自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

23-24セリエA第3節 vs ローマ(A) 手応えアリ

 

 新戦力が活躍して開幕2連勝を飾ったミラン。今季最初の上位対決を迎える。

 

 昨季6位のローマはイバニェス、マティッチ、ワイナルドゥムらが退団したが、フリートランスファーとレンタルを活用してルカク、アズムン、レナト・サンチェス、パレデス、クリステンセン、エンディカ、アワールを補強。選手層と質は確実に高まっている。

 開幕2戦はモウリーニョと右腕のフォーティがベンチ入り禁止だった。サレルニターナ戦はディバラとペッレグリーニが欠場のなか、ベロッティが復活の兆しを見せるものの、カンドレーヴァの個人技に屈して引き分け。ヴェローナ戦はカウンターで仕留められて敗れた。被シュートは少なく、得点期待値では上回り、どちらの試合も内容は悪くなかった。

 

 

トリノ戦後の4日間

 

 8月30日、サレマーケルスがボローニャに買い取りオプション付きローンで移籍。報道によると、€0.5mの有償ローンで、買い取りオプション額は€10m。

 

 8月31日、CLの組分けが決定。2シーズン前以上の死の組行き。

 

 9月1日、デッドラインデイ。

 コロンボモンツァに1シーズンのローン移籍。ついでにミランとの契約を28年6月末まで延長。

 

 フィオレンティーナからヨヴィッチを1年契約の完全移籍で獲得。報道によると、移籍金はなく、年俸2.5mの支払いのみで2年目の延長オプション付き。

 

 オリギがノッティンガム・フォレストに1シーズンのローン移籍。報道によると、€4.5mの買い取りオプション付きで、年俸はノッティンガム・フォレストが支払う。

 

 バロ=トゥーレがフラムに1シーズンのローン移籍。

 

先発&フォーメーション

 ミランはベナセルが負傷欠場。カルダーラ、チャカ・トラオレ、バルテザーギが招集外。

 ローマはディバラ、エイブラハム、レナト・サンチェス、クンブラが負傷欠場。

 

スタッツ&控え

ROMA VS MILAN

 

ハイライト


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流れ

 

 ミランカラブリアが中盤に入る3-2-2-3のような形でビルドアップ。ローマは5-3-2でミドルプレス。2トップがCBとクルニッチに対応し、カラブリアにはアワールが付き、テオにはクリスタンテが出ていく。ラインデルスにはパレデスかマンチーニ、降りるロフタス=チークにはジョレンテが付いていく動きを見せる。レオンにはゼキ・チェリクが厳しいマークで仕掛けられる前に止める意識。ミランジョレンテを釣り出し、プリシッチがザレフスキの背後を取ってスペースに抜け出そうとするなど、相手を動かして空いたスペースを連鎖的に使って攻め込む。

 ローマは3-3-2-2でビルドアップ。ミランは3バックに3トップ、WBにSB、ラインデルスがパレデス、ロフタス=チークがアワール、クルニッチがクリスタンテをマークし、逆サイドのWGとSBが絞ってプレス。ローマはWBが低い位置でSBを引き出し、SBの裏のスペースにIHか2トップの片割れが走り、2トップは近い距離を取る。CFがWBから斜めの楔を受けると裏を狙った選手にスルーパスを出したり、2トップの片割れかIHに落として逆サイドへの展開を狙う。

 

 3分、ミランはチャウが右に大きく開いたり、クルニッチが降りてテオが中央に入ったり、2トップに対して3バックで優位性を得ようとする。

 5分、テオからパスを受けたチャウが運び、右に降りたロフタス=チークがアワールをかわしてジルーとのワンツーでPA内に侵入してシュートを撃つが、マンチーニがブロックし、ゼキ・チェリクがクリア。ロフタス=チークがこぼれ球を狙いに行ったところでルイ・パトリシオに倒されたことをアピールすると、VARが介入し、OFRの結果、ミランがPKを獲得。

