自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

23-24セリエA第17節 vs サレルニターナ(A) 最下位へのクリスマスプレゼント

 

 前節は奇策が的中して快勝を収め、2位との勝ち点差が5に縮まったミラン。今節は最下位相手に取りこぼしは許されない。

 

 サレルニターナは1勝5分10敗、12得点34失点で最下位。9節からフィリッポ・インザーギが指揮を執り始め、13節のラツィオ戦で今季初勝利を挙げたものの、その後は3連敗中。今季はまだ無失点の試合がなく、リーグ最多失点で得点数は19位と良いところがない。先日、2シーズン前に1月の大補強で奇跡の残留を手繰り寄せたサバティーニが復帰することが発表された。

  • 得点数19位。ゴール期待値最下位。枠内シュート数19位。
  • 枠に当てた回数6位タイ。カブラウが4回で2位。
  • ポゼッションタイム15位。パス数14位、キーパス数13位タイ、ファイナルサードのパス数14位。ロングボール成功数、成功率最下位。ドリブル数13位。
  • クロス成功数19位、成功率最低。CK数15位。
  • オフサイド数3位。カンドレーヴァが2位タイ。
  • 失点数最多。失点期待値最多。
  • セーブ数最多。
  • リカバリー数8位。
  • インターセプト数6位。タックル成功数13位。クリア数9位。
  • ファウル数最多。イエローカード数2位(多)。PK献上回数5回。
  • プレス強度指数14位タイ。敵陣でボールを奪った回数最少。
  • 1試合平均走行距離10位。カンドレーヴァが1試合平均スプリント距離2位。
  • 過去10シーズンのセリエAの対戦成績はミランの2勝2分。(一昨季が初対戦)

 

モンツァ戦後の4日間

 

 EL決勝トーナメントプレーオフの相手がレンヌに決定。

 

 La Molisanaとのパートナーシップを延長。

 

 イブラがミラネッロに登場。

 

先発&フォーメーション

 ミランはムサがウイルス性疾患で欠場。カルル、チャウ、オカフォー、ポベガ、スポルティエッロ、ペッレグリーノ、カルダーラが負傷欠場。プリマヴェーラからナヴァ、バルテザーギ、シミッチ、ヒメネス、ヌシアラ、ゼローリがメンバー入り。

 サレルニターナはオチョアが負傷欠場。マッジョーレが出場停止。

 

スタッツ&控え

SALERNITANA VS MILAN

 

ハイライト


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流れ

 

 ミランは保持時ラインデルスが下がり目でテオが高い位置を取り、カラブリアは残り気味で1-3-2のビルドアップ。サレルニターナは4-4-2や4-1-4-1で前線はプレスに行きたがっているが、ミランはメニャンを使って数的優位を作ったり、ラインデルスとベナセルが前後左右に入れ替わって中盤を撹乱する。

 サレルニターナはロングボールを蹴って押し込みたい様子。

 

 5分、サレルニターナのビルドアップ。ピローラが左サイド奥にブラダリッチを走らせる。チャウナが内側を抜け出してクロスを上げ、カンドレーヴァのボレーをテオがブロック。ブラダリッチがこぼれ球を打ち損じるが、ちょうどフリーのディアの下にこぼれ、ディアが撃つがメニャンがセーブ。

 8分、9分、サレルニターナゴールキックに対して、ミランはプリシッチがピローラ、ロフタス=チークがアンカー気味のクリバリ、ラインデルスがLIH気味のレゴフスキ、カラブリアがブラダリッチ、ケアーがチャウナを捕まえてハイプレス。

 16分、ミランが左サイドからFK。ファーに流れたボールをレオンが収めて、折り返しをトモリが頭で押し込む。0-1

 サレルニターナはクリバリがロフタス=チーク、レゴフスキがラインデルス、カスタノスがベナセルにマンツーマン気味に対応。

 26分、内側のレオンが大外のテオとのパス交換で食いついたファシオの背後を取って運ぶが、テオへのパスが長くなる。

 29分、ロングスローからファシオとピローラのシュートをケアーが連続ブロック。ショートコーナーからカンドレーヴァのクロスがベナセルに当たってゴール方向に向かうがメニャンがセーブ。

 40分、サレルニターナが右サイドをオーバーロードで突破し、カンドレーヴァの折り返しにカスタノスが飛び込んで合わせるがメニャンが弾き出してCK。

 41分、サレルニターナの右CK。カンドレーヴァのアウトスイングのボールをファシオが打点の高い強烈なヘディングを叩き込む。1-1

 45+3分、1-1で前半終了。

 

 ミランは後半から前半終了間際に顔面にボールが当たったケアーに代わってシミッチが入る。

 47分、サレルニターナはディアが腿裏を痛めて負傷交代。

 レオンが大外で降りてマッゾッキを釣り出し、マッゾッキの背後に内から外に飛び出したテオへトモリから左足でフィード。テオの折り返しはレゴフスキがクリア。

 49分、大外のテオからジルーにパス。ジルーから方向転換して内側から背後に飛び出したレオンにスルーパス。レオンのクロスはラインを割る。

 60分、後ろ向きで受けたラインデルスからクリバリの背後を取ってブラダリッチとピローラの間に走り込んだロフタス=チークにパス。ロフタス=チークがカットインから左足で撃つがコスティルがセーブ。

