自業自得記録地獄

主にACミランに関する備忘録。

19-20 セリエA総括

 前代未聞のシーズンとなった19-20のセリエA。各チームを開幕前の予想順位とともに簡潔に振り返ります。

 

 

 

 

 

 

各クラブを振り返る

トップ4

優勝 ユヴェントス  (予想2位)

 ディバラ、クリスティアーノ・ロナウドの個の力で9連覇したが内容は乏しく、イタリアでの初タイトルを獲得したサッリはCLで準々決勝で敗退したこともあり今季限りで解任。来季は監督初挑戦のピルロが指揮を執る。ベンタンクール、デ・リフトが軸になる手応えを掴んだのは希望。

 

2位 インテル (予想3位)

 コンテ就任1年目で2位。CLGL3位でまわったELでは惜しくも準優勝。リーグ最少失点。得点数2位。クロス成功数2位。走行距離は断トツ1位。オフサイド数も1位。コンテは流石の手腕を発揮したが、相変わらずフロントとやり合う。

 補強の目玉だったルカクがメカニズムの中心にハマり、ラウタロと強烈2トップを形成。ゴディンが適応に苦しんだCBにはバストーニが台頭。再開後からはアレクシス・サンチェスアーセナル時代のようなキレを取り戻した。

 冬に獲得したものの生かせていないエリクセンをどう組み込むかが来季のテーマの1つになりそう。

 

3位 アタランタ (予想5位)

 リーグ最多の98得点。3人が15G以上、5得点以上の試合が6試合という驚異的かつ脅威の攻撃力。初参戦のCLでも3連敗スタートから準々決勝まで進み、PSG相手に大健闘。世界中から注目されるシーズンになった。

 決して選手層が厚いわけではないなかで、ボランチ、トップ下、シャドー、トップどこでもプレーしたパシャリッチと両サイドのWBを高次元にこなすカスターニュがベストメンバーには入らないがチームを回すうえでは不可欠だった。更には守備不安で先発は10試合ながら18Gで69分に1Gの得点率を記録したムリエルが最高のスーパーサブになった。

 

4位 ラツィオ (予想6位)

 中断前まではスクデット有力と言えるほどの勢いと練度だったが、再開後は怪我人の続出と選手層の薄さに泣き最終的には4位まで順位を落とした。得点はリーグ3位、失点はリーグ2位。スーペル・コッパ・イタリアーナ優勝。ELGL敗退。

 左サイドでルイス・アルベルトと時間を作るカピターノのルリッチの負傷離脱が痛かった。とにかくベストメンバーが強すぎてどうしても控え組との差が如実に表れてしまった。しかし、セリエA屈指のMFであるルイス・アルベルトやミリンコビッチ=サビッチと競争できる選手を獲得するのは難しい。だからこそ、フリーのダビド・シルバが欲しかったんだろう。チーム作りの難しさを感じる。

 

EL組

5位 ローマ (予想8位)

 セリエA初挑戦のフォンセカ監督は怪我人の続出に苦しんだがCBマンチーニのアンカー起用など柔軟な選手起用で対応。ミランの猛追から逃げ切り5位でELストレートインの権利は獲得。得点はリーグ4位。ELはラウンド16で敗退。

 獲得が疑問視されていたスモーリングが守備の要に。争奪戦だったヴェレトゥはゲームメイカーとして不可欠な戦力に。開幕から継続していた4-2-3-1⇔3-1-5-1の可変システムを終盤戦の3連敗後から3-4-2-1に変更してからは絶好調。サプライズだったのは1月にサン・パウロへのレンタルが終了し復帰したブルーノ・ペレス。もうローマでプレーすることはないと思われていたがフォンセカのRWBとして大ハマり。トリノ時代の躍動感を取り戻した。

 オフサイド数がリーグ最少。CK数最多。

 

6位 ミラン (予想4位)

 こちらをどうぞ。 

  

7位 ナポリ (予想1位)

 DMの不安については予想時点でも感じていたが、攻撃力とクリバリ、マノラスのスーパーカバーで帳尻を合わせられると思っていました。

 12月にアンチェロッティを解任し、後任にガットゥーゾを招聘というアツい展開を生むのは流石デ・ラウレンティス会長。4-5-1信奉者のガットゥーゾのために、適任が不在だったアンカー役にデンメ、ロボトカ、好みの左利きRWGのポリターノを獲得してからは安定した。チームを一致団結させコッパ・イタリア優勝に導いたガットゥーゾの手腕は評価に値。CLは準々決勝敗退。

