自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

23-24CLGS第5節 vs ドルトムント(H) バイノー=ギッテンスのコトオコシ

 

 中断明けの試合で7試合ぶりの無失点勝利を挙げたグループ3位のミランが勝ち点2差で首位のドルトムントを迎え撃つ。ミランが敗れてPSGが勝利すると、ミランの3位以下が確定する。

 ドルトムントは前回対戦以降CLではニューカッスルに無失点で連勝。リーグ戦では上位のバイエルンシュトゥットガルトに完敗して5位に甘んじている。週末はボルシアMGに0-2から4点を奪って逆転勝利。フュルクルクが公式戦3試合連続ゴール中。

 

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フィオレンティーナ戦後の2日間

 

 特になし。

 

先発&フォーメーション

 ミランはムサが出場停止。ケアー、オカフォー、レオン、カルル、スポルティエッロ、カルダーラが負傷欠場。ベナセル、ルカ・ロメロ、ペッレグリーノは登録外。バルテザーギ、ナヴァ、チャカ・トラオレがベンチ入り。

 ドルトムントはジューレ、ヌメチャ、デュランヴィルが負傷欠場。

 

スタッツ&控え&ハイライト

Milan-Dortmund | UEFA Champions League 2023/24 | UEFA.com

 

流れ

 

 ミランのビルドアップはフィオレンティーナ戦同様に、4-2-3-1から両SBを上げて2-2を作り、左ボランチのアドリが左に降りて3-1-5-1に変形。ドルトムントは4-4-2でミドルゾーンに構えて、ザビツァーがラインデルスをマークするために前目に位置取る。ミランのCBの横パスがプレスのスイッチ。ミランは両サイドで幅を取り、中央でエムレ・ジャンの脇やCBとSBの間をプリシッチ、ロフタス=チーク、チュクウェゼが狙う。

 ミランはプレスは控えめの4-4-2。ドルトムントはロイスとザビツァーが降り、フュルクルクがCBを留めて、WGがミランボランチの脇と背後に入り込む。

 

 4分、ミランが左サイドで保持し、左に降りたアドリがチャウに横パス。チャウが高い位置を取ったカラブリアに速いパス。カラブリアのクロスがチュクウェゼとジルーに合わず、流れたボールをリエルソンが奪ってドルトムントのカウンターになるが、バックパスのミスをテオが拾い、中央に入ってきたチュクウェゼのシュートがシュロッターベックの腕に当たってPK。

 5分、ジルーのシュートをコーベルがセーブ。

 8分、サイドチェンジからバイノー=ギッテンスのドリブルをカラブリアが足を引っ掛けて倒してPK。

 9分、ロイスが決める。0-1

 18分、シュロッターベックからカラブリアの裏を取ったバイノー=ギッテンスへパス。バイノー=ギッテンスがカットインから撃つが枠の上に外れる。

 バイノー=ギッテンスとマレンがサイドを入れ替える。

 ミランはプレスを少し強める。ジルーがシュロッターベックからコーベルまで追い、プリシッチがフンメルスに行くがリエルソンがフリーで受ける。

 23分、ドルトムントのビルドアップ。エムレ・ジャンにラインデルスがプレスに行き、シュロッターベックから中央のスペースに降りたフュルクルクに縦パス。フュルクルクから左ハーフスペースをマレンが突破して折り返すがメニャンがブロック。

 26分、再びラインデルスが動かされてシュロッターベックからハーフスペースのマレンに縦パス。

 ミランは中央に突っ込みがちな時間帯。

 バイノー=ギッテンスとマレンが元に戻る。

 34分、アドリからロフタス=チークへのパスをバイノー=ギッテンスがインターセプトしてカウンター。ザビツァーのシュートはメニャンの正面。

 35分、今度はアドリが前に出ていった背後、中央のスペースにバイノー=ギッテンスが入ってきてシュロッターベックから縦パスを受ける。マレンのシュートはトモリがブロック。

 36分、カラブリアにベンセバイニが寄せ、カラブリアからベンセバイニの裏、右サイドの奥に流れたチュクウェゼが受けてドリブル。バイノー=ギッテンスをかわして左足でシュートを撃つと、コーベルの手前でシュロッターベックの足に当たって少しコースが変わり、ネットを揺らす。1-1

 メニャンがピオーリに指示を仰ぐ。

 お互いにボールを持てばゴール前まで運べる状態。

 45+2分、プリシッチのインスイングクロスをファーでフリーのカラブリアが頭で合わせるが枠の左に外れる。

 45+3分、1-1で前半終了。

 

