公式戦4連勝のミランが、ホームでアタランタに0-7の惨敗を喫したトリノをサン・シーロに迎える。ミランは中3日、トリノは中2日。コンディションはミラン有利と思われるが、トリノはどれだけメンタルの回復ができているか。
試合前にはヘリコプター事故で亡くなったNBAのスーパースターでミラニスタのコービー・ブライアント氏の追悼が行われた。
Legends never die: #SempreKobe ❤
— AC Milan (@acmilan) 2020年1月28日
Tonight San Siro will be honouring Kobe Bryant 🔴⚫ pic.twitter.com/eUCqukZ1RM
レガ・カルチョから禁止されたように黙祷は行わなかったが選手達は喪章を着用して試合に臨んだ。
Wearing the black armband in honour of a lifelong Rossonero #SempreKobe pic.twitter.com/9xYfGNNn1M
— AC Milan (@acmilan) 2020年1月28日
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先発&フォーメーション
ミランはブレシア戦から先発を4人変更。パケタもメンバー入り。
トリノはアンサルディ、ザザ、バゼッリらが怪我。メイテが出場停止。
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スタッツ&控えメンバー
Milan Torino live score, video stream and H2H results - SofaScore
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ハイライト
Milan 4-2 Torino | Ibra Extra-Time Goal Send Milan to Semifinals | Quarter-final | Coppa Italia
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流れ
4分ミラン、ハーフウェイラインからコンティがピョンテクへパス。収めて左のテオへ。クロスがボナベンに入るがピョンテクへの落としが合わずトリノボールに。
しかしネガトラで素早く囲い込み前線に出させたボールをロマニョーリがインターセプト。ロマニョーリはすぐにレビッチへ縦パス。レビッチは見事なターンでイッツォとリンコンを置き去りにしシュートまで持っていくがエンクルがブロック。
6分ミラン、自陣でロマニョーリから左でフリーのテオへ。デ・シルヴェストリはボナベンにピン留めされているため、テオがハーフスペースを運び、中央に降りてきたレビッチとワンツーでイッツォの裏を取りPA内からピョンテクへ折り返すがブレーメルにカットされる。
11分ミラン、センターサークルでヴェルディにボナベンとサムカスでプレスをかけて奪う。サムカスは中央から左に流れるレビッチへ。レビッチはエンクルのタイミングをずらしてクロス。これにボナベンが合わせてミランが先制。
21分トリノ、ハーフウェイライン手前、ブレーメルからクルニッチ‐サムカス間に降りたベレンゲルへ縦パス。ワンタッチでルキッチに落とす。ルキッチは左で張るアイナへ。コンティがアイナに寄せルキッチにボールが戻る。ルキッチが中央へ運びながらケアー‐コンティ間を狙うベレンゲルへスルーパス。ベロッティへ折り返すがロマニョーリがカット。
24分ミラン、自陣センターサークル付近でボナベンがベレンゲルからボール奪取。前へ運ぼうとするがルキッチの圧力に戻されてテオへ。テオはワンタッチで中央のピョンテクへパス。ピョンテクは右のサムカスへ。サムカスはコンティのオーバーラップを囮にカットインシュートもシリグがセーブ。
コービー・ブライアント氏の背番号24にちなみ、拍手が送られ、バナーも掲げられた。
28分ミラン、右サイドハーフウェイラインからスローイン。レビッチが受けリンコンと競り合いながら運び左のテオへ。テオがレビッチとのワンツーでデ・シルヴェストリの裏を取るがシリグが飛び出して対応。
32分ミラン、敵陣左サイドでパスを廻しベナセルが右サイドのサムカスへ。クルニッチとパス交換してクロスを入れると、デ・シルヴェストリのマークを剥がしたレビッチがヘディングもシリグの正面。主審は流したが副審は旗を上げていた。