 シュート数はリーグ2位だが得点数は8位。ポスト・クロスバーヒット数リーグ最多。ボール保持時間もリーグ最長。

 

 

中位

8位 サッスオーロ (予想13位)

 上位7クラブは順当なので実質優勝の8位はサッスオーロ。デ・ゼルビのポゼッションスタイルが更に浸透し、ベテランも若手も成長した。ボール保持時間3位。クロス数断トツ最少、シュート数11位ながら得点数6位。失点は多く13位。ポストに救われた数は2番目に多い。

 カプート、ベラルディ、ボガの強力トリデンテが目立つし素晴らしかったが、継続性と責任感を見せるようになったロカテッリがチームの心臓だった。個人的にはRSBのミュルデュルにエウシーニョ感を感じて気になっています。

 

9位 エラス・ヴェローナ (予想20位)

 「プレーオフからの昇格チームだし監督変わったし降格不可避」と思っていたが、まさかのトップハーフ。ユリッチ監督が1年目から特徴的な戦術(ガスペリーニ式のマンツーマン)を植えつけ、一時はEL圏内も狙えるほどの勢いを発揮した。アムラバト、クンブラ、ラフマニら多くの選手がブレイク。得点は15位だが失点が8位。走行距離は2位。

 ザッカーニは密かな推し。ラゾヴィッチはジェノア時代から推し。

 

10位 フィオレンティーナ (予想10位) ビンゴ

 積極的に補強をしながらも予想通りの中位に落ち着いた。モダンなモンテッラからリアリストのイアキーニへの監督交代はひとまず吉と出た。失点は5位。イアキーニ就任後に複数失点を喫したのは負け試合だけというのは流石。

 モンテッラ時代はリベリーの状態が良いと強い印象があったのでPPG1.19でかなり低いのは意外だった。ミランと並ぶ若いチームのなかで無名だったカストロヴィッリが大ブレイク。

 中断のおかげで本来なら大怪我から復帰できるはずがなかったクアメが終盤に復活しているのはジェノアがかわいそうだった。復帰できるなら放出するわけねーよなー。

 

11位 パルマ (予想18位)

 予想時点ではDFの層が薄すぎたが、後にダルミアン、ペッツェッラを補強。クルセフスキが大ブレイクし、セペがビッグセーブを連発。

 自陣での保持時間は11位。敵陣では19位。疑似カウンター狙いがデータからも感じられる。

 クロス成功数は19位。コルネリウスがクロスに合わせるのが上手かったので意外。イングレーゼもコルネリウスもいない時は屈強なクツカがCFを務めた。

 

12位 ボローニャ (予想9位)

 順位的には期待以下であったが、有望な若手、実力派の中堅、元気なベテランを中心とした、主体的でアグレッシブな姿勢は好感が持てる。ミハイロヴィッチ監督も白血病を克服。

 失点が多いわりに得点数は伸びなかった。シュート数とポストヒット数は多め。

 この本で勉強します。

 

13位 ウディネーゼ (予想14位)

 ほぼ予想通り。昨季はチェルシーでサッリのアシスタントコーチを務め、今季はトゥードルのアシスタントコーチを務めていたゴッティに監督交代しても、5-3-2のローラインブロックを敷き、カットすればオカカのフィジカルとラザーニャのスピードを生かしてカウンターというメイン戦術は変わらず。保持ではパルマ同様疑似カウンター狙い。失点は8位だが得点は17位。1試合1点を下回って13位は凄いのか。

 デ・パウルの年俸が安すぎて引いた。移籍リクエスト出しても全く不思議はない。

 

14位 カリアリ (予想15位)

 予想外の躍進から急降下で結果的にほぼ予想通りの14位に。エースのパヴォレッティが大怪我で離脱後に補強したシメオネが、ジョアン・ペドロ、ナインゴランと組んだ前線の破壊力と全員が連動した守備で序盤戦の台風の目になったが、12月から勝てなくなり、シーズン終了までに3勝しかできず、12月時点の4位から14位へ。

 

下位 

15位 サンプドリア (予想11位)

 ディ・フランチェスコが期待外れだったが、後任のラニエリが徐々に改善させ、再開後の終盤戦で一気に残留を決めた。保持時間は19位ながらシュート数は10位。守備からカウンターへの繋げ方の巧さがラニエリらしい。

