自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

19-20セリエA第19節 vs カリアリ(A) 

 イブラ復帰初戦も勝利で飾れず、補強よりも来季に向けて解体の話が進むミラン。今節は好調時の勢いは無くなったが、高強度の守備と獰猛なアタッカー陣、サルデーニャ独特の空気を産むティフォージが厄介なカリアリとのアウェイゲーム。

 

先発&フォーメーション


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 ミランはピョンテク、スソ、ボナベン、クルニッチに代わり、イブラ、レオン、ケシエ、サムカスが先発。サムカスは11月3日ラツィオ戦以来の先発。ボリーニエラス・ヴェローナへ移籍。カルダーラはアタランタ移籍間近でメンバー外。アストン・ヴィラ移籍濃厚とされるレイナはベンチ入り。

 カリアリはピザカーネが出場停止から復帰。カッチャトーレ、チェッピテッリ、ラガツ、パヴォレッティらが怪我で欠場。

スタッツ&控えメンバー

Cagliari Milan live score, video stream and H2H results - SofaScore

ハイライト


Cagliari 0-2 AC Milan | Ibrahimovic Scores on his Full Return to AC Milan | Serie A TIM

流れ

 1分カリアリ、敵陣でチガリーニから右サイドに張ったナンデスへブロックの間を通すパス。ナンデスは中へ持ち出し、テオとロマニョーリの間を抜けるジョアン・ペドロへパス。ゴールに迫るがロマニョーリがブロック。

 16分ミラン、ナンデスが攻め上がった後のカウンター局面。敵陣左サイドで受けたチャルハノールがファラゴーと対峙。テオがインナーラップで、カットインをケアしに来たチガリーニを撒いてファラゴーの裏、PA内でパスを受けてシュート。オルセンが弾く。

 19分カリアリ、敵陣左サイドで受けたルカ・ペッレグリーニ。コントロールミスで後ろ向きになりカラブリアに寄せられるも、反転しカラブリアと入れ替わって突破。ロマニョーリとテオの間に位置取るシメオネへ高速クロス。このボールにロマニョーリとドンナルンマが交錯。こぼれ球はチャルハノールの下に転がり大きくクリア。

 30分ミラン、自陣右サイドカラブリアからイブラへ縦パス。サムカスが中へ動き落としを受け、左サイドに開いたレオンへ展開。レオンはファーサイドのイブラ目掛けてクロス。イブラのヘディングはオルセンがビッグセーブでCK。

 チャルハノールのCKにニアでロマニョーリがフリックしレオンが詰めるが決めきれない。

 36分カリアリゴールキックからファラゴーがテオのマークを外したナインゴランへロングパス。ナインゴラン反転頭でジョアン・ペドロへ繋ぐ。ジョアン・ペドロはワンタッチで広大なスペースがある右サイドを駆け上がるナンデスへ。ナンデスは前に飛び出しかけて必死に戻るドンナルンマを見てループシュート。しかし間一髪でドンナルンマが間に合い弾き出す。

 0-0で前半終了。

 45分ミラン、敵陣右サイドでサムカスがルカ・ペッレグリーニのファウルを受けてFK。サムカスから一気にゴール前のレオンへロングパス。レオンはトラップして右足を振り抜くとピザカーネに当たったボールは高く跳ね上がり、高身長のオルセンをも越してゴールに吸い込まれる。15節ボローニャ戦以来の得点でミランが先制。

 63分ミラン、チャルハノールに代えてボナベン。FKから再開。カラブリアがイブラ目掛けてロングパス。触れずに流れたボールをテオが拾いワンタッチで折り返すとイブラが左足を振り抜きゴールに突き刺す。神の復帰後初ゴールで追加点を奪う。

 68分カリアリシメオネに代えてチェッリ。

 ミランは恐らくこの間にレオンがLSH、ボナベンがLIHの4-5-1に変更。

 72分ミラン、右足首を痛めたカラブリアに代えてコンティ。

 75分カリアリ、ナンデスに代えてルーカス・カストロ。ログに代えてイオニツァ。

 81分ミラン、敵陣左サイドでレオン、ボナベン、ケシエ、テオとボールを廻しフリーになったベナセルのクロスに、クラヴァンの背後を取ったイブラがヘディングで合わせてドッピエッタと思いきやオフサイド

 89分ミラン、レオンに代えてレビッチ。

 0-2で試合終了。ミランが15節ボローニャ戦以来の勝利。

 

ミラン

 攻守に上手く機能したと言えるほどの内容ではないが、各々が手を抜かず勝利を求め走ったことが結果に繋がった。特に先発起用されたケシエとサムカスはよく走りよく闘った。

 守備時は4-4-1-1で立ち、レオンがチガリーニを消しながらCBヘプレスをかけていった。2CBに2トップ、SBにSHと前は噛み合うが、中央でカリアリの3CH,2シャドー,1トップの6人がミランの2DH,2CBの4人に対し数的優位を得る。序盤はプレスをかけるミランのDH裏で受けようとするシャドーとDFライン背後を狙うシメオネの動きに苦しんだ。シャドーに対しては、SBがIHなどに留められていない場合はSBが、それ以外はCBが見るようになっていた。時間が経つ毎にボールの出どころを抑えることやシャドーへのパスラインを消すことに注力するようになった印象。

 守備から攻撃の切り替えはそこそこ速かったと思う。特にセットプレー後は速かった。ラストプレーとなった場面も笛が鳴らなければゴールまで行けたはず。

 攻撃は強引にでもイブラに入れられれば8割はキープしてくれるため簡単に押し上げることができる。イブラを使う意識は前節以上に高く、イブラもそれに応えたがその先の崩しには課題が残る。2得点ともセットプレーからというのは良い意味でらしくない。

 攻撃から守備の切り替えは速くはなかった。そもそも急いで戻らなければいけない状況にはあまりならなかった。

 

 32分の攻撃は好きだった。ドンナルンマがシメオネジョアン・ペドロの間を通してベナセルにパス。ベナセルが降りてきたイブラに一旦入れてリターンを左へ展開。チャルハノールにイブラが近寄り局所的2vs1をワンツーで突破。レオンともワンツーで突破を狙ったがピザカーネが読んでクリアした場面。

 ピオーリは良い決断をした。前節から先発を入れ替えた4人がよく働いた。そして前節は低調のスソを90分引っ張ったが、今節は同じく低調だったチャルハノールを63分で交代させた。

 フランクフルト復帰説があるなか、約7分の出場となったレビッチは期待したくなるような動きを見せた。91分のイブラからスルーパスを引き出した動きは得意な形。フランクフルト時代はターゲットマンのアレとストライカーのヨビッチとアタッキングトリオを組み、左は圧倒的な推進力でコスティッチが蹂躪していた。ミランでもイブラ、ピョンテク、テオで置き換えられなくもないので密かに期待しておく。絶対にやらないと思うけど。

 次戦は水曜日にコッパ・イタリアSPAL戦。2時は無理じゃ。

 

カリアリ

 これで4連敗。絶好調から絶不調に。

 前線のプレスバックが好調時より少ない気がする。もっとガツガツ来ていた。疲労が溜まっているのか。

 RSBファラゴーにペッレグリーニぐらい攻撃力があると怖かった。

 セットプレーでハイボールを蹴ってドンナルンマに直接キャッチされカウンターを受けるのが何回もあり、敵ながらもったいないなと感じた。

 

主審Rosario Abisso

 ムサッキオの遅延行為はカードを出すべきだったと思う。それ以外は特になし。

 

ボヤキ

 前から思ってたけどルカ・ペッレグリーニかわいい。