自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第34節 vs ベネヴェント(H)

 好調なアウェイでもラツィオに完敗を喫し、カンピオナートでは今季2度目の連敗で2位から5位に転落。スクデットを狙えたチームがCL出場すら危うくなっているなかで、残留争い中の18位ベネヴェントを迎え撃つ。

 ベネヴェントはここまで7勝10分16敗37得点66失点。前半戦19試合終了時は11位だったが、18位まで落ちてしまった。

  • ホーム成績は19位。アウェイ成績は11位。
  • 得点18位タイ。シュート数13位。
  • 失点18位。
  • ポスト・バーに当てた回数最下位。救われた回数1位。
  • アクチュアルプレイングタイム19位。
  • ポゼッションタイム最下位(ダントツ)。

 

先発&フォーメーション

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 ミランマンジュキッチが気管支炎で欠場。ダニエル・マルディーニは招集外。アントニオ・ドンナルンマがベンチ外。

 ベネヴェントはトゥイア、レティツィア、サウ、フロン、モンチーニが負傷欠場。

 

スタッツ&控え

Match Report | 2020-21 | 34ª Match Day | Lega Serie A

 

ハイライト


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流れ

 ベネヴェントは4-4-1-1ミドルプレス。左DHのイオニツァは積極的に前にプレスをかけに行くので4-3-2-1っぽくもなる。ミランはべナセルがアンカー気味の4-1ビルドアップ。その他5人が流動的に間に顔を出しボールを引き出す。ベネヴェントのDFラインは下がりやすいが、MFラインは前で奪いたがるのでライン間が空きがち。

 ミランはハイプレスだが、ベネヴェントは無理して繋がないのでまずはロングボールのセカンドボール争い。ベネヴェントが拾ったら、ミランはイブラがCBの片方、チャルハノールがヴィオラ、ケシエがダボ、べナセルがイオニツァを意識。そうなると、ベネヴェントはフリーのCBからミランの中盤の間を通してイアゴ・ファルケ、ラパドゥーラへの縦パスを狙っていく。

 5分、テオから中盤に降りてきたイブラへパス。イブラはヴィオラを引きつけてテオにリターン。テオは中央に入ってきたケシエへパス。ケシエはワンタッチで前向きのチャルハノールに落とす。チャルハノールは右のサレマーケルスへ。サレマーケルスはワンタッチでゴール前に入っていくケシエへパス。ケシエがスルーしたボールをチャルハノールがワンタッチでゴール右隅に流し込みミランが先制。

 10分、ヴィオラからグリクへのバックパスにチャルハノールがプレス。グリクは中央のイアゴ・ファルケへ縦パス。落としを受けたヴィオラがワンタッチでトモリとダロトの間のスペースに抜け出したラパドゥーラへスルーパス。ダロトがラパドゥーラになんとか寄せてシュートは枠外へ。ロマニョーリイアゴ・ファルケに釣り出されたスペースにイオニツァが走ったことでトモリが少し引っ張られてしまった。

 13分、中央でのトモリ、べナセル、チャルハノールと繋ぎ、イブラへの縦パスでMFラインを突破。その後はテオ、ケシエ、テオ、イブラ、チャルハノール、レオン、テオ、チャルハノールと繋ぎ、前向きのチャルハノールが持った瞬間にデパオリとグリクの間に動き出したイブラへ。イブラは中央のレオンへ繋ぎ、レオンは右でフリーのダロトへ。ダロトがシュートを撃つがモンティポが弾く。こぼれ球をイブラが狙うがモンティポが抑える。

 14分、モンティポのロングボールをテオがコントロールミス。奪ったイオニツァがミドルシュート。ドンナルンマがなんとか弾きCK。

 15分、上述のCKのセカンドボールをべナセル、チャルハノール、ケシエと繋ぎ、ケシエが一気に運んでいく。ケシエからラストパスを受けたレオンがシュートを撃つがモンティポが止める。

 36分、FKを繋ぎ、べナセルからファーへ浮き球を送るがクリアされる。こぼれ球を拾ったダロトがPA手前のテオに繋ぐと、テオがオーバーラップしたチャルハノールを囮に左足を振り抜くがモンティポが弾き出す。

 39分、グリクからバルバへサイドチェンジ。インプロータがダロトをかわしてカットインし中央へクロスを入れる。イアゴ・ファルケが収めて上がってきたデパオリへラストパス。デパオリのシュートはテオがブロック。