 予想時点でWGの適任者がいないことは気になっていたが、補強もなく、3節から4-3-3を諦め3バックにしたが結果も内容も悪かった。ディ・フランチェスコもジャンパオロ同様にスカッドとの相性に泣かされたのかもしれない。

 推しのボナッツォーリが終盤にブレイク。クアリアレッラの弟子感が出てきた。

 

16位 トリノ (予想7位)

 マッザーリアタランタに0-7、レッチェに4-0と2試合連続大敗したことで解任されたが、モレーノ・ロンゴが就任しても解任時の12位を超えることなく低迷したままシーズン終了。ELはプレーオフでウルブスと当たってしまい敗退。

 シュート数は19位。走行距離は最短。GKシリグが孤軍奮闘。

 

17位 ジェノア (予想12位)

 攻撃的なサッカーを好むアンドレアッツォーリ、チアゴ・モッタは全く結果が出なかったが、ダヴィデ・ニコラ就任後の成績は11位。二コラのおかげで残留を果たした。

 保持時間が10位なのは前任者2人のスタイル故か。地道な成長が必要なポゼッションサッカーを根付かせるのは辛抱強くなければ難しいと再認識させられた。

 

降格組

18位 レッチェ (予想19位)

 昇格1年目、攻撃的なスタイルを貫き通したが残留には一歩及ばず。昨季のエンポリ枠。得点数は10位ながら失点は最多の85。冬に加入したドナーティ、デイオラ、バラク、サポナーラが良い仕事をしていると思ったが、前半戦から飛躍的に勝ち点を増やせたわけではなかった。

 クロス成功数が1位なのは少し驚いた。SBの攻撃参加は確かに多い気がした。

 リヴェラーニはシーズン終了後に解任されたが、オファーはすぐに届きそう。

 

19位 ブレシア (予想17位)

 セリエB優勝チームが1年で降格。9節から1度も降格圏内から脱出できず。コリーニ、グロッソ(3試合)、コリーニ(再登板)、ディエゴ・ロペスの監督リレーも奏功せず。個人的にはコリーニのままで良かったと思う。得点19位、シュート数最少。失点19位、保持時間最短、ポストに助けられた回数最多。

 再開後は欠場者が多かったが、ハードワーカーのビーゾリが怪我で再開後は1試合も出場できなかったのは非常に痛かった。

 

20位 SPAL (予想16位)

 3部からAに昇格させ、2年連続で残留に導いていたクラブの功労者センプリチを苦渋の思いで解任し、元イタリアU-21監督のディ・ビアッジョに残留を託したが5pしか勝ち点を取れず。5節から1度も降格圏内から脱出できず最下位で降格。得点数最少。シュート数は17位だが、唯一、枠内よりも枠外シュートの方が多いチームだった。

 13位だった昨季の右翼ラッザリがラツィオに引き抜かれた挙句、左翼ファレスが開幕前のアフリカネーションズカップで大怪我を負い両翼を失ったのは痛すぎた。ストレフェッザが台頭したもののクオリティ不足は露骨だった。

 実は、ラツィオアタランタに勝っており、再開後のミランと引き分けている。

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 フィオレンティーナの10位を当てたのは嬉しいが、上位が1つも当たらないのは酷い。圧倒的なクラブがないJリーグならまだしも、ある程度力関係がはっきりしているセリエAなら5個くらいは当てたい。

 

独断と偏見で選ぶベストイレブンと惜しくも選外な人たち

 早速ベストイレブンどん!


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 38試合×90分×シーズンの2/3=2280分以上出場した選手のなかから、シーズン通しての活躍やチームにおいての重要性を重視して選びました。

 4バック表記ですがアムラバトがRCBに入る3-4-1-2をイメージしてください。

 

GK

 ファン・ムッソウディネーゼ

 フルタイム出場に最多のクリーンシート。守備の時間が長いチームスタイルにも関わらずクリーンシート14は見事。高精度のキックで攻撃の起点にもなった。

 

 次点はサミル・ハンダノヴィッチインテル。最少失点チームであることに加えて、36歳ながらコンテが求めるビルドアップに適応したこと。足元が上手い印象がなかった分驚きが大きかった。

 

 その他:

