19-20セリエA第18節 vs サンプドリア(H)
アタランタに5-0の惨敗を喫し、最悪のクリスマス休暇に入ったミラン。このまま憂鬱に新年を迎えると思われたところに王であり神であるズラタン・イブラヒモビッチが帰ってきた。2010年代の凋落から、イブラの復帰とともに2020年代はミランの復権が始まるとミラニスタは信じてやまない。
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— AC Milan (@acmilan) 2019年12月27日
その初戦、相手はラニエリ率いるサンプドリア。ラニエリは昨季のローマに引き続きエウゼビオ・ディ・フランチェスコの後任を務めている。就任時は最下位だったと思うが、シンプルな4-4-2のゾーンディフェンスでコツコツとポイントを稼ぎ降格圏から抜け出そうとしつつある。
先発&フォーメーション
ミランはイブラは予想通りベンチスタート。CFはピョンテク。カラブリアとクルニッチは少々久々の先発。RR、ビリア、ボリーニ、レビッチが招集外。ビリア以外は移籍話あり。
サンプドリアはカプラーリが出場停止。フェラーリ、バレート、古巣対戦のベルトラッチが招集外。怪我をしていたボナッツォーリがベンチ入り。
スタッツ&控えメンバー
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ハイライト
Milan 0-0 Sampdoria | Zlatan Returns To Serie A as Milan Draw With Sampdoria | Serie A TIM
流れ
10分サンプ、チャルハノールがピッチ中央辺りでヴィエイラにボールを突かれてロスト。ガッビアディーニが拾って運び、倒れながらPA手前正面のガストン・ラミレスへ。ガストン・ラミレスのシュートはカラブリアがブロック。
22分ミラン、スソのCK。ニアでテオがフリック。誰にも合わずクリアされたボールをボナベンがダイレクトボレー。ゴール前でコリーがブロック。
25分ミラン、自陣でビルドアップを図るサンプにプレスをかけていく。ヴィエイラから前線へのパスをベナセルがヘディング。クルニッチが倒れながらチャルハノールへ繋ぐ。チャルハノールからラストパスを受けたスソの右足シュートはアウデロがキャッチ。
29分サンプ、チャルハノールとの接触で左膝を痛めたガストン・ラミレスに代えてデパオリ。
36分ミラン、左に開いて受けたベナセルがテオとのワンツーで突破しライン間のチャルハノールへ。チャルハノールが横に流しボナベンがシュートもムッルーがブロック。
37分ミラン、自陣からベナセルがピョンテクへロングボール。コリーとの競り合いのこぼれ球を背後に走り出していたボナベンが拾い右サイドのスソへ。スソはムッルーをかわすがシャボに奪われチャンスを逃す。
41分サンプ、テオとの接触で左足首を痛めたデパオリに代えてヤンクト。RSHにリネッティ、LSHにヤンクト。
46分サンプ、クルニッチからボナベンへのロングパスをシャボが奪い、トルスビー、クアリアレッラと繋ぎ、ヴィエイラからディフェンスラインの背後へパス。ガッビアディーニが抜け出し最後はヤンクトにお膳立て。しかしオフサイド。
前半は0-0で終了。
46分ミラン、ショートコーナーからチャルハノールが強烈なシュートもアウデロが正面でキャッチ。
48分サンプ、ピッチ中央で空中戦が続く。ガッビアディーニが収めクアリアレッラへ。このボールをべナセルが突くとガッビアディーニへの絶妙なパスになり、ドンナルンマと1vs1。しかしドンナルンマがセーブしこぼれ球もテオがクリア。
54分ミラン、大歓声の中、イブラがピョンテクに代わってサン・シーロに帰還。ボナベンに代えてレオン。LWGにレオン、OHにチャルハノール。
