先週の1stレグ後の週末はお互いに上位同士の重要な試合だったが、ミランは疲労の影響濃く敗れ、ユナイテッドはCKからのオウンゴールで辛くも勝利。対照的な結果と負傷者の復帰を経て迎えるサン・シーロでの2ndレグ。
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先発&フォーメーション
ミランはカラブリア、レオン、レビッチ、ロマニョーリ、マンジュキッチ、ダニエル・マルディーニが負傷欠場。ハウゲは登録外。1stレグに続きプリマヴェーラからトニンを招集。
マンチェスター・ユナイテッドはマルシャル、カバーニ、バイリー、マタ、フィル・ジョーンズが欠場。
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スタッツ&控えメンバー
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ハイライト
更新待ち
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流れ
得点が必要なユナイテッドはWGがCBに外切りでハイプレス。中央へのパスをインターセプトして速攻という狙いだったが、ミランはGKを使って巧みにプレス回避。
ミランは4-4-2のミドルプレス。2トップでDHを消しながらCBへアプローチするアクションに後ろが連動してボールサイドへ人を掴みに行く。対して、ユナイテッドはDHを降ろして3-1でビルドアップしたりしなかったり。グリーンウッドやWGorSBは裏を狙い、ライン間を広げてブルーノ・フェルナンデスに時間とスペースを与えようとする。
11分、フレッジから受けたルーク・ショーが中へ運びブルーノ・フェルナンデスとパス交換。ブルーノ・フェルナンデスがミドルシュートを撃つが大きく枠の上に外れる。
20分、サレマーケルスがカットインしチャルハノールへパスを出すがマグワイアがクリア。これが前線のグリーンウッドに繋がる。落としをブルーノ・フェルナンデスがダニエル・ジェームズへ。ダニエル・ジェームズがPAへ入るがテオがプレッシャーをかけて減速させてトモリが止める。
22分、ケアーがドンナルンマへバックパス。ドンナルンマはトモリへ出てきたダニエル・ジェームズの頭越しのパスでテオへ。テオはワン=ビサカのプレッシャーを受けたが前を向き、リンデレフを背負ったクルニッチとのワンツーで突破。PAまで運ぶがコントロールが大きくなったところをマグワイアがクリア。
40分、サレマーケルス、ケシエが敵陣中央でパス交換し、ケシエからテオへ。テオが中央のクルニッチへ斜めの楔。クルニッチはマグワイアを背負いながらもケシエへ落とし、ケシエがフリーのサレマーケルスへ横パス。サレマーケルスがミドルシュートを撃つがヘンダーソンが冷静に弾き出す。
44分、ドンナルンマから受けたカルルが縦に流し込むとサレマーケルスが中央から流れて受けて突破。サレマーケルスのクロスを止まってフリーになったクルニッチがボレーシュートを撃つが枠の左に外れる。
0-0で前半終了。中盤までは互角だったが、中盤以降はユナイテッドが攻め急ぐようなプレーでミスを繰り返し、ミランが落ち着いた攻撃でチャンスを作ったが得点を奪えず。
ユナイテッドは後半からラッシュフォードに替えて負傷明けのポグバを投入。プレッシングもWGがSBについていく4-4-2に変更。
47分、ブルーノ・フェルナンデスからサイドチェンジを受けたワン=ビサカの折り返しをダニエル・ジェームズがシュートもトモリがブロック。流れたボールをポグバがフレッジへ。フレッジはヒールシュートを狙うがチャルハノールがブロック。こぼれ球をメイテがクリアしようとするがフレッジがブロックし、こぼれ球をポグバがワンフェイク入れて冷静にゴールへ蹴り込む。ユナイテッドが先制しアグリゲートスコアもリード。
49分、ミランがカウンター。ケシエが運び、左に流れたカスティジェホから受けたクルニッチが中央を抜け出したサレマーケルスへスルーパス。サレマーケルスがワン=ビサカをかわしてシュートを撃つがヘンダーソンがセーブ。
64分、得点を奪いに行くミランはカルルとカスティジェホに替えてダロトとイブラヒモヴィッチを投入。