 ムッソ同様攻撃の起点にもなりビッグセーブも連発したルイジ・セペ(パルマ

 最下位回避の立役者イェッセ・ヨロネン(ブレシア

 降格回避の立役者サルヴァトーレ・シリグトリノ

 など挙げればキリがないほど素晴らしいGKが揃っている。


Saves of the Season | The Best Save from EVERY Club! | Serie A Extra | Serie A TIM

 

CB

 ステファン・デ・フライインテル

 フランチェスコアチェルビ(ラツィオ

 共通しているのは守備の中心ということだけでなく、フィードが上手く、ビルドアップの中心としても不可欠だったこと。

 コンテの就任により、デ・フライラツィオ時代でもお馴染みの3バックの中央を任された。シュクリニアル、ゴディン、バストーニとパートナーが変わるなか絶対的な地位を築いた。4G3Aは見事。

 昨季デ・フライの後釜として加入したのがアチェルビ。昨季に続き、今季もほぼフル稼働だがパフォーマンスが落ちないのは凄い。積極的に攻撃参加し、いつの間にか相手ゴール前にいることも珍しくない。

 

 次点はクリス・スモーリング(ローマ)マンチェスター・ユナイテッドでのパフォーマンスの印象は決して良いものではなかったが、ローマでは強烈なフィジカルを生かし、守備の要として不可欠な存在に。ジェコとともにセットプレーでのメインターゲットを担い3Gと攻撃にも貢献。

 その他:

 アミル・ラフマニ(エラス・ヴェローナリカバリー数断トツ1位。攻撃参加も効果的だった。来季はナポリでどのように起用されるのか。

 ニコラ・ミレンコヴィッチ(フィオレンティーナFP最多出場時間、リカバリー数9位、5G。本当にヘディングが強い。ぶつかりたくない相手。

 ベラ・ジムシティ(アタランタ持ち前のハードマークに加えて、技術と攻撃力も向上。リカバリー数5位。

 オマル・コリー(サンプドリアリカバリー数2位。屈強なフィジカルでゴール前の壁になった。左利きを生かした球出しも悪くない。

 

RSB/RWB

 多くの候補がいたが決め手に欠き、絶対に入れないとと思わせる存在はいなかった。

 候補:

 怪我無くチームのために走ったが、ゴールとアシストが物足りなかったマヌエル・ラッザリ(ラツィオ

 不安定なチームで安定したプレーを続けたジョヴァンニ・ディ・ロレンツォ(ナポリ

 SBとしてレギュラー、戦術変更でWGとポリバレントになったファン・クアドラードユヴェントス。被ファール数7位も流石。

 初めてのセリエA、初めてのSBでチーム戦術の中心になった冨安健洋(ボローニャ。怪我がなければ選んだかもしれない。

 若くから期待されたが28歳で本格開花。良いポジショニングで5G3Aのダヴィデ・ファラオーニ(エラス・ヴェローナ

 積極的な攻撃参加が目を引いたステファノ・サベッリ(ブレシア。被ファール数4位は意外。

 攻撃に幅をもたらし、献身的なオフ・ザ・ボールの動きが光ったイェンス・ストリガー・ラーセン(ウディネーゼ

   

LSB/LWB

 テオ・エルナンデスミラン

 ゴセンスと悩んだが、チームの悪い時期も孤軍奮闘したテオを選出。ミランが2019年に稼いだ勝ち点はテオの攻撃力とドンナルンマの超反応のおかげ。圧倒的なスピードと当たり負けしない体の強さで長距離ドライビングをしてくれるのはチームの大きな助けになった。課題の守備も日に日に改善され不安は小さくなってきた。6G2A。

 

 次点はロビン・ゴセンス(アタランタ。9G7A。ゴメスやサパタとの連携も良く、クロスに対するポジショニングとヘディングの強さは抜群。守備も粘り強く対応。やっぱりゴセンスの方が良かったか?

