自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

21-22CLGS第6節 vs リヴァプール(H) We'll be back

 グループステージ突破か、ELプレーオフ行きか、敗退かが決まるグループステージ最終節。ミランが2位になるにはミランは勝利が絶対条件で、ポルトvsアトレティコが引き分けなら勝ち点でミランが2位。ポルトが勝つと突破は不可能で、アトレティコが勝利の場合は得失点差、総得点、アウェイゴール数の順で争う。ミランは得失点差−2、総得点5、AG3。アトレティコは得失点差−3、総得点4、AG2。

 

 CL5連勝で首位通過を4節で決めたリヴァプールプレミアリーグでは2位。シティ、チェルシーとハイレベルな上位争いを繰り広げている。現在は公式戦5連勝中で、そのうち4試合で無失点、3試合で4得点と絶好調。

 

サレルニターナ戦後の2日間

 特になし。

 

先発&フォーメーション

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 ミランはレオンがサレルニターナ戦でハムストリングを痛めて欠場。ケアー、カラブリア、レビッチ、ジルー、プリッツァーリが負傷欠場。ペッレグリ、サムカス、コンティは登録外。

 リヴァプールはフィルミーノ、カーティス・ジョーンズ、エリオットが負傷欠場。ミルナーが出場停止。ファン・ダイク、ヘンダーソン、チアゴ、ジョタは招集外。

 

スタッツ&控え

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ハイライト


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流れ

 ミランはイブラがコナテに付き、ブラヒムがモートンを消しながらフィリップスに寄せるのがプレスのスイッチ。モートンにはトナーリがスライドし、メシアスが南野にスライド。クルニッチは縦パスを防いでネコに出させて寄せられる立ち位置を取る。というのがプレスの基本形。リヴァプールはサラーのキープやオリギのポストプレーを用いてボールを動かし、大きなサイドチェンジを積極的に狙い、崩しの局面を作っていく。

 リヴァプールのプレスはサラーとマネがミランの広がったCBに外切りで寄せられるポジション、オリギはボランチをケアし、メニャンにはプレスがかかっている時のバックパス以外はそれほどプレスには行かない。ミランはトナーリがアンカー気味になり、ケシエが左寄りで稀にロマニョーリの脇に降りたり。左はテオ、右はメシアスが幅を取る。左右非対称の3-2-5のようなもの。

 27分、リヴァプールのCKをミランがクリア。南野が拾って最後尾に戻す。ネコから内側に降りたサラーへ縦パス。ネコが上がってリターンを受ける。ネコからオックスレイド=チェンバレンへの斜めのパスはテオがカット。ブラヒム、トナーリと繋ぎ、右でコナテと1vs1のイブラにパス。イブラは時間をかけてしまい守備陣に戻られてしまいシュートまで行けずCKに。右からのメシアスのインスイングのボールがニアをすり抜けてアリソンが弾く。こぼれ球にいち早く反応したトモリが押し込んでミランが先制。

 31分、リヴァプールのCKをミランがクリア。南野が拾い、センターサークルのネコから左奥のフィリップスへロングパス。PA内でセカンドボールをマネが拾いオーバーラップしたツィミカスにスルーパスを出すがクルニッチに引っかかる。しかし、こぼれ球はオリギの下に転がると、オリギは右足裏で転がして左足でシュートを撃つがメニャンの正面。

 35分、CKから押し込むリヴァプールミランは右サイドをブラヒムがドリブルで突破を図るが、コナテが奪い返す。オックスレイド=チェンバレンが右サイド高い位置を取っていたネコに展開。ネコとモートンでパスを回し、オックスレイド=チェンバレンが横パスのフェイントからケシエをかわして右足でシュートを撃つ。メニャンが弾いたボールをサラーが押し込んでリヴァプールが同点にする。

 1-1で前半終了。

 後半はケシエがロマニョーリの脇に降りる場面が増える。

 54分、自陣中央でケシエ、トナーリ、ケシエとパスを回し、ケシエからトモリへ横パス。これにマネが寄せるとトモリがトラップミス。マネが拾ってそのまま左足でシュートを撃つ。これはメニャンが右手1本で弾くが、こぼれ球がちょうどオリギの頭に行くとオリギのコースを狙ったヘディングシュートがネットを揺らしてリヴァプールが逆転。

 60分、サラーへの対角のロングパスをテオがヘディング。セカンドボールにネコとオックスレイド=チェンバレンが重なったところをクルニッチが奪い、コナテとツィミカスの間に走るメシアスにパス。メシアスが溜めてカットインしてクルニッチに横パス。クルニッチのワンタッチコントロールシュートは枠の上に外れる。