 8分、ジルーが決めて先制。0-1

 14分、レオンがテオに下げ、食いついてきたゼキ・チェリクの背後を取ってワンツーで左サイドを突破し、折り返しをラインデルスが撃つがザレフスキがブロック。

 21分、テオのアーリークロスにザレフスキの背後を取ったプリシッチが左足で合わせるがルイ・パトリシオがファインセーブ。

 22分、ローマのビルドアップ。ザレフスキがジョレンテから受けると、アワールがカラブリアの裏に抜け、クリスタンテへ横パス。クリスタンテがワンタッチでベロッティに縦パスを入れ、レオンの背後を上がってきたマンチーニが受け、フリーでファーのアワールにクロスを上げるが合わせきれない。

 24分、ロフタス=チークが降りてジョレンテを釣り出し、そのスペースにジルーが降りてスモーリングを釣り出し、ジルーの落としを受けたチャウが前線に飛び出したロフタス=チークにワンタッチで出そうとするがミスキック。

 30分、アワールが負傷交代。

 45+3分、ローマのビルドアップ。低い位置でゼキ・チェリクからの横パスをパレデスがワンタッチでDFラインの裏に蹴る。

 45+4分、0-1で前半終了。

 

 後半もローマの守備に大きな変化はない。

 47分、左に降りたクルニッチが運んで相手の目を引きつけてレオンに縦パスを入れ、レイオフでラインデルスが落としを受けて敵陣で押し込む流れを作る。右サイドでプリシッチがラインデルスとハーフスペースへ切り込むワンツーを狙い、大外を上がったカラブリアがラインデルスからパスを受けてクロスを上げると、レオンがゼキ・チェリクを抑えて難しい体勢で右足に当てると右ポストに当たってネットを揺らし、ミランが追加点を奪う。0-2

 50分、左に降りたクルニッチがテオに出し、テオが横に降りたラインデルスとのワンツーでゼキ・チェリクの背後を取って左サイドを突破。中央に折り返し、レオンから横パスを受けたロフタス=チークが撃つがザレフスキがブロックし枠の左に外れる。

 56分、トモリが左から運び、レオンがハーフスペースに降りて右サイドに展開。

 左に降りるクルニッチに対してパレデスが出てくるようになる。

 60分、ローマが左サイドでファウルを受けてクイックリスタート。ペッレグリーニの縦パスを受けたベロッティをトモリが倒し、2枚目のイエローカードで退場。クルニッチがCBに入る。

 64分、カルルがRCB、チャウがLCBに入り4-2-3。ジルーがスモーリングを放置してパレデスを見る。ローマはパレデスがラインデルス、ペッレグリーニがクルニッチに付いてマンツーマンハイプレスに出る。

 68分、レオンのカウンター失敗で逆カウンター。エル・シャーラウィのシュートはメニャンが正面で弾く。

 70分、ミランはラインデルスがトップ下、ポベガがLDHの4-2-1-2。ローマはRWBにザレフスキ、LWBにスピナッツォーラ、アンカーにクリスタンテ、RIHにボーヴェ。

 77分、ルカクがロングボールを収めてカウンター。スピナッツォーラのインスイングクロスをメニャンがキャッチ。

 78分、ローマはパガーノが2列目の右に入って4-2-2-2のような形。

 4-2-2-2に変わってから数分間、ミランはオカフォーとチュクウェゼの守備位置が定まっていなかったが、SBが絞ってCBとボランチをサポートし、オカフォーとチュクウェゼが下がって相手SBに対応する。

 90+1分、ロングボールをカルルが跳ね返すが、こぼれ球をボーヴェが拾ってスピナッツォーラに展開。スピナッツォーラがカットインからシュートを撃つと、カルルに当たってコースが変わりネットを揺らす。1-2

 90+3分、クリスタンテからオカフォーの背後を取ったザレフスキが撃つがDFに当たってサイドネット。

 90+7分、1-2で試合終了。

 

