自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第7節 vs エラス・ヴェローナ(H)

 ミッドウィークのELでリールに完敗を喫し、公式戦無敗記録が24試合で途切れたミラン。7連戦の最後の相手はリーグ最少3失点の7位エラス・ヴェローナ

 昨季の躍進の中心選手だったアムラバト、クンブラ、ラフマニが引き抜かれたものの、その売却益で補強もしっかり行い、層の厚さは昨季以上とも言える。不安視された守備陣の質もロヴァートの台頭とチェッケリーニの早期適応で問題無し。昨季同様、得点は少ない。

 これ欲しい。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランはムサッキオが負傷欠場。ダニマル、コロンボ、カルルが招集漏れ。ウォーミングアップ中にロマニョーリが筋肉トラブルを起こしガッビアが急遽先発。

 エラス・ヴェローナミゲウ・ヴェローゾ、ファラオーニ、ギュンター、ロナウドヴィエイラ、ファヴィッリ、ベナッシ、ダンツィ、リュエッグが欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー    

Fixtures and Results | Season 2020-21 | 7ª Match Day | Lega Serie A

  • ハイライト


Milan 2-2 Hellas Verona | Zlatan Ibrahimović salvages a late point for Milan! | Serie A TIM

  • 流れ

 カリニッチがガッビア、ザッカーニがケアー、バラクがケシエ、イリッチがべナセル、ダヴィドヴィチがチャルハノール、ラゾヴィッチがテオ、ディマルコがカラブリア、チェッケリーニがサレマーケルス、ロヴァートがレオン、マニャーニがイブラというのがエラス・ヴェローナが仕掛ける基本的なマッチアップ。

 序盤はエラス・ヴェローナがザッカーニのドリブルでチャンスを作る。2分のはマニャーニのインターセプトからカウンター、4分にはザッカーニがべナセルとカラブリアの間を割るドリブルからカリニッチに決定機が訪れるがドンナルンマがセーブしCK。ディマルコのボールにチェッケリーニが下がりながらのヘディングシュートを撃つがバー直撃。しかしこぼれ球を最も近くにいたバラクが押し込んでエラス・ヴェローナが先制。

 その後はミランが攻撃を仕掛けるが決定機を作れないでいると、18分にザッカーニがFKのこぼれ球をダイレクトミドルシュート。これをカラブリアが触ってコースが変わりエラス・ヴェローナに追加点。

 ここからようやくミランが起床。22分、カウンターからレオンのミドルシュートダヴィドヴィチに当たってコースが変わるがシルヴェストリの好セーブに遭う。26分、サレマーケルスのアーリークロスを中盤からニアのスペースに走り込んだケシエが合わせきれないが、マニャーニに当たってゴールイン。ミランが追撃開始。29分にはべナセルの縦パスをキープしたイブラの落としをサレマーケルスが受けてPA侵入し、背後からそろりそろりと上がってきていたテオにリターン。テオがシルヴェストリと1vs1になるが決められない。前半は1-2で終了。

 後半最初に決定機を迎えたのはエラス・ヴェローナ。シルヴェストリのゴールキックをガッビアが競り勝つが、セカンドボールをイリッチ、ザッカーニ、ディマルコと繋がれ、ザッカーニが絶妙なターンでカラブリアをかわしディ・マルコにラストパス。しかしディマルコのシュートは当たり損ねて枠の上へ。

 あわやの3失点目を逃れるとミランの猛攻が始まる。50分、降りたイブラからチャルハノール、レオンと繋がり、レオンのミドルシュートがチェッケリーニに当たったこぼれ球をチャルハノールが押し込むがオフサイド。63分、テオがレビッチとのワンツーで抜け出しシルヴェストリとの1vs1になるがまたもや阻まれてCK。そのCKのセカンドボールをテオが密集の中のケシエにパス。これにロヴァートが堪らずケシエの足を蹴ってしまいPK。しかしイブラが左上に大きく外してしまう。75分にはCKからイブラにチャンスが来るがバーとシルヴェストリに阻まれてしまう。

