22-23 CL 準々決勝 1st leg vs ナポリ(H) ブラヒムの魔法、再び。
11シーズンぶりのCL準々決勝の相手は4月2日以来、中9日での再戦となるナポリ。ミランはナポリに快勝を収めたが、その後のエンポリ戦は得点を奪えずスコアレスドロー。ナポリは内容に乏しかったがレッチェにラッキーなオウンゴールで勝利し、最悪な流れは避けた。今季2度のセリエAでの対戦では1勝1敗だが、勝ち点が22も少ないミランの方が良い内容の試合ができている。
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エンポリ戦後の4日間
特になし。
先発&フォーメーション

ミランはカルルが復帰。イブラ、デスト、ヴランクス、アドリ、バカヨコ、タタルシャヌ、バスケスが登録外。トナーリ、トモリ、クルニッチ、バロ=トゥーレが累積リーチ。
スタッツ&控え&ハイライト
Milan-Napoli | UEFA Champions League 2022/23 | UEFA.com
流れ
キックオフからミランのビルドアップにプレスをかけてトモリからの縦パスをロボトカがカットし、右サイドでミランのカウンタープレスをかわしながら、ザンボ・アンギサがディ・ロレンツォとのワンツーで右サイドを突破して折り返す。クルニッチの中途半端なクリアを拾ったクヴァラツヘリアがシュートを撃つがクルニッチがゴールライン手前でブロック。
2分、ジエリンスキがトモリにプレスをかけてクヴァラツヘリアがボール奪取。クヴァラツヘリアからPA手前でパスを受けたザンボ・アンギサのミドルシュートをメニャンが弾き出してCK。
3分、ナポリの右CK。マリオ・ルイがジエリンスキとのショートコーナーからインスイングクロスを上げると、ジルーとクルニッチの間に飛び込んだディ・ロレンツォが頭で合わせるが枠の上に外れる。
ナポリのビルドアップは前回対戦とあまり変わらずWGが幅を取り、IHが降りてSBが上がる形。トッティのゼロトップを発明したスパレッティだが、エルマスはCFとしての役割で中盤に降りることはほとんどない。ミランも前回対戦同様に中盤を噛み合わせる。ハイプレス時の対応は前回対戦後半の方法を踏襲して、テオがディ・ロレンツォを捕まえ、トモリがロサーノにスライドする形。基本はミドルプレスでレオンを前に残し、ディ・ロレンツォの攻撃参加による中盤のズレはベナセルとジルーのプレスバックでカバーし、CBを中央からなるべく動かさないように守る。
ミランのビルドアップも前回対戦同様、クルニッチが右か中央に降りて3-1を形成。メニャンを含めた5人でゆっくりとボールを動かし、両SBが幅を取り、ブラヒムとベナセルがアンカー脇を狙い、レオンは中央寄りでロングボールのターゲット役を担う。ナポリは高い位置からエルマスとジエリンスキが制限をかけた方に後ろが連動して特定のマークは付けずに臨機応変に対応する。ロサーノがテオにマンツーマンでついていくことも、キム・ミンジェがブラヒムを、ディ・ロレンツォがベナセルを潰しに行くこともある。
9分、ディ・ロレンツォからサイドチェンジを受けたクヴァラツヘリアが縦から中へのカットインでエルマスとのワンツーから中央でシュートを撃つがケアーがブロック。
11分、トモリからベナセルへのパスがズレたところをザンボ・アンギサが奪い、ディ・ロレンツォからパスを受けたジエリンスキが左足でミドルシュートを撃つがメニャンが弾き出す。
12分、ナポリの右CK。左サイドに流れたボールを拾ってラフマニがインスイングクロスを上げると、DFラインの手前でディ・ロレンツォが頭で合わせるが枠の上に外れる。
24分、ディ・ロレンツォが中盤に加わって数的優位を作り、ミランの中盤をズラして左に運び、マリオ・ルイの折り返しをフリーになったジエリンスキが受けるが、ワンタッチのパスをトモリがカット。セカンドボールをクルニッチが頭で繋いだボールをトナーリが攻め残っているレオンに展開。レオンはラフマニとザンボ・アンギサをかわしてPAに運んで左足で撃つが、僅かに枠の右に外れる。レオンがコーナーフラッグを破壊してミラニスタを煽る。
39分、再びディ・ロレンツォが中盤に顔を出してナポリが右サイドから押し込むが、ロボトカからジエリンスキへのパスが繋がらずにカラブリアが拾う。カラブリアから中央で後ろ向きで受けたブラヒムが見事なターンでマリオ・ルイとロボトカをかわしてカウンター。ブラヒムが運び、右に流れたレオンの折り返しをジルーとブラヒムの奥でフリーのベナセルが蹴り込んでミランが先制。1-0
45分、ナポリの左サイドのスローインをミランが奪い、ベナセルとのパス交換からレオンが運んでキープ。右サイドに展開し、ブラヒムが縦に運んで折り返し。ジルーがキープし、中央のトナーリに繋いでシュートを撃つが、当たり損ねたシュートはディ・ロレンツォがブロック。
45+2分、上述の流れから3本目のCK。ベナセルのアウトスイングのボールを、クルニッチがラフマニを抑えて作ったスペースに飛び込んだケアーが頭で合わせるがバーに直撃。
45+4分、1-0で前半終了。
後半からミランのミドルプレス時にレオンが前残りよりも下がり目でディ・ロレンツォを気にするようになる。ナポリはロボトカやザンボ・アンギサがDFラインに降りることが増え、両SBがさらに攻撃参加を増やす。
49分、ラフマニ、キム・ミンジェ、クヴァラツヘリアと展開し、クヴァラツヘリアがカットインからクロスを上げると、トモリの前でエルマスがバックヘッド気味に合わせたボールは前寄りのメニャンがなんとか触ってバーに当たりCK。