 62分、サレルニターナの自陣左サイドからロングスロー。ミランがクリア。トモリが倒れ込む。サレルニターナがロングボールを入れ、中盤でこぼれ球を拾ったカスタノスが右サイドのカンドレーヴァに展開。カンドレーヴァPA外から右足を振り抜くと、外に逃げながら落ちるシンカーのようなボールをメニャンが弾ききれずゴールに吸い込まれる。2-1

 65分、トモリが腿裏を痛めて負傷交代。テオがLCBに入る。保持時はフロレンツィがベナセルとダブルボランチで、ラインデルスが1列前へ。

 66分、サレルニターナ右サイドのFK。カンドレーヴァの横パスをマッゾッキがワンタッチでミドルボレーシュートを撃つがメニャンが弾き出す。

 69分、ミランは4-4-2に変更。

 77分、サレルニターナは被保持はカンドレーヴァがWB気味のの5-4-1。

 81分、大外で受けたレオンが縦に運んでクロス。ヨヴィッチが頭で合わせるがコスティルがセーブ。こぼれ球もヨヴィッチが詰めるがコスティルがセーブ。

 85分、サレルニターナはマルテガーニとカンドレーヴァが入れ替わる。

 89分、フロレンツィがロングボールを蹴る。ギョンベールのヘディングをチュクウェゼが拾う。カラブリアのふんわりクロスをジルーが頭で落とし、ギョンベールが右往左往して勝手にフリーになったヨヴィッチがボレーで蹴り込む。2-2

 90+1分、フロレンツィが放り込み、カラブリアが頭で合わせるがコスティルがセーブ。

 90+2分、イクウェメジとレオンが酷いエゴを披露しあう。

 90+3分、フロレンツィと控えGKのフィオリッロが揉めてフィオリッロが退場。

 90+5分40秒、2-2で試合終了。

 

ミラン

 

 保持率66%でシュートは21本も撃ったが、19本も撃たれ、結局カンドレーヴァのキックに屈した。

 保持の形は安定していたし、前節に引き続き、相手を動かしてスペースを作って飛び込んだり、各々がマーカーの背後を取る動きが良くなっているので悪くなかったと感じている。ただ、レオンのプレーの質がそのままチームのチャンスの質と量に影響してしまう悪癖が今日は目立ち、マッゾッキのスッポンマークにもイライラしてしまっていた。

 被保持も特別悪かったわけではないが、セットプレーは言わずもがな、オーバーロードに対する守備も改善の必要性を強く感じるほどやられまくっている。カンドレーヴァのキックとファシオのジャンプのタイミングとジャストミートしたヘディングが素晴らしかったが、明らかにCKを合わされすぎている。Optaによるとセットプレーの被シュート数と失点期待値がリーグ最多でCLでもやられまくっている。昨季途中からゾーンとのミックスから完全にマンツーマンでつくようになったが、今はストーン以外は人ばかり見てボールにアタックできていないように見える。

 オーバーロードは11月のインターナショナルマッチウィーク明けのフィオレンティーナ戦から崩される場面が目立ち始め、最近は弱点とバレて毎試合狙われているように感じる。1失点目の直前のピンチはマッゾッキ、レゴフスキ、カンドレーヴァ、カスタノスが右サイド大外レーンに集結してベナセル、ラインデルス、テオ、レオンを引き寄せ、LWGのチャウナががら空きの中央に入ってフリーで絡み、DFの目線が外から中に変わったところで大外でカンドレーヴァがフリーになり、カスタノスが連続した動きでPAに入って合わせた。取り切れない左サイド、カラブリアとケアーの中途半端なチャウナの受け渡し、そもそもロフタス=チークが中央を埋めなくても良かったのか。

 

 ラインデルスとベナセルは2人とも外せて運べて流動的に動くとなると相手にとっては捕まえるのは至難の業だと思う。被カウンター時のカバーエリアとフィルター能力が課題になるが、ベナセルのコンディションが上がって、出足の鋭いタックルが戻ってくると良くなりそう。

 ピオーリがあれほど愛したクルニッチはもう使われずに移籍なんですか?トモリ負傷後はCBにクルニッチを入れてテオを上げてほしかった。

 

 次は日本時間大晦日の午前2時に中7日でホームのサッスオーロ戦。またしても不調だけど不気味な相手。CBなしでイケるのか?

 

サレルニターナ

 

 ロングボールとオーバーロードでゴリゴリ行ってカンドレーヴァのキックで勝てそうだった。

 被保持はマーキングの判断が悪い場面がかなり多かった。

 

主審 DANIELE DOVERI VAR ALEANDRO DI PAOLO

 

 最後はあと1分やらせてほしかった。