自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第32節 vs サッスオーロ(H)

 突如として発生したスーパーリーグという大嵐は瞬く間に消え去り、少しは落ち着いた状態でミッドウィークの試合を迎えられそうだ。サン・シーロで久々の勝利を収めた前節から中2日で、8位のサッスオーロを迎え撃つ。ちなみに、サッスオーロは中3日。

 サッスオーロはここまで12勝10分9敗52得点49失点。現在、2〜4節の3連勝以来、今季2度目の連勝中。

  • クロス試行数、成功数最下位。ヘディング得点数最下位タイ。
  • オフサイド数17位タイ。
  • トップハーフでは最多の失点数。セーブ数4位。
  • ポスト・バーに助けられた回数2位。
  • ポゼッションタイム2位。自陣では1位。
  • このカードは現在ミランが9試合負けなし。

 

先発&フォーメーション

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 ミランイブラヒモヴィッチ、べナセル、テオ、ダニエル・マルディーニ、アントニオ・ドンナルンマが負傷欠場。サレマがミランでの50試合目。

 サッスオーロはカプート、カーン・アイハン、ロマーニャが負傷欠場。

 

スタッツ&控え

Match Report | 2020-21 | 32ª Match Day | Lega Serie A

 

ハイライト


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流れ

 ミランは普段の4-2-3-1ではなく、非保持4-4-2、保持時2(3)-4(3)-2-2のような陣形。

 ミランはレビッチを先導役に人を捕まえてハイプレス。中間ポジションを取ろうとするジュリチッチにもCBが前に出て対応。同数を受け入れる強気な守備。サッスオーロはGKと4バックとダブルボランチでビルドアップ。ジュリチッチ、デフレルが縦パスを引き出す。WGは基本的に幅取り、SBが後方からサポート。

 非保持のサッスオーロは4-4-2のミドルプレス。CB同士のパスやバックパスをトリガーに距離を詰めていく。ミランはケシエに対して出てくるオビアングが空ける中央にチャルハノールとサレマーケルスを入れてロカテッリに対して数的優位を取る。更に、CBと1vs1になっている前線へのロングボールも活用。

 

 12分、オビアングからの縦パスをデフレルがポストプレーで左サイドのボガへ。ボガから受けたキリアコプーロスのクロスはケアーが弾き返すが、クリアボールを拾ったボガがPA内でジュリチッチとワンツーでケアーをかわしシュートを撃つがドンナルンマがセーブ。

 25分、左サイドのダロトから、レビッチについていくフェラーリの裏に抜け出したレオンへロブパス。レオンがコントロールしてシュートを撃つがキリアコプーロスがブロック。

 28分、カラブリアスローインに縦に抜け出したサレマーケルスがカットインしてファーのチャルハノールへパス。チャルハノールはオーバーラップするダロトを囮にコントロールシュートを撃つと、ゴール右隅に綺麗に収まりミランが先制。

 42分、左サイドでボールを持ったキリアコプーロスが縦に抜けるボガを囮に内側へ持ち運び、ライン間のジュリチッチへパス。ジュリチッチは右でフリーのベラルディへラストパス。ベラルディはワンタッチでシュートを撃つがダロトが間一髪でブロック。

 1-0で前半終了。サッスオーロは前半途中からオビアングを出すのをやめて中央のスペースを管理し、CBにWGが外切りでアプローチさせるように変更。

 54分、ケアーからフェラーリの裏に抜け出したレビッチへロングパス。レビッチの落としをサレマーケルスがシュートを撃つが、コンシーリが弾き出す。

 60分、トモリから左サイドの高い位置を取ったダロトへロングパス。ダロトはミュルデュルに対して仕掛ける構えを見せて、マイナスのチャルハノールへパス。チャルハノールのミドルシュートはコンシーリが弾き出す。こぼれ球をレビッチが拾いゴール前に折り返すがフェラーリがクリア。

 63分、サッスオーロが3枚替え。ラスパドーリ、ハメド・トラオレ、トリャンを投入。

 65分、オビアングからの縦パスを受けたラスパドーリがトモリを釣り出して右サイドのベラルディへ展開。ベラルディはケシエとダロトを引きつけてトモリがいないスペースに走り込むトラオレにラストパス。トラオレがシュートを撃つが枠を捉えられない。

 75分、マキシム・ロペス、ロカテッリ、トラオレ、ロカテッリというパスワークで中央を突破し、ラスパドーリが右のトリャンへ展開。トリャンが中央に入れたボールをラスパドーリがワンタッチでシュート。これがゴール左隅に決まりサッスオーロが振り出しに戻す。

 82分、ラスパドーリから右サイドのベラルディへ展開。ベラルディが持ち運び、ゴール前に入ってきたラスパドーリへパス。トモリの視野から消えていたラスパドーリはファーストタッチでトモリを外しシュートを撃つと、左ポストに当たってゴールに吸い込まれ、サッスオーロが逆転。

 83分、ハラスリンが左サイドを単騎突破しシュート。しかし、ドンナルンマがセーブ。こぼれ球がトモリに当たりゴール方向に転がるが、これもドンナルンマが弾き出す。

 86分、ダロトのクロスをレオンが落としブラヒムがボレーシュートもマルロンがブロック。こぼれ球をクルニッチレオンと繋ぎ、カスティジェホがシュートを撃つが、再びマルロンがブロック。

 87分、ダロトのロングパスに抜け出したレオンだが、フェラーリに対応される。しかし、フェラーリが下げたボールをコンシーリがキャッチしたとして、ミランにゴールエリア内での間接FKが与えられる。これをクルニッチが蹴り込むがラスパドーリがブロック。

 1-2で試合終了。3枚替えからペースを掴んだサッスオーロが逆転勝利。

 

ミラン

 勝てた試合だったが、痛すぎる逆転負け。

 システム変更自体は機能。カラブリアの復帰も大きい。

 失点を嘆くよりも1点しか奪えなかったことの方が問題。前線にボールは送れていたので、2トップ(特にレオン)のプレー精度が高ければもっと決定機が作れたはず。なんだかんだイブラの不在は大きすぎる。ヴラホヴィッチでもスカマッカでも大歓迎だが、もっと確実性のある選手もほしい。

 ピオーリの采配はシステム変更という先手を打ったが結局は後手を踏んだ。サッスオーロの3枚替え後はトモリがラスパドーリに対して苦戦していたので、トナーリを入れて中盤を5枚に厚くして縦パスを引っ掛けられるようにするなどできたのでは?と思う。そして、最後の3枚替え。サムカスよりハウゲだろ…

 トモリはラスパドーリ登場まではいつもどおり攻守に素晴らしいパフォーマンスだった。しかし、デフレルとは違う敏捷性とポジショニングに長けたラスパドーリのポストプレーに対応が遅れ、釣り出された後に自分のポジションに戻った時にはラスパドーリを見失っているという場面が頻出。疲労が溜まっているのは間違いないが、加入後最悪の出来になってしまった。

 

 P.S.パオロ・マルディーニ

 少しでも疑ってしまって申し訳ございませんでした。そりゃあガジディスの独断ですよね。聞かされているわけないですよね。

 

サッスオーロ

 ラスパドーリ素晴らしい。インテリスタらしい。ベラルディとかマッジョーレとかインテリスタにやられすぎ。

 デ・ゼルビの采配も素晴らしい。

 

主審 Juan Luca Sacchi

 VARはマッサ。

 特になし。