自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第8節 vs ナポリ(A)

 公式戦の無敗記録は途切れたものの、カンピオナートの無敗が19試合と未だに続いている首位のミラン。インターナショナルマッチウィーク明けから始まる10連戦の初戦は、苦手なサン・パオロでの3位ナポリ戦。ミランは2010年10月以来、サン・パオロでの勝利がない。

 ミランに負けないナポリvsアウェイ14試合無敗のミラン

 毎年恒例の女性に対する暴力反対キャンペーンの試合。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランはピオーリ監督と右腕であるアシスタントコーチのムレッリが揃ってCovid-19陽性でボネーラが指揮を執る。代表でハムストリングを痛めたレオンが負傷欠場。負傷明けのムサッキオは招集外。ダニマル、カルルが招集漏れ。ドンナルンマ、ケアー、チャルハノール、クルニッチはミッドウィークに代表でほぼフル出場している。

 ナポリオシムヘン、ヒサイ、ラフマニが負傷欠場。構想外のミリクは招集外。

 

  • スタッツ&控えメンバー    

Fixtures and Results | Season 2020-21 | 8ª Match Day | Lega Serie A

 

  • ハイライト


Napoli 1-3 Milan | Milan reclaim the top spot! | Serie A TIM

 

  • 流れ

 序盤はハイプレスからショートカウンターミランがペースを掴む。8分にハイプレスからレビッチ、10分にCKからケアーにチャンスが訪れるが決められない。それでも19分、べナセルからライン間のレビッチにパスが通り、テオのアーリークロスをイブラがクリバリの前でヘディングシュート。これが決まってミランが先制。

 失点後からナポリはプレス強度を高め、攻撃もスピードアップ。26分、クリバリの攻撃参加からメルテンスのコースを狙った際どいシュートはドンナルンマが素晴らしいセーブで防ぐ。更に、それで得たCKからバカヨコのシュートはレビッチがブロック、ディ・ロレンツォがこぼれ球を蹴り込むがバー、更にそのこぼれ球をロサーノが狙うが枠の上に外れる。その後もポリターノとロサーノで右ハーフスペースを攻略しシュートを撃つが枠に飛ばない。ミランリードの0-1で前半終了。

 後半も前半の流れが続きナポリペースだったが、首位のミランがワンチャンスを逃さない。53分、マリオ・ルイから前線にいたディ・ロレンツォへロングパスが通るが落としを失敗。テオが拾うとすぐにチャルハノールへ渡しカウンター発動。左サイドを爆走したレビッチがスルーパスを受け、ファーに流れたイブラへクロス。イブラが膝上で押し込み0-2。

 ナポリも61分、バカヨコのカウンタープレスからマリオ・ルイの折り返しをロマニョーリがクリアしきれないところをメルテンスが仕留めて逆転への狼煙を上げる。しかし64分にバカヨコが2枚目のイエローカードを受けて退場。更に、脅威になっていたポリターノが負傷。暗雲が立ち込めるがファビアン・ルイスの展開やインシーニェとマリオ・ルイのコンビネーションから崩しにかかる。

 粘り強く対応を続けるミランだったが77分にイブラが左ハムストリングを痛めて交代してしまう。代わりに入ったのはコロンボ。90分、ナポリゴールキックにハイプレスをかけてミスを誘う。メレトからジエリンスキのパスがズレるとコロンボが掻っ攫ってクロス。足元に入りすぎたハウゲは撃てないが、中に入ってきたコロンボにパス。コロンボがワンタッチで撃つがメレトに防がれる。

 92分にはナポリにチャンス。インシーニェからゴール前でロマニョーリを背負ったペターニャに楔を打ち込む。メルテンスとのワンツーからペターニャが反転シュートを撃つがドンナルンマの正面。

 すると94分、ディ・ロレンツォのコントロールミスを拾ったべナセルからハウゲへスルーパス。ハウゲがマノラスを縦にかわし冷静にゴールに流し込み1-3。最後にメルテンスがゴールを脅かすがこのまま試合終了。ミランサン・パオロで10年ぶりの勝利。単独首位キープ。カンピオナート20試合無敗。

 

 序盤はクリバリにイブラをつけてマノラスに持たせたところをチャルハノールがボランチを消しながら寄せていくプレッシングと、2トップ間に立つべナセルと左脇に降りるケシエのビルドアップが機能。

 守備で苦労したのはフリーマン的なポリターノへの対応。ロマニョーリが出て行かないと浮いてしまうが、出ていけばメルテンスやロサーノが狙う危険なエリアを空けてしまう。必要以上に出て行かないことで中盤で数的不利になるのは受け入れ、致命傷を受けるのは避けたという印象。

 カウンタープレスを受けて今季初めて流れの中から失点。26分のメルテンスの素晴らしいシュートは迅速なアプローチでコースを限定したケアーとバウンドして上がってくるボールを弾き出したドンナルンマのスーパーセーブの合わせ技。その後の大ピンチも含めて試合のターニングポイントだった。本当にケアーが怪我しなくて良かった。

 攻撃はほぼカウンター。それ以外は左サイドからテオを押し上げるパスがロマニョーリやべナセルから通ると良い形になった。

 全体的に2週間前に比べてコンディションが明らかに良かった。レビッチが代表辞退して調整できたのは良かった。

 全然入らない日もあったが、この日のイブラ神の決定力はまさに神がかっていた。先制点と良くない流れの中での追加点。出場6試合連続得点。今季4度目のドッピエッタ。8節で10得点を記録した選手の最年長記録を10歳も更新。怪我の程度が心配。

 改めてボランチの2人も凄い。走行距離1位2位。まさに心臓。

 ハウゲがセリエA初ゴール!

 

 次は中3日でアウェイのリール戦。最低でも1ポイントは取って帰ってきたい。中3日、中2日のループで10連戦。できるならELの6節は消化試合にしたい…

 

 裏抜け、クロスやロングボールのターゲットと多くのタスクをこなせるオシムヘン不在は痛かった。ポリターノのFW起用はロサーノとの関係は良かったが、メルテンスとのコンビネーションは見られず。普段のメルテンスの仕事がなくなった感じ。

 インシーニェはアッズーリで働きすぎて疲れていたのか、決定的なプレーは少なかった。

 マノラスが逆足WGの縦突破に弱かった。

 

  • 主審 Paolo Valeri

 VARはイラーティ。

 ヴァレリ、ドヴェリ(4th)、イラーティとベテランが揃った。