 その他:

 ダルコ・ラゾヴィッチ(エラス・ヴェローナ技術とスピードで左サイドを蹂躙。カットインからのクロス、シュートは高精度だった。全試合出場、3G7A、キーパス数7位。

 

DM

 ソフィアン・アムラバト(エラス・ヴェローナ

 夏の移籍市場最終日にクルブ・ブルッヘからレンタル加入すると、瞬く間にセリエAトップクラスの選手に化けた、ゲームメイク、ボールキープ、ボール奪取を高次元で行う技術とフィジカルに長けたモロッコ人。多くの選手が活躍したエラス・ヴェローナだが、彼がフィットしていなかったらチーム力が大きく落ちていたのではないかと感じさせた。Netflixのドラマ「ベター・コール・ソウル」のナチョに似ている。

 

 その他:

 テンポ良くパスを散らし、不可欠なゲームメイカーとして地位を確立したジョルダン・ヴェレトゥ(ローマ)。時折見せるドリブルも良いアクセントになった。

 ボールホルダーをサポートする動き、トップへのパスコースを作る動き、相手アンカーを潰しに前へ出る動き。動き続けて平均走行距離1位のマルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル

 昨季から生まれた継続性を今季は新天地でも発揮した平均走行距離5位のエリック・プルガル(フィオレンティーナ。控えのバデリとの差が明白だった。CKからのアシストも光った。

 元々備えていた技術が生かされるチームに加入し出場し続けることで継続性と責任感を身につけたマヌエル・ロカテッリ(サッスオーロ。今季はキャリア最長の出場時間を記録し、デ・ゼルビのポゼッションサッカーの心臓と呼べるほどになった。

 

IH

 ルイス・アルベルトラツィオ

 もし中断がなければリーグMVPになっていたかもしれないほどの活躍。6G15A。アシストとキーパスは最多。技術が正確で視野が広いのは当然として、パスのタイミングやコースが非常に読みづらいのがDFを悩ませる。怪我と出場停止の2試合を除いた36試合全てで先発。終盤は過密日程もありパフォーマンスは落としたが文句なしの選出。

 

 その他:

 セリエAデビュー戦となった開幕戦でナポリ相手に躍動し大ブレイクを果たしたガエターノ・カストロヴィッリ(フィオレンティーナ。広いスペースではカカのような推進力、狭い場所ではイニエスタのような繊細なタッチで局面を打開。被ファール数2位。

 セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(ラツィオは出場停止の1試合を除き全試合出場し7G6A。キーパスも13位。特筆すべきはリカバリー数3位という成績。上位15人中CBではないのは彼だけ。

 今季はプレー強度が高まり、更に隙のない選手へ成長しているロドリゴ・ベンタンクール(ユヴェントス。出場時間と7Aは過去最高。

 ウルグアイ代表として国際舞台で発揮してきたハードワークをセリエAでも遺憾なく発揮したナイタン・ナンデス(カリアリ。最多タイの警告14枚。

 ピオトル・ジエリンスキ(ナポリアンチェロッティからもガットゥーゾからも絶大な信頼を寄せられ、ナポリ加入後最長の出場時間を記録。より決定的なプレーが増えればセリエA屈指のMFになれる。

 

OM

 アレハンドロ・ゴメス(アタランタ

 今季はより一層ゲームメイク、チャンスメイクへの関与が高まったように感じる。数年前からは信じられないがボランチのような位置でプレーしている。7G14A。アシスト数はキャリアハイでリーグ2位、キーパス数は5位、被ファール数は10位。32歳になったが34試合に先発。歴史に残る超攻撃的チームを司ったカピターノも文句なしの選出。

 

 パウロ・ディバラ(ユヴェントス

 昨季の不調で開幕前は移籍の噂が止まなかったなかで残留。どのようなシーズンになるのか興味深かったが、結果的にユヴェントスを9連覇に導きリーグMVPを獲得。11G7A。キーパス数5位。圧倒的な個人技はこれらの数字以上の価値をもたらし、ユヴェントスの主力選手のなかで最高のPPG2.39を記録。ディバラで勝ったと言っても過言ではない。

 

 その他:

 ジョアン・ペドロ(カリアリ相手最終ラインと駆け引きするシメオネのシャドウとして、キープ力やクロスに思い切りの良い飛び込みを見せ、序盤の躍進を牽引した。5位タイの18Gに4A。被ファール数は3位タイ。間違いなくキャリアハイのシーズンだった。

 

RWG

 デヤン・クルセフスキ(パルマ

 アタランタからレンタル加入すると、19歳ながら開幕から定位置を確保し攻撃の中心に。1月にはユヴェントス保有権をお買い上げ。そのままレンタルで残留し、パルマの11位フィニッシュに大きく貢献した。10G8A。アシスト数4位タイ、キーパス数3位タイ、平均走行距離3位(実質2位)。若いが総合力が高い。シュート、パス、ドリブル、スタミナ、守備意識。ハイアベレージだが器用貧乏感はない。来季、ピルロの下でどのような成長を遂げるのか楽しみだ。

