせるがペリンが好セーブ。

 19分ミラン、自陣でガッビアからテオへパス。テオは近くのケシエに横パス。このパスを狙ってベーラミが飛び込むがケシエが巧くかわしてチャルハノールへ縦パス。チャルハノールがイブラとワンツーでスマオロの背後に抜け出してシュートもペリンが好セーブ。

 28分ミラン、敵陣中央でベナセルからチャルハノールへ縦パス。マジエッロが迎撃に来るがケシエに落とし、右サイドコンティへ。コンティはワンタッチでライン間のチャルハノールに入れ、中へ入ってチャルハノールからリターンを受けベナセルへパス。ベナセルからイブラ、レビッチ、テオとワンタッチで繋がるがテオのキックが精度を欠いてしまう。

 29分ミラン、クリーシトから前線へのパスが流れてベゴビッチがキャッチ。すぐにベナセルへ渡す。ベナセルはシェーネの脇に降りたイブラへ。ロメロが迎撃に来るが近くのチャルハノールへ。ロメロが空けたスペースを狙うレビッチへチャルハノールがワンタッチでスルーパス。レビッチがシュートを撃つがビラスキが見事にブロック。

 40分ジェノア、自陣中央でフリーのシェーネからケシエの背後を取ったカッサータへ。カッサータからガッビアの背後を狙うパンデフへのスルーパスはガッビアがカット。しかしこぼれ球をパンデフが収めて左サイドクリーシトへ。クリーシトはカッサータとパス交換し敵陣中央のシェーネへ。シェーネはベナセルの脇に降りたサナブリアへ。サナブリアは右サイドビラスキへ。ビラスキのダイレクトクロスをニアでシェーネがフリック、カッサータがファーに詰めてジェノア追加点。0-2。

 0-2ジェノアリードで前半終了。

 56分ミランジェノア、チャルハノールに代えてボナベン、レビッチに代えてレオン。ジェノアはシェーネに代えてストゥラーロ。ベーラミがアンカー。

 62分ジェノア、鼠径部辺りを痛めたベーラミに代えてヤギエッロ。ストゥラーロがアンカー。

 66分ミラン、敵陣右サイドスローイン。コンティがレオンへ投げて、レオンはワンタッチでマジエッロを背負ったケシエへ。ケシエのクロスにイブラがオーバーヘッドで狙うがミートできず。

 76分ミラン、サムカスのアウトスイングのCK。こぼれ球をボナベンがダイレクトミドルシュート。スマオロに当たったこぼれ球をイブラが左足ボレーで叩き込み1-2。

 78分ジェノアパンデフに代えてピナモンティ。

 80分ミラン、敵陣左サイドでレオンとテオでボールキープ。レオンから引き取ったベナセルがPA内のイブラへクロス。マジエッロの後ろでヘディングシュートもマジエッロの頭と被ってミートできない。

 83分ミラン、右サイドコンティからサムカスへ。サムカスはワンタッチで斜め後ろのスペースにケシエを走らせる。ケシエからレオンへのパスは後ろ向きになってしまいマジエッロにボールを突かれる。しかしこれがサムカスにこぼれ、左ハーフスペースから中央に入っていくボナベンへ。ボナベンが斜めに運びながらシュートを撃つがスマオロがブロック。

 90分ミラン、コンティに代えてカラブリア

 1-2で試合終了。ジェノアレッチェを得失点差で上回り残留圏内の17位に浮上。ミランは6位ナポリに迫れず、5位ローマと9ポイント差、18位レッチェと11ポイント差の7位。

 

 攻守に驚きの緩さだった。ティオージがいたらブーイングが起きていたはず。冒頭に述べたようなコンディション面とピッチ外のゴタゴタの影響があるのは否めないか。

 それにしても守備局面の緩さは問題。元々コンパクトに守るチームではないが、ファーストプレスをかわされるとプレスバックの意識は低く、相手に時間とスペースを与えすぎてしまった。ロマニョーリは終始サナブリアのポストプレーを抑えられず、ベナセルやケシエと挟んで潰すこともできなかった。

 この試合はなぜかイブラが異様に中盤に降りてきた。29分のチャンスのようにシェーネの脇に降りるのはチームとして狙っていたと思うが、相手MFラインの前にまで降りてくると相手に怖さを与えられない。2失点後からは必要以上に降りることはなくなった。よって前半はイブラへのロングボールがほとんどなかった。後半は増えたがロングボールの精度を欠いたり、落としが繋がらなかったりでいつものようにはいかなかった。

 

 次の試合がいつ行われるのかわからないが、またいつものようにカルチョを楽しめる日々がなるべく早く戻ってくることを願うばかりだ。そして、これからの私はセリエAJリーグも無くなった週末をどう過ごすか。とりあえずNetflixに再入会して、ストレンジャー・シングスS3とセックスエデュケーションS2を観るか。

 

 サナブリア、カッサータ、ビラスキがとても良かった。

 サナブリアってこんなに凄かったっけ?史上最高の出来だったのでは?

 カッサータはデビュー時から技術と闘争心があるタイプだが洗練されてきた。サッスオーロでのデビュー戦で即退場していた印象が強い。

 ロメロはアタランタでトロイとポジション争いしてほしい。

 結局ペリンはめちゃくちゃ止める。帰宅。

 

  • 主審 Daniele Doveri

 VARはイラーティ。

 何度かボールに当たったり当たっても流したり当たりそうだったり当たらなかったり。