ミラン

 

 前節に続いて素晴らしいパフォーマンスを見せて開幕3連勝を掴み取った。

 

 保持では自分たちのやり方に慣れ、相手を見てプレーを選択できるようになっている印象。どのように動けばスペースができて、そのスペースを誰が使うのか認識しあえている。相手の動きが見えているおかげか単純なワンツーでさえも昨季より効果的に使えていると思う。

 前節に続いて今節もトモリが退場するまでは相手にボールの奪いどころを明確にさせなかった。中盤でミスが起きてもネガティブトランジションで上回って奪い返すことも少なくない。

 右サイドの連係向上中。チャウが開いてボールを持ち、ロフタス=チーク、プリシッチ、ジルーが顔を出し、カラブリア、ラインデルスも含めて、それぞれが作ったスペースに走り込んだり、運んだり、アクションが連続して突破口を開く。昨季も右サイドのコンビネーションプレーは見られたが、今季は既に個人のスキルとイメージの共有で昨季を凌駕している。特にブラヒムとロフタス=チークのキャラクターの差が大きいと感じる。ブラヒムはマーカーから離れてフリーになれる場所に降りて受けて自分で運ぶが、ロフタス=チークは後ろ向きで受けてもフィジカル的に苦ではないので相手を引き出すことができるうえに、フリーであれば前を向いて運ぶこともできる。CFだけでなく、中盤のポストプレーが大事と言われる理由がよく分かるし、ラツィオはセルゲイが去ったのが本当に痛いと思う。

 

 予想通りのプレス。WBでSBを引き付け、SBの裏へのランニング、斜めの楔は前節と同様でマーキング面では問題なし。ただ、ローマの方が逆サイドへ展開する意識が少し高かったぶん、前線で収められると面倒ではあった。もっとコンパクトに守れると思うが、完璧は求め過ぎなので十分に抑えたと言っていいか。

 クリスタンテが左からのクロスをトモリとテオの間に入ってくる形を戦前に恐れていたがあまりなく、ザレフスキやスピナッツォーラのインスイングクロスをメニャンがキャッチする場面が多かった。押し込まれてラインデルスが下がっていた時にジルーがパレデスにプレスバックしてくれるのは地味にかなり助かった。

 トモリ退場後は撤退守備が多くなることと、終盤に想定されるパワープレー対策でケアーを入れると思った。さらにロフタス=チークを下げてカルルだと平均身長が下がるので空中戦の強いローマには危ないと考えたがなんとかなった。後にポベガが入ってきたがジルーが下がったのでトントン。オリンピコで放り込まれるのは本当に怖い。

 

 クルニッチがビルドアップの立ち位置を変えて保持を安定させつつズレを作り、ロフタス=チークが右サイドの連係と中盤のデュエルで輝き、ラインデルスは今節も12km超えの気が利く動きで下支えする。

 レオンは食いついてくる相手に昨季は苦戦していたが、味方との位置関係が良く、相手も見えている今季はやれそうと感じさせる内容。クロスに合わせる形はどんどん増やそう。

 ジルーが3戦4発。今季も実質控えなしになったので無理せずにやってほしい。

 オカフォーは悪い判断もあったが、ロングボールを収めたり、トリッキーなドリブルで運んだり、ファウルを貰ったり、裏を取られても戻ったり、懸命にやっていた。チュクウェゼはなる早で一度先発で使ってあげたい。

 

 次は2週間後にミラノダービー。ただただめちゃくちゃ楽しみ。

 

ローマ

 

 数的優位を得るまではほとんど何もできず。最後の堅さは流石。

 かまってちゃんルカクダルすぎ。インテル戦で爆発してほしい。

 

主審 Antonio Rapuano VAR Massimiliano Irrati

 

 マネジメント失敗。PKでローマはイライラ。トモリの1枚目もパレデスのも厳しいと思った。