 

 惜しくも次点になったのはドメニコ・ベラルディ(サッスオーロ。14G8A、得点数11位タイ、アシスト数4位タイ、キーパス数7位タイ。近年は伸び悩み感が否めなかったが、今季はベラルディらしいシュートセンス、ラストパスが復活。怪我無く毎シーズンこのくらいできれば凄いのだが、そう上手くはいかないものだ。

 その他:

 リッカルド・オルソリーニ(ボローニャ37試合8G6A。被ファール数8位。昨季から得点数は増やせなかったが存在感は増した。時に強引なまでのドリブルやシュートで状況を打開した。冨安と組む右サイドの攻撃は強みだが、守備では狙われがち。

 

LWG

 素晴らしい候補者がいたが、他のポジションとの兼ね合いで残念ながら選外に。

 候補:

 35歳になったクリスティアーノ・ロナウドユヴェントスは昨季を超える33試合31G(12PK)。セリエAでも通算50Gを記録し、プレミア、リーガ、セリエそれぞれで50Gを記録した史上初の選手に。

 個人もチームも成績が悪化したロレンツォ・インシーニェナポリ。シュート数3位タイ、枠に当てた数1位タイ、キーパス数2位で8G(5PK)6Aは物足りないが、リーグトップクラスの質を持っていることに違いない。層の厚い攻撃陣のなかで先発34試合は替えの効かない選手だったことの証明。

 昨季はドリブルだけ凄かったが、今季は11G2Aと危険な選手に成長したジェレミー・ボガ(サッスオーロ。被ファール数は意外と少なく37位。ファールすら許さないドリブルは崩しだけではなく陣地回復でも有効だった。

 

CF

 チーロ・インモービレラツィオ

 37試合36G(14PK)8Aで、イグアインの持つシーズン最多得点記録に肩を並べると同時に、自身3度目のセリエA得点王を獲得。カウンターの達人にとってキャリアハイのシーズンになった。序盤戦は割と途中交代も多く、シモーネ・インザーギ監督との関係が心配されたが、12節からはほぼフル出場。ライバルであるローマ以外の全チームから得点を記録。カウンターの起点になるプレーは年々進化している気がする。

 

 ロメル・ルカクインテル

 コンテの戦術に不可欠なターゲットマンの役割にすぐに順応。見るからに強そうなフィジカルを生かしてボールを収め、重そうな体からは想像できないスピードでゴールまで猛進。得点数3位の23G(6PK)に2A。キーパス数3位は素晴らしい。若いエスポージトにPKを譲るなど人格者的な振る舞いも見せている。EL決勝のオウンゴールは痛恨の極み。ちなみに上位相手の得点が少ないため「雑魚専」と揶揄されるが、今季も上位のユヴェントスアタランタラツィオ相手には得点できていない。

 

 その他:

 シュート数55本で得点数4位の21G(2PK)のフランチェスコ・カプート(サッスオーロ。一昨年はセリエBで得点王、昨季は降格したエンポリで16Gを記録した32歳が新天地でもゴールラッシュ。抜群のポジショニングと決定力に加えて、6Aにキーパス数13位とチャンスメイクにも関与。アッズーリで見たい。

 

監督

 ジャン・ピエロ・ガスペリーニアタランタ

 昨季3位でアタランタを史上初のCLへ導くと、今季はCLと並行しながらリーグ断トツ1位の98Gを記録し、勝ち点も昨季より9増やして3位。CLでもベスト8まで勝ち進み、その超攻撃的な姿勢が世界中から称賛を浴びた。

 シモーネと悩んだが、CLを戦いながら上位をキープし、再開後の過密日程で1敗しかしなかったのは本当に凄いことだと思い選出。この攻撃的なメンツが集まったベストイレブンを指揮するのはガスペリーニしかいないでしょう。

 

規定時間未到達だが素晴らしかった選手たち

  怪我があったり、ハーフシーズンのみで規定時間に到達しなかったが、シーズンを彩る素晴らしいプレーを見せた選手たち。

 

 

 ここまで読んでくださった方ありがとうございます。総括と銘打っているので、リーグ全体を俯瞰して見た話とか、異常に多いPKの話とかは必要なのだと思いますが、1万文字を超えているし疲れたし各チーム来季に向けて始動しだしたし終わります。

 19-20もおもしろかったー。カルチョさいこー。