23-24セリエA第18節 vs サッスオーロ(H) 無事に年越し
前節は最下位相手に引き分けて、再び上位との差が広がってしまった3位のミラン。DFを中心に負傷者が多いが、ミッドウィークのコッパ・イタリアを含めて年末年始の3連戦は下位相手なのでめでたく3連勝していただきたい。
サッスオーロは4勝4分9敗、25得点32失点で15位。得点も失点も多いことから想像できるように撃ち合いの試合が多く、今季はカンピオナートでは未だに無失点試合がない。昨季同様に上位に強く、首位のインテルをアウェイで2-1、2位のユヴェントスをホームで4-2で破っており、ベラルディを中心としたカウンターの爆発力、破壊力には常に警戒しておかないといけない。
- 新加入ながら中盤で攻守に存在感を発揮していたボロカが欠場。
- カスティジェホが古巣対戦。
- ベラルディは今季13試合で9G(PK5)3A。セリエAのミラン戦通算18試合で11G7A。
- トリャンがリーグ2位タイの5アシスト。
- 得点数8位。シュート数3位。枠内シュート数5位。
- 枠に当てた回数6位タイ。カブラウが4回で2位。
- ポゼッションタイム12位。パス数13位、キーパス数4位タイ、ファイナルサードのパス数7位。ロングボール成功数13位。ドリブル数4位タイ。
- クロス成功数15位。CK数4位。
- 失点数19位。セットプレー被シュート数19位。
- セーブ数7位。
- リカバリー数16位。
- インターセプト数17位。タックル成功数最下位。クリア数10位。
- ファウル数2位(少)。PK献上回数6回は最多タイ。
- プレス強度指数18位。
- 1試合平均走行距離15位。ボロカがリーグ4位。
- 過去10シーズンのセリエAの対戦成績はミランの10勝3分7敗。サン・シーロに限ると4勝2分4敗で、現在サッスオーロが3連勝中。
- ピオーリはサッスオーロ戦通算8勝4分8敗。ディオニージはミラン戦通算2勝1分1敗(いずれもピオーリ体制)。
サレルニターナ戦後の7日間
特になし。
先発&フォーメーション
ミランはムサがウイルス性疾患で欠場。カルル、チャウ、トモリ、オカフォー、ポベガ、スポルティエッロ、ペッレグリーノが負傷欠場。プリマヴェーラからナヴァ、バルテザーギ、シミッチ、ヒメネス、ヌシアラ、ゼローリ、チャカ・トラオレがメンバー入り。カルダーラが招集外。
ベナセルが150試合出場を達成。
📣 150 times with the number 4: Ismaël... BENNACER! 🗣️❤️🖤 #MilanSassuolo #SempreMilan pic.twitter.com/Ya8ZJRb5bU
— AC Milan (@acmilan) 2023年12月30日
サッスオーロはボロカ、デフレル、ヴィーニャ、オビアング、ラチッチが負傷欠場。
スタッツ&控え
ハイライト
流れ
ミランの保持は4-1-5。サッスオーロはコンパクトな4-5-1でブロックを組む。ミランはIHがSBとCBの間を狙って走り込むことでWGに時間とスペースを与える。特にテオとケアーからプリシッチへのロングパスが多かったが、キックの質が低く、あまり繋がらない。
サッスオーロは低い位置でのビルドアップ時は4-2-3-1でマテウス・エンヒキとトルストヴェットがダブルボランチになり、バイラミがライン間に立つ。エルリッチから組み立てることが多く、ミランはロフタス=チークがエルリッチ、ラインデルスがトルストヴェットをマークし、バイラミをCBの片方が監視する形でハイプレスをかけていく。
ミドルゾーンでは4-1-4-1で、WGが中に入ってSBがオーバーラップする形も見せる。ミランは4-5-1で、中盤は状況に応じて受け渡しながら人を捕まえ、CBを余らせて対応する。
ミランはレオンのサイド突破と、レオンのハーフスペース裏抜けからそれぞれネットを揺らすがオフサイドで取り消し。サッスオーロはマテウス・エンヒキを中心にボールを動かし、ベラルディがアクセントを加える。
45+1分、0-0で前半終了。
保持率60-40。シュート11(1)-4(3)。
後半からサッスオーロはベラルディがテオに外切りプレスに行く。保持では左サイドからの組み立てを増やし、左サイドからレオンの背後を取るトリャンに展開してゴールに近づく。
58分に中央をプリシッチ、ラインデルス、ベナセルで崩してミランが先制。
62分、ミランはアドリがアンカー、ラインデルスがRIHに入る。
70分、ベラルディが負傷交代。
73分、プリシッチがLWG、ゼローリがRIH、ラインデルスがLIHに入り、保持時はアドリとラインデルスのダブルボランチ気味。
88分、サッスオーロは4-4-2に変更。カスティジェホがボランチでヴォルパートがRWG。
90+5分、1-0で試合終了。
後半保持率58-42。シュート9(1)-8(3)。
ミラン
ボールを持たせてもらえる状況で、シンプルに幅と深さを取りに行くことは悪くなかった。偽SBをせず、SBが低い位置で相手WGのプレスを引き出し、IHとWGで相手SBの周辺を狙う意図を感じた。しかし、20本のシュートを撃ちながら枠内は2本だけで、決定機も少なかった。オフサイドが多く、ロングパスの質不足も顕著だったのは課題。
得点場面はプリシッチの中央に回り込んでトレッソルディの背後を取る動きとベナセルの降りる位置とラストパスの質が絶妙で、ベナセルが余裕を持って前を向いた時点で勝負アリだった。
前半はハイプレスを突破されることはなかったが、後半はレオンの背後を狙われ、トリャンの攻撃参加に悩まされた。ただ、テオが冴えており、スピードを生かしたカバーリングでピンチの芽を摘んだ。
ブロック守備はサイドからワンツーや3人目の動きなど、嫌な形で侵入を許す場面が何度かあったが、相手の質不足に助けられた。
最近のレオンは裏への動きが増えているのは良いが、あと一歩のところでチャンスをフイにする場面も多い。
ロフタス=チークは初めて左のインサイドハーフに入った。トルストヴェットとのフィジカルのミスマッチをなくすことを優先されたのか。少し身体が重そうに見えたが、悪くはなかった。
アドリのアンカーはやっぱり不安。
ゼローリがデビュー。
次は中2日でコッパ・イタリアのホームカリアリ戦。プリマヴェーラから何人が先発するのか楽しみ。
サッスオーロ
何度か良い形は作っていたものの、厚みのある攻撃はできなかった。
ミランのIHへの対応が曖昧だった。
マテウス・エンヒキが離脱している期間も感じたが、ボロカがアンカーで散らし、マテウス・エンヒキが衛生的に動きながら捌くコンビが良く、替わりが務まる選手がいない。
主審 LIVIO MARINELLI VAR FRANCESCO MERAVIGLIA
VARはミラン戦初担当。両チームともにガツガツ奪いに行かなかったこともあり、ファウルもカードも少なかった。