55分サンプ、レオンのクロスをコリーがクリア。ヴィエイラ、クアリアレッラ、ガッビアディーニと繋ぎ、左サイドを駆け上がるヤンクトへ。ヤンクトは右サイドでフリーのリネッティへ振る。リネッティはロマニョーリの背後にヘディングで落とし、ガッビアディーニがループシュートを狙うがドンナルンマがセーブ。こぼれ球をヴィエイラが撃つがカラブリアがブロック。
57分サンプ、カラブリアが致命的なパスミス。ドンナルンマの飛び出しによりガッビアディーニのコントロールが乱れ、事なきを得る。
62分ミラン、ピッチ中央でチャルハノールがヴィエイラからボール奪取。そのまま持ち込みミドルシュートもアウデロがセーブ。こぼれ球を拾ったイブラからクルニッチへクロスが入るが上手く当てられない。
64分ミラン、ヴィエイラからガッビアディーニへのパスをムサッキオがヘディングで弾き飛ばすとゴール前のレオンへ繋がる。シャボをかわしてシュートもアウデロがセーブ。
66分サンプ、ムッルーがカラブリアをかわして前進。バイタルエリアのクアリアレッラへパス。その落としを受けたトルスビーがミドルシュートも左に外れる。
70分ミラン、FKからテオがカットインし右足でシュート。こぼれ球を拾ったベナセルのクロスをムサッキオが落とし、レオンが反応するも決めきれない。
75分ミラン、ドンナルンマからイブラへロングボール。背後に落とし、チャルハノール、クルニッチ、チャルハノールと繋ぎ、最後はスソがフイにする。
84分ミラン&サンプ、ミランはクルニッチに代えてパケタ。サンプはクアリアレッラに代えてエクダル。アンカーに入り4-5-1に変更。
スコアは動かず0-0で試合終了。
ミラン
いつもどおりの4-3-3かと思いきや4-2-3-1だった。8分くらいまで守備機会がほぼなかったので気づかなかった。
前半は2CBと2DHでビルドアップ。DHの片方が相手2トップの脇に降りる形が多め。SBが幅を取り、ピョンテクの後ろに3シャドーの様な並び。イブラ投入後はクルニッチが前に行き、スソが幅を取り、カラブリアは後ろからハーフスペースにインナーラップ要員。
危ない場面はほとんどカウンターと自滅によるもの。攻守の切り替えですぐに奪い返すことがもっと出来れば良いが難しそう。そうなると個で守れるCBが欲しいという話になり、強くて速いデミラル良いなあと思うわけだ。
ドンナルンマ神とベナセルはハイパフォーマンスだった。一方、スソは最悪の出来で何故交代させられないのか謎だった。
イブラは周りとは流れている時間が違うように見えるほど余裕があり、プレー精度も高かった。コンディションも全く問題なさそうで、イブラシステムにフィットする選手を見つけ、イブラに良い状態でボールを渡せれば、チーム全体の得点機会は増えていきそうな期待感がある。守備貢献は期待できないので残りの9人が頑張る。メッシ&スアレス残しのバルサよりは楽。頑張れば見返りがあるはず。イブラに期待されているレオンはそれができるのかどうか。そして売却を決断する前にピョンテクをイブラと組ませてあげてほしい。
次節は敵地サルデーニャでのカリアリ戦。ラツィオ戦の劇的な敗戦から3連敗で好調時の勢いは無くなったが難しい試合になるのは間違いなさそう。
サンプドリア
PA幅の綺麗な4-4-2ブロック。機を見計らってプレス。ただミランが連動した攻撃をできた時は崩れていた。
トルスビーとヴィエイラのDH2人がよく働いた。トルスビーは驚異の運動量。
CBコリーとシャボが正に壁になっていた。サイドのカバーに出ず、PA内から出ないように守っていた。
上手くショートパスを繋いでカウンターに持ち込んでいたが、ヴァーディーみたいなカウンターマシーンはできることなら欲しいだろうなと感じた。
主審Davide Massa
及第点。評価6点って感じ。
ボヤキ
正直、レオンをLWGに置くのはテオの邪魔になっている気がして好きじゃない。