自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

19-20セリエA第32節 vs ナポリ(A)

 中4日でサン・パオロに乗り込む絶好調ミラン。最強アタランタに敗れた以外は再開後全勝のナポリと5位を争う重要な試合。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランはチャルハノールが先発復帰。RSHにはサーレマーケルスではなくパケタを起用。兄ルンマが故障。引き続きサムカス、ムサッキオ、ドゥアルテが負傷欠場。

 ナポリは出場停止明けのデンメではなくロボトカが先発。アタランタ戦で頭部を負傷したオスピナが先発復帰。マルキュイがメンバー外、ジョレンテは負傷欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー 

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  • ハイライト


Napoli 2-2 Milan | The Points Are Shared Between Napoli and Milan | Serie A TIM

 

 序盤からナポリのプレッシングと左サイドのアタッキングメロディー(北川さんリスペクト)に苦戦しながらも19分にワンチャンスをテオが決めて先制。ただ流れは変わらずナポリがセットプレーから同点に追いつき前半終了。

 後半もナポリペースで試合が進み、60分にメルテンスが逆転弾。ここからはナポリがプレスラインを下げ始める。すると70分、ボナベンがブロック守備をこじ開けようと強引に中央をドリブル突破し、レビッチがこちらも強引にシュート。こぼれ球を拾ったボナベンがPA内でマクシモヴィッチに足をかけられてPK獲得。これをケシエがしっかり決めて試合を振り出しに戻す。75分以降、ミランは連戦の疲労で足が止まり始めるが、途中出場のロサーノやポリターノの突破をなんとか凌ぐ。87分のサーレマーケルス退場後も10人で耐えて引き分けに持ち込んだ。

 5位を狙ううえでは必勝というくらい重要な試合だったが、好調ナポリとのアウェイゲーム、強豪との連戦、試合内容を考慮すると大きな勝ち点1。

 右で幅を取る役割があるRSHにパケタが入ったことで先制点が生まれたが同時に守備の危うさも生まれた。先制点はパケタがハーフスペースで受け、クリバリを前に釣りだして生まれたスペースをレビッチとべナセルが阿吽の呼吸で共有。中央のイブラを飛ばし、奥でフリーのテオにラストパス。という素晴らしい形だった。しかし、これ以外はチャンスを作れず。イブラはいつものレビッチだけじゃなくパケタも中に来るのでスペースを創るためにゴール近くから離れることがいつも以上に多かった。

 パケタが中に入っていくため右で幅を取るのはコンティ(普段は幅を取るサムカスやサレマを後方からサポートしつつ機を見て攻撃参加するのがメインタスク)。代わりに被カウンター要員を増やしたわけではないので被カウンター時にメルテンスやインシーニェが活用したいスペースを広げてしまう。そこにべナセルやケアーが釣り出されると空いたバイタルエリアにはジエリンスキが出てくる。速さも技術もあるナポリ相手には難しかった。パケタに替えてサレマを投入し元のタスクに戻した後半は守備の安定感は増したが、攻撃の停滞感は改善出来ず。

 ドンナルンマは良いセーブを何度もしてくれたがキックはかなり不安定だった。失点は仕方ないと思うよ。

 ボナベンはナポリ戦得意。

 サレマの2枚目は軽率。

 中4日だったとはいえ、強豪との連戦の疲労は隠せず、終盤は無尽蔵のスタミナのケシエとべナセルでさえキツそうだった。中2日の次節から3連続でエミリア・ロマーニャ州のクラブ(パルマボローニャサッスオーロ)と対戦。その後はアタランタ戦なのでビリア、クルニッチはどこかで先発チャンスがありそう。

 

 4-3-3がやりたいガットゥーゾにとって1月のデンメ、ロボトカの獲得でアンカーの適任者が居ない問題が解決されたのは大きかった。ミラン時代は守備組織の構築や人心掌握では評価を得ていたが、攻撃はカウンターかスソのクロス祭りで(ボナベンの長期離脱がなければイグアインと軸になっていた可能性はあった)、そこから脱却したいがためにミランは解任してジャンパオロを招聘したわけだが…

 現在のナポリはデンメがアンカーに収まったことでファビアン・ルイスもジエリンスキも本来の位置で生き生きプレーできるようになり、お馴染みのトリデンテも復活。元々備えていた攻撃力を特に難しい戦術を仕込まずとも蘇らせることに成功。と書いていて思ったのはかなりビッグクラブ向きの監督なのではないかということ。ジダン的な。

 北川さんのメルテンス情報が分厚い。

 カジェホンとアランが退団ぽいのが寂しい。
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 ガットゥーゾのお腹(笑)周りの顔(笑)

 

  • 主審 Federico La Penna

 VARはロッキ。

 終盤にかけてカードが増えたがサレマの退場を含め文句はない。でも良いレフェリングだったとも言い切れない感じ。微妙。PKの場面はマクシモヴィッチがボールに触れてないと思ったが足かける前に少し触れていたらしい。まあボナベンがボールを逃がしたところに足出しちゃったのが負けよ。