33分トリノ、テオからレビッチへのパスが流れクルニッチの下に転がる。これにブレーメルが素早く反応しインターセプト。そのまま運び右のベロッティへパス。ベロッティは中央のヴェルディへ。勢いのまま駆け上がっていたブレーメルへヴェルディがワンタッチで絶妙なスルーパス。ブレーメルが落ち着いて流し込みトリノが同点に追いつく。
39分ミラン、ブレーメルからベロッティへ縦パス。これにロマニョーリが後ろから、前からピョンテクがプレスバックしてボール奪取。ベナセルが拾い、イッツォと1vs1の状況のレビッチへパス。レビッチが上手くイッツォのタイミングを外してシュートを撃つがイッツォに当ててしまいCK。
そのCK、サムカスのボールをニアでクルニッチがフリック。それをピョンテクが触ってレビッチが押し込むがピョンテクのハンドでゴールならず。
43分ミラン、センターサークルでフリーのケアーから左のハイサイドに張っていたテオへ綺麗なフィード。テオのクロスにクルニッチが飛び込むがヘディングは枠の上。
圧倒的なミランペースだったがトリノがワンチャンスをものにし1-1で前半終了。
53分トリノ、敵陣左深い位置からFK。ヴェルディが右足で蹴ったボールはベロッティが触れずドンナルンマが足元に弾きゴール前でごちゃつく。こぼれ球がベロッティの足元に転がりすぐにシュートを撃つがケアーがブロック。
57分ミラン、CK。サムカスがボナベンとショートコーナー。サムカスのクロスにロマニョーリがヘディングで合わせるが惜しくも枠の上。トリノのゾーンの守備と完全に入れ替わった。
63分トリノ、ブレーメルがサムカスからボール奪取しヴェルディへ。ヴェルディはコンティとケアーの背後へ走るベロッティへハーフウェイラインからロングパス。パスに追いついたベロッティの戻しをベレンゲルがダイレクトシュートもドンナルンマがキャッチ。しかしベロッティの抜け出しがオフサイド判定。
64分ミラン、ピョンテクに代えてイブラ。
69分トリノ、敵陣アタッキングサード手前辺りからFK。ルキッチがヴェルディへショートパス。ヴェルディは寄せに来たサムカスをかわし左に張るアイナへ。アイナはコンティのタイミングをずらして右足でクロス。エンクル、ケアー、デ・シルヴェストリ、ロマニョーリを超えたところにブレーメルが飛び込んでヘディングシュートを決める。トリノが逆転。ファーサイドはテオとボナベンの2人に対してトリノは4人いた。
75分ミラン、ボナベンに代えてレオン。レビッチがLSH。
81分ミラン&トリノ、ミランはクルニッチに代えてチャルハノール。トリノはどこかを痛めた殊勲のブレーメルに代えてジジ。
90分ミラン、テオのロングスローをケアーがフリック。流れたボールをサムカスがチャルハノールへ落とすと、チャルハノールが右足一閃。ジジに当たってコースが変わりゴールに吸い込まれる。ATにミランが試合を振り出しに戻す。
92分ミラン、自陣中央のベナセルからイッツォの背後に抜けるレオンへロングパス。レオンがイッツォを振り切ってゴール前のイブラへラストパスを送るがイブラが決められない。レオンが怒(笑)
94分ミラン、コンティからイブラへスローイン。イブラはヘディングでアイナの裏を取ったチャルハノールへ。チャルハノールが縦に深く運び中へグラウンダーで折り返す。これをイブラが強烈なシュートを撃つがシリグがセーブ。
トリノペースで進みながら終盤にミランが猛攻を仕掛け2-2で後半終了。延長戦突入。
94分ミラン、トリノのFKのセカンドボールを拾ったヴェルディにベナセルがボールを突きレビッチが拾いカウンター。レビッチは左サイドを走るレオンへ。レオンはルキッチをかわしてイブラへ折り返す。イブラはスルーしてチャルハノールがシュートもシリグ神がセーブ。
97分トリノ、ミランのFKをシリグが弾いたセカンドボールをヴェルディが拾いベロッティが運ぶ。ベナセルに捕まるがすぐにリンコンが奪い返す。更にベロッティからヴェルディのパスがずれてケアーにカットされるが、ここもリンコンが奪い返す。リンコンはアイナへスルーパス。アイナはサムカスに走り勝ってシュートもドンナルンマがセーブ。こぼれ球をベロッティが拾ってデ・シルヴェストリに折り返すがケアーがブロック。チャルハノールが大きくクリア。