 64分、リヴァプールは選手交代でネコがRWG、南野がLWGに移動。ミランはフロレンツィが入り、サレマが内側でプレーするようになる。

 68分、クルニッチがイブラとのワンツーで中央突破を図るが、クルニッチのコントロールが大きくなってしまう。コナテに当たったボールをフィリップスがPA内でターンしてオリギに縦パス。落としを受けたオックスレイド=チェンバレンがネコに渡してリターンを受けると、少し運んで高い位置を取ったジョー・ゴメスにパス。ジョー・ゴメスがネコに戻して、ネコのクロスにCBの間のオリギが頭で合わせるが枠の右に外れる。

 84分、ミランがプレスをかけてツィミカスから前線へのパスがミスになりトモリからバカヨコへパス。バカヨコはファビーニョの脇のサレマにパスを出すがフィリップスが潰す。しかし、バカヨコがこぼれ球を拾ってコナテの背後を取ったケシエにスルーパス。ケシエはアリソンと1vs1になるがアリソンが距離を詰めて身体でシュートブロック。

 90分、敵陣左サイドでテオが戻ってきたネコにボールを奪われる。ネコが前線のオックスレイド=チェンバレンに入れ、ナビ・ケイタが落としを受けるとトモリが滑ってロマニョーリに対して2vs1。ナビ・ケイタが丁寧にオックスレイド=チェンバレンにラストパスを出すが、戻ってきたテオのプレッシャーを感じたシュートは枠の上に外れる。

 1-2で試合終了。

 

ミラン

 ミランが敗れ、アトレティコが勝利したため、ミランはグループステージ最下位で今年のCLが終了した。

 序盤はミランがペースを掴んでいたと思う。4分のカルルからフィリップスの背中からハイラインの裏に抜け出したブラヒムへのパスは長すぎたが良い狙いだった。4分、6分にケシエの高い位置でのインターセプトからのパスが繋がれば決定機になる場面もあった。リヴァプールは南野がモートンの横にサポートに降りたり、モートン自身も相手の寄せが間に合わない、行きづらい位置を見つけて保持を安定させていく。

 15分56秒のロマニョーリから内側のクルニッチに縦パス。サラーが外切りでロマニョーリ、ネコがクルニッチに後ろから寄せたのでサイドを上がったテオに繋げれば一気にサイドを突破できた。ネコの良い守備だった。直後にロマニョーリからネコの裏を狙ったテオにロングパス。フィリップスのナイスカバー。以降、リヴァプールはサラーの外切りをやめさせ、縦パスを消してテオに出させて寄せる守り方に変更。

 先制した後はプレスラインが下がり、押し込まれたなかから脱出できない場面が続いた結果、同点にされ、結局後半も主導権を握り返せないまま終わってしまった。

 

 最後方から配球できるケアーとカラブリアがいれば、個で打開できるレオンがいれば、前線でアクションを繰り返せるレビッチがいれば、と嘆きたくなる攻撃面。ブラヒムがライン間と裏へのアクションで奮闘していたが、イブラは存在感ゼロ。メシアスも悪くはないが、レオンのような突破は期待できない。クルニッチにはそもそも決定的な仕事を期待していないので守備で十分なハードワークをしてくれた。カルルはマネ相手に健闘した。メニャンはキック精度が期待したほど良くなかった。

 

 20分の左のトナーリから右のブラヒム、落としをケシエから右裏のメシアスへという場面。ツィミカスがブラヒムに寄せたその裏を取ったメシアスにケシエがパスを出す良い形だったが、少し長いとコナテのカバーが間に合うのがCLレベル。より高い精度が求められる。

 

 8季ぶりのCLは離脱者の多さやレフェリングに泣かされた部分も多々あるなかで、とりわけこの試合でリヴァプールの控え組に歯が立たなかった現実が、セリエAで勝っていても欧州トップ層との差は大きいと感じさせられる。その差を埋めるにはセリエAにCL優勝候補とされるチームが出てくることでセリエA全体のレベルと魅力を引き上げること、CLに出場し続けることで経験を積むと同時に資金を増やしてより質の高い選手を獲得することが重要になるはず。まだ若いチームには伸びしろしかない。来季はイタリア王者として帰ってこよう。

 

 次は中3日でアウェイウディネーゼ戦。この試合中にゴッティが解任されているが、ベト、サクセス、デウロフェウのロングカウンターは要警戒。

 

リヴァプール

 アリソン、サラー、マネ以外はターンオーバーを敷きながらも、チーム力が大きく落ちることはなかった。ここぞというタイミングでボールホルダーを囲む速さが南野やモートンにもあり、普段から質の高いトレーニングができているのだろう。

 アーセナル戦でも良かったモートン。19歳はエグい。

 コナテの〜壁〜〜!怪我するまではウパメカノよりも凄かったので期待しています。

 シティ、チェルシーレアル・マドリーバイエルンアヤックスとの優勝争い頑張ってください。

 

主審 Danny Makkelie VAR Pol Van Boekel

 オランダのセット。

 カードを出さずに上手くコントロールしていたと思う。