 48分、チャウからチュクウェゼが大外で受けて、PA内のカラブリアにパス。カラブリアがクロスを上げて、フンメルスが触ったボールをファーでプリシッチがジャンピングボレーで合わせるがリエルソンがブロック。

 50分、バイノー=ギッテンスのドリブルをチャウが止めるがハムストリングを負傷。

 52分、クルニッチがRCBに入る。

 55分、ドルトムントはシュロッターベックが倒れ込み交代。フンメルスがLCB、エムレ・ジャンがRCBに入る。

 58分、アデイェミが内側で縦パスを受けて右サイドでリエルソンとパス交換。ロイスが寄って受けて、中央に降りたフュルクルクにパス。フュルクルクがワンタッチで斜めに入ってきたザビツァーに入れ、カラブリアが食いついてフリーになったバイノー=ギッテンスがザビツァーからのパスをワンタッチで流し込む。1-2

 65分、バイノー=ギッテンスが下がり、ヴォルフがRWG、アデイェミがLWG。

 68分、エムレ・ジャンから左ハーフスペースのフュルクルクにロングパス。フュルクルクが収めて、アドリの背後を取って上がってきたロイスにパス。ロイスから受けたアデイェミが右足を振り抜くと、逆を突かれたメニャンが弾ききれず、掻き出そうとするがGLTでゴールが認められる。1-3

 76分、ミランは4-4-2に変更。プリシッチがRWG、チャカ・トラオレがLWG。

 83分、右サイドを崩して、クルニッチの背中でフュルクルクがクロスを頭で合わせるが枠の上に外れる。

 84分、大外からカラブリアがDFラインの手前にアーリークロスを上げてヨヴィッチが頭で合わせるが右ポストに弾かれる。

 87分、左サイドからアデイェミがカラブリアとクルニッチをかわして折り返す。フュルクルクのシュートはバーに弾かれる。

 90分、危険なカウンターを受けるが、トモリがインターセプトしてそのまま持ち上がる。プリシッチの外を回ったロフタス=チークが抉って折り返し、ヨヴィッチがボレーで合わせるがコーベルの正面。

 90+6分、2-1で試合終了。

 

ミラン

 

 前回対戦同様、決定機を決めきれず、グループ最下位に転落。最終節はアウェイで3位のニューカッスル戦。2位のPSGはアウェイのドルトムント戦。現状のスカッド状況も鑑みるとグループステージ突破の可能性は低いと言わざるを得ない。

 フィオレンティーナ戦同様のビルドアップで前線に人数をかけるやり方は悪くなかった。両サイドを広げ、間に受け手がいる前線の位置関係は良い意味で気持ち悪さがないほどバランスは良かったが、気持ち悪いほうが守りづらさはあるかもしれない。

 ビハインドの状況が長くなると保持ではどうしても中央に人が残ってしまい、サイドから人数をかけて押し込むことができなかった。フィオレンティーナ戦で後半にやられて嫌だったこと(片方のサイドの大外レーンとハーフレーンに5人動員する形)をやり続けてほしかった。

 被保持もビハインド時にプレスに出ることで中盤が釣り出されてシュロッターベックから良いパスを何本も入れられた。プリシッチのフンメルスへのプレスもほとんど機能せず、プレスに行くことで自ら相手が使いたいスペースを空けてしまった。ジルーがPKを決めて先制できていたらどんな試合になったのか。

 

 チュクウェゼはようやく初ゴール。見たかった形でもあったので次につなげてほしい。

 ボールは持てるが、背後を取られすぎなアドリ。技術不足だが、オフ・ザ・ボールでやるべきことはやるポベガ。

 素晴らしいパススピードでサイドに時間とスペースを与えていたチャウはハムストリングの負傷で長期離脱不可避か。トモリ踏ん張れ。

 

 次は中3日でホームのフロジノーネ戦。スレが怖い。ミランにとってベラルディのような存在になる可能性を感じている。

 

ドルトムント

 

 グループステージ突破が決定。正直、予想外です。ごめんなさい…

 フンメルスのタックルの判断が素晴らしかった。ロフタス=チークのカウンターは抜かれたが、コントロールを乱れさせて減速させたことでカバーが間に合ったと思う。

 バイノー=ギッテンスは守備はダメダメだったが、PK奪取と決勝点の大活躍。

 

主審 István Kovács (ROU) VAR Pol van Boekel (NED)

 

 特になし。