自業自得記録地獄

主にACミランに関する備忘録。

22-23CLGS第4節 vs チェルシー(H) 主審と闘う前に…

 5連戦の4試合目は先週の前回対戦で順位が逆転した2位チェルシーとのリターンマッチ。グループ3位のミランはホームでのイングランド勢との対戦に3連敗中。

 

 週末のチェルシーは先発を7人入れ替えて3-0で勝利。11-12シーズン以降イタリア勢とのアウェイゲームは4戦全敗。

 

ユヴェントス戦後の2日間

 特になし。

 

先発&フォーメーション

 ミランはイブラ、フロレンツィ、カラブリア、サレマーケルス、メニャン、ケアー、デ・ケテラーレが負傷欠場。メシアスが復帰。イブラ、バカヨコ、アドリ、チャウ、ヴランクスは登録外。ユングダル、クービスがベンチ入り。

 チェルシーはカンテ、フォファナ、ジイェフが負傷欠場。4試合連続先発はマウントのみ。

 

スタッツ&控え&ハイライト

Milan-Chelsea | UEFA Champions League 2022/23 | UEFA.com

 

流れ

 

 ミランユヴェントス戦同様、テオがベナセルとボランチになる3-2ビルドアップ。ベナセルが降りて4-1になる場面も見受けられるが、3-2からの4-1なのでトモリがLSBになるアンバランスさ。チェルシーはプレスに行くときは噛み合う形で、ミドルゾーン以降では5-2-3で2-3をコンパクトにする。

 チェルシーはWBが少し低めでミランのSBから距離を取り、シャドーがCBから縦パスをミランのIHの斜め後ろで引き出そうとする。WBにSBが出てきたら、SBの背後にシャドーが走り込んでパスを引き出す。ミランは基本的にべナセルがスターリング、トモリがマウント、ガッビアがオーバメヤンを担当する。

 

 16分、リース・ジェームズがレオンからボールを奪い、ジョルジーニョスターリング、コヴァチッチ、チルウェルと左サイドからカウンターを狙うが、ブラヒムがチルウェルに付いていき中央のジョルジーニョにバックパス。ジョルジーニョが右サイドのリース・ジェームズに展開し、リース・ジェームズがトモリの背後を取ったマウントにスルーパス。マウントはトモリに肩を抑えられながらシュートを撃つがタタルシャヌがセーブ。しかし、主審はトモリのファウルを取り、ペナルティスポットを指し、トモリにレッドカードを提示。

 20分、ジョルジーニョがPKを決めてチェルシーが先制。

 21分、ミランはクルニッチがRSBの4-4-1。前から行く守備の姿勢は変わらず。

 26分、ミランのビルドアップ。ガッビアからのパスをべナセルがコヴァチッチのプレスを感じながら、ガッビアへのバックパスを狙ったマウントの逆を取るパスでテオに繋ぐ。テオが中央に持ち運んでトナーリ、ブラヒムと繋ぐ。ブラヒムの左足インスイングクロスをチャロバーとリース・ジェームズの間にポジションを取ったジルーが頭で合わせるが枠の右に外れる。

 32分、クリバリが内側に入ったチルウェルにパス。トナーリが突いたボールをマウントがコヴァチッチに浮かせて繋ごうとするが高すぎて繋がらない。しかし、ルーズボールオーバメヤンが戻って拾い、中央でコヴァチッチがマウントに縦パスを入れ、マウントがワンタッチでスターリングにパスを出し、スターリングの反応が遅れるが、後ろからオーバメヤンが飛び出しワンタッチでニアに撃ち込んでチェルシーが追加点を挙げる。

 36分、デストがRSB、クルニッチがLIHの4-3-2に変更。

 43分、クリバリがリース・ジェームズにサイドチェンジ。リース・ジェームズが左足でクロスを入れるがべナセルがクリア。セカンドボールをチャロバーが拾い、リース・ジェームズとパス交換し、内側のマウントとワンツーを狙う。マウントは食いついたテオと入れ替わって左足でミドルシュートを撃つがタタルシャヌがセーブ。

 0-2で前半終了。

 47分、敵陣右サイドで受けたデストが内側に運びPA内でジョルジーニョの背後を取ったトナーリにパス。トナーリの折り返しはケパが足でブロックし、チアゴ・シウヴァがクリア。

 48分、敵陣で保持するチェルシー。中央でコヴァチッチがジョルジーニョとパス交換し、右サイドに顔を出したチャロバーにパス。チャロバーはベナセルの背後に走ったギャラガーにスルーパス。クルニッチとタタルシャヌが交錯しギャラガーがシュートを撃つがサイドネット。

 53分、コヴァチッチから左サイド裏に走り込んだチルウェルにパス。チルウェルの低いクロスはオーバメヤンに合わず、逆サイドに流れたボールをリース・ジェームズが拾いペナルティアークのコヴァチッチにパス。コヴァチッチのボレーシュートオーバメヤンがコースを変えるがタタルシャヌがセーブ。

