無敗のカンピオナートと打って変わって、CLでは3連敗でグループ最下位ながら突破の可能性を残しているミラン。2週間前に完敗を喫したポルトをサン・シーロで迎え撃つ。
前回対戦後からポルトは3試合で2勝1敗。中3日。
ローマ戦後の2日間
特になし。
先発&フォーメーション
ミランはメニャン、レビッチ、フロレンツィ、メシアス、プリッツァーリが欠場。ペッレグリ、サムカス、コンティは登録外。まだ痛みがあるバロ=トゥーレはテオが出場停止のダービーに備えて欠場。
ポルトはウリベがウォーミングアップ中に負傷。ウェンデウとマルカーノが負傷欠場。
スタッツ&控え
Milan-Porto | Line-ups | UEFA Champions League | UEFA.com
ハイライト
流れ
ポルトは基本的にグルイッチやタレミへのロングボールを中盤辺りに蹴ることで空中戦勝率とセカンドボール回収率を上げる。そして、コンパクトなハイラインでハイプレス。エヴァニウソンは中間ポジションを取りながらプレスのスイッチを入れ、タレミはボランチをマークし、トモリにはルイス・ディアスが出ていく。
ミランは後方2-4または3-3でビルドアップを狙うがポルトの速いプレスに苦戦。ロングボールでハイプレスもかわされる。
0分、キックオフから左サイドに蹴り込みスローインを得たポルト。ザイドゥのゴール前へのロングスローをトモリが後ろに逸してしまい、反応したエヴァニウソンがシュートもサイドネット。
4分、ミランの自陣中央でのパス回しにポルトがプレス。べナセルがグルイッチに奪われる。グルイッチはトナーリをかわしてルイス・ディアスへパス。ルイス・ディアスは冷静にゴールへ流し込みポルトが早々に先制。
9分、ザイドゥのスローインをトモリと入れ替わったルイス・ディアスが左サイドを抉る。マイナスの折り返しをオターヴィオがシュートを撃つが大きく枠を外す。
16分、ポルトのFK。セルジオ・オリヴェイラのファーへのボールをグルイッチがヘディングシュートもタタルシャヌが指先で弾き出す。
24分、ポルトのCK。セルジオ・オリヴェイラのボールをフリーのグルイッチが頭で合わせるがタタルシャヌがセーブ。
31分、ポルトのCK。セルジオ・オリヴェイラのボールをペペが折り返しグルイッチがヘディングシュートも味方に当たってしまう。テオがカウンターで運ぶがグルイッチに奪われる。グルイッチはロマニョーリの裏を取ったエヴァニウソンへスルーパス。タメを作ったエヴァニウソンの折り返しをグルイッチがシュートを撃つがタタルシャヌの正面。タタルシャヌはテオへ素早いスローイング。テオが運び右に開いたジルーへ。ジルーがPA外から狙い澄ましたコントロールシュートを撃つがディオゴ・コスタがセーブ。
44分、ポルトが攻め込むがセルジオ・オリヴェイラからタレミへのパスがズレると、テオが奪ってカウンター。テオは敵陣PA前まで運び左のレオンへパスを出すが流れてしまう。レオンがなんとかゴール前へ折り返すとサレマが左足でボレーシュートを撃つが大きく枠を外す。
0-1で前半終了。ポゼッションに差はなくシュート数は2本vs8本。
後半からミランは目眩がしたらしいカラブリアに替えてカルルを投入。
51分、右に開いて受けたサレマが中へ運び、ジョアン・マリオとムベンバの間を抜け出したレオンへアウトサイドでスルーパス。レオンはGKをかわしてシュートを撃つがサイドネット。しかしオフサイド。
52分、ポルトはセルジオ・コンセイソン監督の指示で2列目の並びを変更。右からルイス・ディアス、オターヴィオ、タレミに。
54分、ポルトのFK。セルジオ・オリヴェイラのボールをペペが折り返しエヴァニウソンがヘディングシュートもバーに嫌われる。
60分、タタルシャヌからテオへのロングパスでプレスをかわし、ジルーがファウルを受けてFKを得る。べナセルのシュートは壁に当たるが、こぼれ球をジルーがシュート。ディオゴ・コスタが弾いたボールをカルルがゴール前に折り返すとムベンバがオウンゴール。ミランが同点にする。ポルトは2列目の並びを元に戻す。
70分、ポルトが右サイドでパスを繋ぎグルイッチがルイス・ディアスへ大きくサイドチェンジ。ルイス・ディアスからタレミへの折り返しをトモリがカットするが、すぐにルイス・ディアスがクリアをブロック。こぼれ球を拾ったタレミがシュートを撃つが枠を捉えられない。
82分、ロマニョーリからクルニッチへ縦パス。クルニッチはサイドを走るテオへスルーパス。テオがワンタッチで折り返すとイブラがシュート。一旦はディオゴ・コスタに止められるが、自らこぼれ球を押し込む。しかしテオがオフサイド。
1-1で試合終了。
ミラン
決定機の数で言えば負けが妥当な内容だったが、勝ち点1を得た。リヴァプールが4連勝で首位通過を確定させたため、他力だがまだグループステージ突破の希望がある。
ポルトのプレスにハマり上手くビルドアップができなかったので、攻撃が完結できそうなのはカウンターだった。プレスに苦しんだからそうなったとも言えるが、ちょっとしたパスのズレやパススピードが遅かったりというシンプルなミスも多かった。
後半はボランチで相手ボランチを釣り出したスペースに2列目が入るということが整理され、ポルトのプレスも弱まったことでCBにも余裕が生まれた。とはいえ、前半にも惜しい場面は意外とあった。
14分のタタルシャヌ、べナセル、トモリ、カラブリア、サレマのプレス回避。右いっぱいに開いたトモリがルイス・ディアスを釣り出し、セルジオ・オリヴェイラがべナセルに食いついて空いたスペースでサレマがカラブリアのワンタッチパスを受け、ザイドゥと入れ替わったカラブリアがサイドを上がる。カラブリアのクロスがファーサイドまで届けば決定機だった。
25分にも右サイドで良い前進。トナーリがCB間に降り、右に開いたトモリがルイス・ディアスを釣り出してカラブリアへパス。ザイドゥが出てきたので背後を取ったサレマへ縦パス。37分にもルイス・ディアスのプレスきっかけの似たような形でサレマが右サイドを突破している。しかし、どちらもシュートまで繋げないのはもったいなかった。
65分のトモリの持ち出しからジルーへの縦パスは惜しくもオフサイド。トモリはなんとかしようという意志と工夫を見せてくれた。
個人がどうこうという試合ではなかったが、それにしてもダニマルの最後のCKは酷かった…
次は中3日で3位インテルとのダービー。勝てば3位以下との差を10に広げることができるという面でも大きな意味を持つ試合。インテルは勝って差を詰めなければならないし、ミランに土をつけてやろうと息巻いて臨んでくるはず。
ポルト
グルイッチがキーマンだった。高さを活かしてタレミとともにロングボールのターゲットになり、セットプレーでは惜しいシュートを連発。リーチを活かしたボール奪取で先制点もアシスト。ウリベとは異なる特徴を強みにしたポルトが見事。
主審 Clement Turpin VAR Francois Letexier
フランスのセット。AVARだけドイツ人。