 47分、左サイドでダボのパスをケシエがカット。ケシエからすぐに切り替えてバルバとカルディローラの間を抜け出したイブラへスルーパス。イブラがシュートを撃つがモンティポが足で弾き出す。

 1-0で前半終了。ミランは後半から退場の危険性があったべナセルを下げてトナーリを投入。ビルドアップはケシエと横並びが多くなる。

 45分、ミランがキックオフから前線へ放り込む。こぼれ球をダロトがクロス。デパオリのクリアをダボがコントロールミス。拾ったチャルハノールからイブラへラストパス。イブラがシュートを撃つがモンティポが足で弾き出す。

 51分、ヴィオラからテオの裏にラパドゥーラを走らせる。キープしたラパドゥーラからパスを受けたイアゴ・ファルケミドルシュートを撃つが僅かに枠の右。トモリが最低限のシュートコース限定。

 52分、ドンナルンマからダロトへのフィード。ダロトが中央へ持ち運び、レオンが中に入りデパオリを動かしてガラ空きの左サイドのチャルハノールへ。チャルハノールのミドルシュートは僅かに枠の左。

 54分、左サイドでベネヴェントのスローインを奪うと、チャルハノールから中央のイブラへ。イブラはサレマーケルスとのワンツーでカルディローラとグリクをかわしてシュートを撃つが、またしてもモンティポの足に止められる。

 58分、自陣左サイドで後ろ向きでテオからパスを受けたレオンが見事なターンでデパオリをかわして一気に敵陣へ運んでいき、PA内のサレマーケルスに折り返すがサレマーケルスがコントロールミスでシュートを撃てない。

 59分、ダロトからテオへサイドチェンジ。テオは中央へ運び、チャルハノール、ケシエと繋ぎ、右サイドのサレマーケルスへ展開。サレマーケルスは左ハーフスペースのテオへライン間を横パス。テオはワンタッチでイブラへ縦パス。イブラのシュートはモンティポが弾くが、こぼれ球をテオが詰めてミランが追加点をあげる。

 66分、モンティポのロングボールをロマニョーリが弾き返すが、拾ったヴィオラから右サイドのインシーニェへ。インシーニェがラパドゥーラとのワンツーでカットインしコントロールシュートを狙うが枠外へ。

 84分、イブラがミドルシュートを撃つがDFに当たりカプラーリにこぼれる。カプラーリがヴィオラに落とし、インシーニェへ。インシーニェは左に流れるガイチへパス。ガイチが縦に持ち出しシュートを撃つがトモリがブロック。

 2-0で試合終了。大量得点とはいかなかったが、チャンスを量産し、3月7日以来の無失点で勝利。ミランは4位浮上、ベネヴェントは降格圏のまま。

 

ミラン 

 イブラが中心にいることで相手の意識がイブラに集まり、チャルハノールとサレマが生き生きとプレーできる。イブラ自身もどれか決めていれば本当に文句なしだった。テクニック、フィジカル、メンタル、どれを取っても代わりになる選手はどこにもいないので、不在時のチーム力の大幅な低下も致し方ない事だと思ってしまう。

 両SBのパフォーマンスも良かった。重要な時期にテオがらしさを取り戻しているのは大きい。

 レオンはラストサードでのクオリティがまだ上がってこないが、レビッチよりも守備を頑張っている。

 べナセルは地味に低調が続いている。来週には状態を上げてほしいが、個人的にはメイテでええやんと思っている。

 走行距離は5.7kmベネヴェントの方が多く走った。今回の差はミランの方が保持で相手を動かせたことで生まれたものだと思う。

 

 来週はユヴェントスとの決戦。リーチの選手が多かったが出場停止はサムカスだけで済み、負傷者もいないほぼフルスカッドで臨めるのは朗報。何が何でも勝たねば。

 

ベネヴェント

 モンティポ止めすぎ。

 バルバとインプロータはピッポが4バックと3バックを使い分けるうえで欠かせない存在になっている。

 残り4試合だが、来週はカリアリ、最終節はトリノとの直接対決があるのはおもしろい。

 

主審 Gianpaolo Calvarese

 VARはマリアーニ。

 べナセルを退場にしないでくれてありがとうございます。