 59分、レオンが左サイドを突破しクロス。トナーリが空振るが、流れたボールをデストがワントラップしPA内でシュートを撃つが枠を捉えられない。

 61分、ミランの中盤はトナーリが中央で右にクルニッチ、左にポベガ。チェルシーはコヴァチッチが左シャドー、ロフタス=チークがボランチ

 74分、ジョルジーニョからチャロバーへサイドチェンジ。サイドのアスピリクエタがワンタッチで内側のロフタス=チークに戻し、ロフタス=チークが中央を運びゴール前でフリーになったオーバメヤンにパスを出すが、コントロールに時間がかかりデストがクリア。

 0-2で試合終了。

 

ミラン

 

 6分、左サイドに抜けていくスターリングについていくベナセル。

 10分、ブラヒムがクリバリからスターリングへの縦パスのコースを切ると、クリバリがサイドでフリーのチルウェルにパス。チルウェルにカルルが遅れて寄せるが、カルルの背後にスターリングが走り込んでパスを引き出す。同時にべナセルが付いていき、ガッビアがラインを下げるのでオーバメヤンが中央で浮く。この場面はクルニッチがカバーできるポジションを取っていたし、べナセルがスターリングを止めたので事なきを得た。

 70分、ロフタス=チークがポベガとガッビアの背後を狙えていたのでチャロバーがミドルシュートを撃ってくれて助かった。

 

 序盤の5分はミランが強度高くプレーできていたが、チェルシーはすぐに適応しビルドアップの出口になるマウントとスターリングを見つける。逆にミランのビルドアップは3-2だと全体が噛み合うし、ベナセルが降りて4-1にするなら基本配置のままで良くない?というビルドアップの問題が前回のチェルシー戦の後半から続く。そして、ボールロストから崩れた組織をマウントが巧みな動きで出し抜いて試合を優位に進める要素、数的優位と先制点を得る。ミランは撤退せずにボールを奪いに行く姿勢を続け、理想的なビルドアップからジルーに決定機が訪れるが外してしまうと、チェルシーがチャンスを逃さずに中央を割って試合を決定付ける追加点を挙げる。ミランは強気な姿勢を貫き、デストとレオンのドリブルからチャンスを生み出したが、サイドチェンジを受けるためにミランのCFの裏に顔を出すIBを抑えられなかった。

 

 ガッビアもベナセルも自分より速い相手でもしっかりマーカーを捕まえていたがトモリはできなかった。裏を取られたくないのか、中途半端な捕まえ方を繰り返し、(強度の程度は置いといて)PA内で手を出すという言い訳のできない悪あがきで退場。今季のトモリは微妙なパフォーマンスが続いていたが、遂に庇いようのない試合をしてしまった。ただ、WBとシャドーを置くチームには非保持時に3バックに可変できるメンバーでマッチアップを明確にさせて臨むことも一考すべき。

 退場後の守備はレオンがジレンマになった。4-4-1の左だと2点目のようにボランチとのチェーンを切ってしまう。2トップだとチェルシーが左サイドでボールを持っている時に前のめりすぎて背後を使われてしまう。ブラヒムではなくジルーを下げて、レオンを最前線でチアゴ・シウヴァに張り付かせておき、中央からはパスを入れさせない5-3-1で守るのが良かったように感じる。

 退場によりビルドアップの立ち位置が変わり、26分のようなプレス回避から決定機を作れたのは皮肉な話。スタートから3トップに対して4バック、2ボランチに対してアンカーと2IH、CFのレビッチが裏に走ってCBを牽制する形でクリーンにビルドアップしてほしかった。

 ポジティブなのはデストが期待されたドリブルによるプレス回避やチャンスメイクを見せたこと。

 

 次は中4日でアウェイのエラス・ヴェローナ戦。

 

チェルシー

 

 表と裏の関係性が素晴らしい。味方IBに対してボランチがIHの表でIHの裏にシャドー。シャドーかCFがDFラインの裏を狙うので表でシャドーかCFが受けられる。

 マウント有能すぎ。

 

主審 Daniel Siebert (GER) VAR Marco Fritz (GER)

 

 ファウルであるならば明確なDOGSOであり、PA内でボールにチャレンジする意識が全く無いので確実にレッドカード。Jリーグジャッジリプレイ視聴者からするとイージーな問題。その後の9枚のイエローカード自体もミスジャッジとは言えないので(マウントとジルーは何があったのかわからない)、PKも含めてグレーゾーンへの対応でまずい方ばかり選択したという印象。レッドの理由を説明できていたように思えないのも悪かった点だが、説明できていたとしても、ミランは相手を減らしたいし、観客は理解できていないので、レッドが出た時点で避けられない展開だったと思う。大きな判定はアメフトみたいに主審がマイクでアナウンスしましょう。