 決定機を活かせずにいると逆にエラス・ヴェローナにチャンスが。84分、ロヴァートが右から左へ展開。ウドギエ、ディマルコ、コリー、ザッカーニと左サイドで繋ぎ、右ハーフスペースのバラクへ。バラクはシンプルに右サイドのラゾヴィッチに流しラゾヴィッチからファーサイドへクロス。コリーとディマルコがフリーだったが重なってしまい決定機を逃す。

 ミランは88分にチャルハノールに替えてハウゲを投入し活性化を図る。すると89分、左サイドでブラヒム、ハウゲ、レビッチと繋ぎ、レビッチがゴール前のイブラへクロス。イブラのヘディングシュートはカラブリアの前にこぼれ、すかさずカラブリアボレーシュート。これがネットを揺らし同点かと思いきや、イブラのハンドで取り消し。

 今日はダメな日かと諦めかけた92分、テオが自陣から一気に持ち上がってゴール前のイブラへクロス。イブラはチェッケリーニの圧を受けながらコントロールし反転ボレーシュート。これはシルヴェストリに阻まれるが、オフサイドギリギリでこぼれ球を拾ったブラヒムの緩いクロスをイブラがチェティンの上からヘディングシュート。遂にイブラが決めて同点。更に逆転を狙い、レビッチのクロスをカラブリアがバイシクルシュートで狙うがシルヴェストリの正面。試合は2-2で終了。 

 

 負けて終わっても仕方ないくらいツイてなかったところを同点に出来たのは大きい。攻守に内容は悪くなかったしチャンス数で言えば勝てた試合だとも思う。しかし、3失点しかしていないチームに2点先取されればこの結果は必然だとも思う。とにかく負けずに、連敗せずに、単独首位をキープして進めることをポジティブに捉えたい。

 ポジティブと言えば、この7連戦でレオンがとても逞しく、頼もしい存在になってきている。特別なスピードを生かしたドリブルはチームにとって貴重な武器になり、課題だった攻守におけるオフ・ザ・ボールの動きが改善され、試合から消える時間も減少している。強いて言えば、テオ、チャルハノール、イブラとの連携面ではレビッチに軍配が上がるので、それが向上すると尚良い。

 イブラは出場7試合連発。

トラップからの反転ボレー凄かった。そして、PK譲る宣言きました。たまに失敗する印象はあったが、何故急に決まらなくなったんだろうか。

 今季カンピオナートではセットプレーからしか失点していない(PK2、FK1、CK4)。ローマ戦の1PKと2CKは防げたはず、前節のPKを与えるロマニョーリのファウル(リール戦も)とこの日の2失点目のFKを与えるケシエのファウルは少し

不用意だった。カラブリアも不運だった。

 そのカラブリアはELを休んだがザッカーニにチンチンにされ、守備では今季ワーストだったが、その分攻撃で取り返そうという意志は強く感じた。

 同じくELを休んだサレマはオウンゴールを誘発したがゴール前での繋ぎでミスも多く、火力アップのために前半のみでレビッチと交代。怪我かも。

 テオはCKでチェッケリーニに競り負けたが、下がりながらあのヘディングをしたチェッケリーニを褒めていいと思う。攻撃面では決定機逸2回が痛かったが、イブラの同点ゴールに繋がるクロスまでの運びは凄まじかった。

 次はクリスマス休暇までの10連戦。尋常ではない日程だがCL、EL組は皆同じ。ケアーの負担を軽減し得るムサッキオの復帰に期待。

 

 ヴェローゾ、ファラオーニ、ギュンターら主力に欠場者が多いなかでレベルを維持出来ているのがすごい。ユリッチやコーチの指導だけじゃなく、SDのトニー・ダミコの目利きも良いのだろう。特に、サッスオーロブレシアでは出番が少なかったマニャーニがこれほどマンツーマンに適性があったことに驚いている。見事なイブラ封じだった。

 CBの攻撃参加はこの試合では2分のマニャーニくらいしか見られず。

 ミランが狙うロヴァートは微妙な出来。

 ラゾヴィッチは左サイドの方がやりやすそう。でも、ディ・マルコも良い。

 ザッカーニがキレキレ。やっぱり良い選手。

 シルヴェストリ神。

 

 VARはヴァレリ。

 特にないが、試合終了後にドンナルンマに何か言われていたのがどんな内容だったのか気になる。