50分、ナポリの右CK。ジエリンスキのアウトスイングのボールをゾーンの手前でディ・ロレンツォが頭で合わせるがメニャンの正面。
52分、ナポリのCKのクリアボールをロボトカが拾い、右サイドのロサーノのクロスにトモリの前に入ったディ・ロレンツォがトラップからボレーを撃つがケアーがブロック。
58分、ジエリンスキからラフマニへのワンタッチパスでベクトルを変え、ラフマニから大外で受けたロサーノが内側のディ・ロレンツォとのワンツーでハーフスペースを突破し、PA内でテオに倒されるがノーファウル。
66分、ミランはブラヒムがトップ下、サレマーケルスがRWGに入る。
67分、ミランの中央からのビルドアップをナポリが奪い、クヴァラツヘリアのアウトサイドクロスを中央でエルマスが落とし、ザンボ・アンギサがシュートを撃つがエルマスに当たって枠の左に外れる。
68分、ナポリはラスパドーリがCF、エルマスがRWGに入る。
73分、セカンドボールの奪い合いで先に反応したテオがザンボ・アンギサに蹴られ、ザンボ・アンギサは2枚目のイエローカードで退場。ナポリは4-4-1で戦う。
76分、左サイドで受けたレオンがディ・ロレンツォをちぎって折り返す。ジエリンスキのクリアボールをトナーリが拾い、クルニッチが反転シュートを狙うが当たり損ねる。
80分、ミランはレビッチが2トップ気味、ナポリはポリターノが右、エルマスが左に変更。
86分、ポリターノの粘りから前線で時間を作り、FKのセカンドボールからポリターノが右サイドで仕掛けてテオの股抜きで折り返し、ディ・ロレンツォがシュートを撃つがメニャンが左手で防ぐ。
ナポリがCKのセカンドボールからポリターノのインスイングクロスをケアーとジルーの間に飛び込んだオリベラが頭で合わせるが、僅かに枠の上に外れる。
90+5分、1-0で試合終了。
ミラン
序盤のビルドアップミスからの悪い流れを無失点で断ち切り、得意のカウンターから反撃に出ると、またもブラヒムの魔法のステップがナポリの守備陣を切り裂いて先制点を奪う。後半の序盤もナポリの時間が続くが冷静な守備対応で凌ぐと、ザンボ・アンギサの退場でミランは余裕を得る。追加点を奪うことはできなかったが、ピンチをメニャンがスーパーセーブで防いで先勝。1点のリードを得て、アウェイの2ndレグに向かう。
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— UEFA Champions League (@ChampionsLeague) 2023年4月12日
CLでのイタリア勢との対戦は3勝3分で5試合が無失点。
6 - AC Milan are unbeaten in each of their six Champions League games against Italian opponents (W3, D3), keeping the clean sheet five times in the process. Determination.#MilanNapoli #UCL
— OptaPaolo (@OptaPaolo) 2023年4月12日
前回対戦から両チームとも守備に修正を加えた結果、保持から決定機を作る場面が少なく、守備からのカウンターとセットプレーからチャンスが生まれた。ナポリはDFが前に出てブラヒムとベナセルを浮かさないようにしていたため、ミランは後ろで回すことはできても前進するためのパスターゲットは絞られ、パスミスからカウンターを受けた。一方、ミランの守備はレオンとディ・ロレンツォの差し合いの対応に慣れ、ディ・ロレンツォとザンボ・アンギサにトナーリが食いつきすぎずにディレイして、ゴール前やハーフスペースを空けないことを優先して守った。結果的にセットプレーを多く与え、決定的なシュートも少なくなかったが、シュートミスとメニャンに助けられた。
ミランが1点をリードして始まる2ndレグのミランの試合の入り方は興味深い。ナポリはホームでオシムヘンが復活して序盤から猛攻を仕掛けてくるはず。ミランは受けるだけのつもりで戦うことはないだろうが、攻めるしかないチームの勢いに飲み込まれて押し込まれてしまう可能性は否めない。それを避けるためには、そうなる前のなるべく早い時間にゴールを脅かすプレーを繰り出して、自分たちに保証と自信を与え、相手に恐怖心を植え付けることができるかが重要になりそうだ。
インターセプト、カバーリング、シュートブロックと、ケアーの冷静な状況判断からなる守備対応が際立っており、カラブリアはクヴァラツヘリアにまたも決定的なプレーをさせなかった。2人の復調により、カルルが焦らずに復帰の機会を探れて、チャウとフロレンツィが控えている状況は頼もしい。
サレマは右ではなくそのままトップ下に入れて、右にメシアスを投入する形を見てみたかった。
次は中2日で土曜日にアウェイで好調のボローニャと対戦。その次も中2日で2ndレグを迎えること、イブラ以外全員起用可能な状況から、先発FP全員入れ替えの可能性がある。ターンオーバー組、今度こそ頼むよ。
ナポリ
2ndレグはザンボ・アンギサの代わりにエルマスで、RWGにポリターノ、CFにオシムヘンが復活して、クロッサーとスコアラーを増やして点を取るための人選にしてきそう。怖い。
主審 István Kovács (ROU) VAR Bastian Dankert (GER)
ルーマニアとドイツのセット。流れを考えると出てもおかしくなかったが、クルニッチにカードを出さないでくれて助かった。