これをエンクルが弾き返すとセカンドボールをベナセルが拾う。ここにルキッチがプレスバックしてボール奪取。リンコンからコンティの外にポジションを取ったベロッティへ。ベロッティが縦に持ち出してシュートもドンナルンマがセーブ。
102分ミラン、右サイドでパスを廻しベナセルからレビッチがスルーしてテオへ。テオは中央のチャルハノールに預けゴール前へ走り込む。そこにチャルハノールが完璧なスルーパス。しかしシリグ神がテオのシュートをストップ。こぼれ球もテオが自ら撃つがシリグがセーブ。
104分トリノ、イブラからレビッチへのパスをイッツォがインターセプト。中央でリンコン、ベロッティと繋ぎ、ベロッティは左サイドのミッリコへ。ミッリコのシュートはケアーが滑ってブロック。
両者ともにゴールに迫るもスコアは変わらず延長前半終了。
ミランは延長後半からレビッチに代えてケシエを投入。チャルハノールがLSH。
105分ミラン、自陣からテオがスローイン。イブラが収めてケシエへ。ケシエはワンタッチで左サイドを独走するチャルハノールへ。チャルハノールはPA手前から左足一閃。シリグの左手を弾きボールはゴールネットに突き刺さりミランが逆転。
107分ミラン、ケアーからポジションを大きく動いてルキッチ‐ミッリコ間に顔を出したチャルハノールへ。チャルハノールは右サイドに張るサムカスへ。サムカスが右足で中のレオンへクロス。レオンにボールが入る瞬間にポジションを取り直したイブラがレオンの落としを右足インサイドで丁寧にシュート。これが決まってミランが勝利に大きく近づく。そしてイブラは復帰後初のサン・シーロでのゴール。
111分トリノ、デ・シルヴェストリに代えてミランからレンタル中のラクサール。アイナがRWB。リンコンに代えてリャンコ。リャンコはそのままDHに入った。
114分ミラン、ゴールまで35mぐらいありそうな位置からFK。イブラが放った強烈なシュートは枠を捉えシリグが弾き出す。これにはスタンドのボバンとマルディーニは爆笑。
最後はミランがパスを廻して4-2で試合終了。ミランがイブラ復帰後から得た勝利への執着心をこの試合でも発揮し、公式戦5連勝でユベントスとの準々決勝に駒を進めた。
前半はミラン、後半はトリノ、延長前半はドロー、延長後半はミランというゲーム。前半に追加点を取れなかったのが痛かった。それでも勝てるようになっているのがおかしい。負け試合じゃないけど負けるパターンだったのにウディネ戦に続きATにドラマを起こしちゃう。良い意味で諦めの悪いチームに変わった。流石に私もイブラ神効果が確信に変わりました。
ウディネ戦の後半やこの試合の延長戦などテオ、レビッチ、レオン、イブラが揃ってオープンな状態であれば負ける気がしない。ピンチはドンナルンマが大体止めるし。
前半はトランジション局面が良かった。カウンターで失点したけど。後半はスタッツ的にはそんなふうには思えないが、観ていた印象ではトリノが試合をコントロールしようとしていた。
ちょっと前にレオン、レビッチ、チャルハノール、ボナベンで2つの椅子を取り合うと書いたが、まさにその4人が刺激を与え合って結果を出している。ボナベンは不甲斐なかったウディネ戦を挽回しようという意気込みが伝わってきたし、レビッチは相変わらず好調だし、レオンは延長前半に猛烈プレスバックでピンチを潰し、チャルハノールは同点弾と逆転弾で文句無しのマン・オブ・ザ・マッチ。他のポジションでもこのような現象が起こればCLも夢ではないかもしれない。
サムカスはイブラと出会って完全に生まれ変わったみたい。怪我も減ったらすごいな。
次は日曜日、ホームにエラス・ヴェローナを迎える。アグレッシブで厄介な相手であるのに加えて代役不在のベナセルが出場停止。難しい試合になりそう。
ビルドアップではリンコンがミランの2トップの間に立ち、ルキッチがブレーメルとアイナの間に入ったり、ミランはプレスをかけづらかった。
マンツーマンっぽい守備だった。
シリグ神にはかなり止められたがキックの質が低いおかげですぐにボールが戻ってくることが多々あった。
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主審 Fabrizio Pasqua
若干ファールの基準が統一されていないと感じる場面があった。
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ボヤキ
コーナーフラッグを蹴っちゃうベナセル笑った。