23-24コッパ・イタリア Round of 16 vs カリアリ(H) 余裕の勝ち上がり
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
年末のサッスオーロ戦から中2日のミランは欠場者がが、プリマヴェーラの若手も登用してターンオーバーで準々決勝進出を目指す。
カリアリは3勝5分10敗、16得点31失点で18位。セリエAの3勝は全てホームだが、コッパ・イタリアはウディネーゼにアウェイで勝利して勝ち上がってきた。前回対戦時に苦戦したルヴンボは最近の試合でも相手守備組織に風穴を開けており、パヴォレッティが存在感を発揮しているので侮れない。
サッスオーロ戦後の2日間
特になし。
先発&フォーメーション
ミランはトモリ、カルル、チャウ、ポベガ、オカフォー、スポルティエッロが負傷欠場。ムサがウイルス性疾患、ベナセルがアフリカネーションズカップで欠場。プリマヴェーラからナヴァ、バルテザーギ、シミッチ、ヌシアラ、ヒメネス、ゼローリ、チャカ・トラオレがメンバー入り。
カリアリはショムロドフとログが負傷欠場。
スタッツ&控え
ハイライト
流れ
ミランのビルドアップはヒメネスを高い位置に上げて、トラオレとルカ・ロメロがシャドーの3-2-5。カリアリは高い位置から牽制するが、アグレッシブなハイプレスには行かない。ミランテが出し手になり、マンコーズの両脇を取るボランチに対してマクンブがプレスに行けば、トラオレが空いたスペースに降り、ヤンクトが行けばカラブリアが高い位置に進出して受け手になる。大外の高い位置でチュクウェゼに持たせて、ハーフスペースにロメロなどが走り込む。
ミランのプレスはハツィディアコスにはルカ・ロメロがデイオラからスライドしてプレスに行き、アドリがデイオラ、カラブリアがヤンクトを捕まえる。ヴィエテスカにはヨヴィッチが行き、ラインデルスがマクンブ、アドリがマンコーズを捕まえる。カリアリは右サイドにルヴンボを開かせてサイドで起点を作り、SBもオーバーラップで厚みを持たせて突破口を開く。
3分、CKからペターニャのヘディングシュートをミランテがファインセーブ。
22分、カリアリはルヴンボを左、ヤンクトを右サイドの4-4-2に変更。保持は両サイドを起点にマンコーズ、ボランチ、SBで人数をかける。被保持はマクンブがボランチに行き、デイオラがロメロにマンツーマン気味。
28分、テオのアーリークロスをヨヴィッチが決めてミランが先制。1-0
41分、ヤンクトのミスをテオが奪い、そのまま相手ゴール前まで運び、ラストパスをヨヴィッチが決める。2-0
45+1分、2-0で前半終了。保持率55%-45%。シュート数6(3)-6(2)。
後半からカリアリはルヴンボとヤンクトの左右を入れ替える。
49分、カリアリのカウンターをテオがインターセプト。左サイドから押し返し、ヒメネスが抉って折り返し、トラオレが粘ってシュートを撃つとラドゥノヴィッチの脇を抜ける。3-0
61分、カリアリは右にガストン・ペレイロ、CFにルヴンボ。デイオラがアドリまでプレスに行く場面も出てくる。
86分、シミッチからチュクウェゼへのパスをオベルトがインターセプト。アッツィのミドルシュートがルヴンボに当たって右下隅に突き刺さる。3-1
90分、フロレンツィから斜めの楔をヨヴィッチがスルーし、プリシッチがレオンに展開。ザッパとの1vs1からレオンが流し込む。4-1
90+3分、4-1で試合終了。保持率66%-34%。シュート数8(4)-2(1)。
ミラン
前半の初めにはピンチもあったが、中央でボランチとシャドーが相手守備陣の間にポジションを取ることでサイドにスペースを作り、チュクウェゼ、カラブリア、ヒメネスがサイドから押し込むことができた。先制点は右サイドで押し込んだ後に中央に戻して、テオがフリーで持ち、相手CB間でギャップが生まれた背後をヨヴィッチが突いた。さらに前半のうちにカウンターで2点目を奪い、後半5分で3点目を奪って試合を決めることができたので、カリアリのモチベーションがさらに落ち、後半は楽に試合を進められた。
63分のビルドアップや4点目の場面はトップ下とヨヴィッチが相互にスペースを作り、使う関係ができていた。トップ下がスペースを作り、ヨヴィッチが降りて縦パスを受けて、ヨヴィッチが開けたスペースをトップ下が使う良い連携だった。63分はヨヴィッチが右サイドのチュクウェゼに繋ぎ、ルカ・ロメロがヨヴィッチが釣り出したCBの背後に走り込んで右サイド深い位置まで前進。4点目はRSB起点、中央経由、アイソレーションレオンという理想的な速攻だった。
被保持は前半は構えて守る時間がそれなりに長かった。ルヴンボでヒメネスを押し込み、マクンブがサイドに流れて経由地点になってサイドから押し込まれた。テオもサイドのカバーに回ってシミッチとペターニャが中央で1vs1になっている状況が少なくなかったが、強引にペターニャに入れてくるような攻撃をされずに助かった。
今夏レアル・マドリーからプリマヴェーラに加入してトップチームデビューを果たしたヒメネスは攻守に積極的で非常に素晴らしかった。両サイドできたり、自ら縦突破を仕掛けられる特徴はダロトを彷彿とさせる。ただ、外見がサレマにしか見えなかった。
シミッチはパスミスで失点に絡んだが、守備対応のミスは一つもないように思え、デビュー以降常に安心して見ることができている。
チャカ・トラオレとルカ・ロメロは目立つプレーは多くないし、フィジカルが未熟だが、保持時のシャドーとしてやってほしいことはしっかりやっていた。
チュクウェゼは小さなミスが多い。アドリは余裕を与えてもらえる相手なら余裕。
メニャン、ケアー、ロフタス=チーク、ジルーを温存。テオは10試合連続フル出場。ラインデルスは19試合連続先発。
レオンがホームPSG戦以来のゴール。
次は中4日でランチタイムキックオフのアウェイエンポリ戦。ダニエル・マルディーニにまた恩返しを喰らわないように気をつけよう。
カリアリ
全体的にモチベーションがあまり高くなさそうだった。ラドゥノヴィッチがシュートをポロポロしてくれて楽になった。
PA近辺のペターニャにはどんどん楔を打ち込んで落としに走り込むなど、もっとペターニャのフィジカルを活かす攻撃をされたら嫌だった。
前線は高い位置からプレスに行こうとするが、後方のスライドの強度が低く、DFは前に出てこない中途半端な守備で助かった。
主審 ALESSANDRO PRONTERA VAR MATTEO GARIGLIO
VARはミラン初担当。特になし。