68分、ダロトがポグバからボールを奪いカウンター。サレマーケルス、ケシエ、チャルハノールで右サイドを突破。チャルハノールの折り返しをイブラヒモヴィッチがファーに逃げて空いたニアにケシエが飛び込んで左足で合わせるがリンデレフがブロック。
73分、左サイドからチャルハノールのインスイングクロスをファーでイブラヒモヴィッチがヘディングシュートもヘンダーソンがビッグセーブ。決まってもオフサイドだったかもしれない。
78分、自陣中央のケシエからワン=ビサカの裏へテオを走らせる。テオは抜け出すがサレマーケルスへの折り返しはルーク・ショーがクリア。
84分、ワン=ビサカのクロスをドンナルンマが抑えてすぐにケシエからテオへ繋ぎカウンター。テオがブラヒムとのワンツーで突破を狙うがマクトミネイが素晴らしいインターセプト。
87分、テオの裏へのブルーノ・フェルナンデスのスルーパスに抜け出したダニエル・ジェームズのクロスをポグバがヘディングシュートも枠の上に外れる。
0-1で試合終了。アグリゲートスコア1-2でマンチェスター・ユナイテッドが準々決勝進出を決めた。
内容は良かったがチャンスをものにできず、3試合連続の後半立ち上がりの失点、2試合連続の0-1で連敗。予備予選から始まった今季のELはここで終了。さよならEL、僕らはCLに行くよ。
CFが負傷明けのイブラとプリマのトニンしかいないのでサムカスを抜擢。これは悪くなかった。むしろ、プレッシングもボールを受けるのも積極的で不調のレオンよりは断然良かった。
カラブリアが負傷離脱したRSBはダロトではなくカルルを起用。ラッシュフォードとポグバを相手に守備面は頑張ったが、相手PA付近でのプレー精度や選択には課題が残る。得点が必要になりダロトと交代したのは妥当。
失点はポグバのキープとブルーノ・フェルナンデスのサイドチェンジにやられた。最終的にはメイテがクリアできれば…という場面だが、ポグバに目線を集められてブルーノ・フェルナンデスに広げられたところで型としてはやられてしまった。今の4-4-2サイド圧縮の守り方だと狙われる型なので、ボールサイドの選手たちは絶対にサイドチェンジさせないように厳しくやらないといけない。クルニッチではなく、レビッチやレオンがLWGに入ってもこの守り方なのかは気になる。
終盤は前でボールを待つ人たちと前進できないCBとDHが分断されてチャンスが訪れる雰囲気はなかった。疲れてボールをピックアップできなくなっていたメイテに替えてトナーリを入れたり、パワープレーでケアーを前に行かせるのはアリだったと思う。
最近はGKを使ったビルドアップがかなり上手くなっている。22分の場面や、26分のドンナルンマ、ケシエ、トモリ、クルニッチの繋ぎは見事。ビルドアップに苦戦する試合や相手にGKを使ってプレス回避される試合が続いたことで着手し始めたと思う。ボール奪取からの速攻を得意とするチームが最後尾からの擬似カウンターを習得すれば、保持からもカウンターができるということになり鬼に金棒。ドンナルンマの判断と技術が向上していたり、トモリはランパードチェルシーでの経験が生きている。
デビュー以来、素晴らしいパフォーマンスを続けるトモリ。今日で値引きできずとも買い取るのが確定したと思う。
メイテは後半は疲労で精度は落ちたり失点にも絡んだが総じて良いパフォーマンス。最近はすっかりフィットしており、買取オプションの金額(€10M)を考えれば買取濃厚。隣にケシエがいない時にどうなるのかは気になる。
サレマとチャルハノールが流動的に動くのはユナイテッドは捕まえづらそうだった。チャルハノールは良い時の動きになってきた。
2.5週間ぶりに復帰したイブラは流石の動き出しを繰り返していた。最近はレオンの動きを見てきたので、本物のCFはなぜ点を取れるのかがよくわかる。足下の技術やフィジカルに頼らず、良いポジションを取り続ける。タイミングが合わなかったが裏へのアクションが多めだった。
ポグバは家長。技術とフィジカルで味方に時間とスペースを与える。サイドにいるのがミラン相手に大ハマリ。
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主審 Felix Brych(GER)
VAR Marco Fritz(GER)
80分のトモリからイブラへのパスは際どかったしチャンスになりそうだったのでオフサイドディレイを取ってほしかった。
93分のイブラがワン=ビサカに後ろから腰を掴まれて足ももつれた場面はOFRしてほしかった。