自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第9節 vs フィオレンティーナ(H)

 カンピオナート20試合無敗中の首位ミラン。フランス遠征帰りかつ中2日で迎える10連戦の3試合目の相手は、プランデッリ就任後3試合目の15位フィオレンティーナ。昨季のサン・シーロではリベリーにちんちんにされたのが記憶に新しい。アウェイでは疑惑のPK判定があり昨季は勝てていない。

 

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 中盤から前線の豊富な戦力を活かしきれず勝ち点を積み上げられなかったフィオレンティーナは先のインターナショナルマッチウィークにイアキーニを解任し、過去に5シーズン指揮を執りCL出場も果たしたプランデッリを招聘。先週の就任後1試合目は3試合連続の無得点で敗れたが、ミッドウィークのコッパ・イタリアウディネーゼ戦では延長後半に1点を奪い勝利。イタリア代表監督辞任後は解任続きの63歳が10年ぶりに復帰した古巣を再建できるのか注目。

 

 水曜日に亡くなったディエゴ・マラドーナ追悼試合。試合時間10分にはプレーを止めて拍手。 #AD10S

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランイブラヒモヴィッチ、レオンが負傷欠場。べナセルも筋肉の違和感、カスティジェホが膝の痛みで欠場。負傷明けのムサッキオは招集外。サレマーケルスが早期復帰。まだピオーリは戻れずボネーラ監督代行。

 フィオレンティーナは負傷者ゼロ。カジェホンやボナベントゥーラ、前節負傷交代のリベリーも復帰。

 

  • スタッツ&控えメンバー    

Fixtures and Results | Season 2020-21 | 9ª Match Day | Lega Serie A

 

  • ハイライト


Milan 2-0 Fiorentina | Romagnoli & Kessie Score as Rossoneri take 3 points | Serie A TIM

 

  • 流れ

 序盤はどちらかと言えばフィオレンティーナペースだがシュートまでは行かない展開で先制したのはミラン。16分にチャルハノールのCKをケシエがニアでフリックし、ファーでロマニョーリが押し込む。フィオレンティーナは20分にリベリーのスルーパスからヴラホヴィッチがCB間を斜めに抜け出して強烈なシュートを撃つがポスト直撃。

 ポストに助けられたミランは24分、ブラヒムが降りて捌きペッツェッラを釣り出し、カラブリアからそのスペースを突いたサレマーケルスにスルーパス。サレマーケルスが慌てて戻ったペッツェッラに引っ掛けられてPK獲得。ケシエが冷静にGKの逆を突いて追加点。更に36分、相手MF-FW間で浮いたトナーリから開けていたDH間のチャルハノールへ縦パス。チャルハノールはワンタッチでレビッチに繋ぎ、レビッチは左サイドでカセレスの裏を狙ったテオにスルーパス。テオが切り替えしたところでカセレスが堪らず手を出してしまい、この日2つ目のPK獲得。しかし、ケシエのシュートはドロンゴフスキに止められてしまう。前半は2-0で終了。

 後半からフィオレンティーナカジェホンに替えてボナベントゥーラを投入し4-3-1-2に変更。54分、フィオレンティーナにこの日最大の決定機が訪れる。ミランの攻撃を凌ぎ、リベリーが中盤でカラブリアを背負ってキープ。カラブリアが突いたボールをカストロヴィッリが奪い、前方のヴラホヴィッチに当てる。ヴラホヴィッチはカストロヴィッリに落とすと左前方に流れてリターンを受け、背後に抜け出したリベリーにスルーパスオフサイドギリギリで抜け出したリベリーだがドンナルンマのスーパーセーブに遭い決定機を逃してしまう。84分にはCKからペッツェッラがヘディングシュートを撃つがドンナルンマが迅速かつ丁寧な捕球。後半はスコアが動かずミランが2-0で勝利。

 

 2位と5ポイント差の首位。カンピオナート21試合無敗。カンピオナート29試合連続得点。9試合で23ポイントは過去最高。

 

 内容が良いわけではないがCKとPKで点を取り、中2日ながら切り替えの早さと運動量で勝り、守護神のスーパーセーブで無失点。ライバル達がポイントを落としていた中で、イブラ、べナセルという中心選手を欠きながら典型的な強いチームの勝ち方ができた。選手達からは「イブラ、ピオーリがいない中で負けられない、いないから勝てなかったと言われたくない」というような意地やプライドを感じた。特にフレッシュだったケシエ、サレマ、カラブリアロマニョーリがハイパフォーマンス。低調が続いたロマニョーリは今季ベスト。前での潰しが増えてきたのは良い兆候。

 レビッチが先頭を引っ張ったハイプレスは、まだビルドアップの整備が出来ていないフィオレンティーナにハマり、フィオレンティーナはGKから繋ぐのを諦めた。レビッチは終盤まで足が止まらず、ブラヒムは中盤を助けるプレスバックも頑張った。

 ミレンコヴィッチ、ペッツェッラとヘディングが強い2人がいるので今季不安定なセットプレーの守備が怖かったが合わされたのは1度で済んだ。

 前半は相手の4-4-2の守備に対して、アムラバトがケシエに出た背後などプルガル周りをチャルハノール、ブラヒム、レビッチが活用。守備が左にズレると右に展開し、サレマとカラブリアで崩しにかかる。べナセルがいれば右から左への展開も多く作れたと思う。

 後半は相手が4-3-1-2で中央のスペースを埋めてきたため前半のようにはいかなかったが、サレマとカラブリアで右サイドを制圧した。

 カウンターを受けるような場面が何度かあったが、大半の場面でミランの選手の戻りの方が早かった。特に、70分のブラヒムのパスミスからの被カウンターでケシエがハンドで止めた場面。ブラヒムのミスに怒ってプレーが止まる選手がいてもおかしくないのに、ケシエ、テオ、レビッチがすぐに切り替えて自陣に向けて爆走してるのが凄いと思う。ボナベントゥーラを遅らせたケアーも流石。

 

 トナーリが攻守両面でチームのプレーテンポに慣れ始め、プレスもビルドアップもスムーズになってきた。

 テオは攻撃で目立つ場面は多くなかったが、献身的な追い越しに守備でも水を漏らさず。ドンナルンマのスーパーセーブの場面ではリベリーに少しでもプレッシャーを与えようと爆走。確かな貢献をしていた。ELは休みかな?

 20分でOH、LSH、DHの3ポジションを務めて試合を締めるクルニッチ。助かる。

 

 次は中3日でELセルティック戦。ミランとリールが勝てばGS突破が確定する。

 

 アムラバトとプルガルでポゼッションし、カストロヴィッリとリベリーで崩す。左偏重。

 失点時のCKの守備がやけに淡白で気になった。

 1つ目のPKを与える場面のサレマの動きに対するビラーギのポジショニングがおかしい。ペッツェッラがいないことに気づいていなかったのか。

 カジェホンは明らかに本調子とは程遠く。

 クトローネはカラブリアの覚醒ぶりにさぞ驚いただろう。

 

  • 主審 Rosario Abisso

 VARはマッツォレーニ

 特になし。