自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第28節 vs フィオレンティーナ(A)

 ナポリマンチェスター・ユナイテッドに0-1で連敗した2位ミラン。EL敗退から中2日で13位フィオレンティーナと11連戦のラストゲーム

 フィオレンティーナはここまで7勝8分12敗33得点42失点。

 ・クロス成功数3位

 ・アクチュアルプレイングタイム最長

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランカラブリア、レビッチ、レオン、ロマニョーリマンジュキッチ、ダニエル・マルディーニが負傷欠場。レビッチは2試合出場停止の1試合目。

 フィオレンティーナイゴール、ココリンが負傷欠場。

 

  • スタッツ&控え

Match Report | 2020-21 | 28ª Match Day | Lega Serie A

 

  • ハイライト


Fiorentina 2-3 Milan | Ibrahimovic Scores His 15th Goal This Season | Serie A TIM

 

  • 流れ

 フィオレンティーナのビルドアップはヴラホヴィッチへ蹴っ飛ばしてセカンドボールを拾い敵陣でプレーする狙い。プレスに行きたいミランだがロングボールによって自然と重心を下げられてしまう。

 ミランはGKから繋ごうとすると4-2のままではフィオレンティーナの守備に捕まるので、ケシエをアンカー気味、トナーリ、チャルハノールをIH気味にさせ、相手SHの注意を惹くことでSBを浮かせようとする。ドンナルンマからの浮き球をテオが運ぶという型が多め。また、相手の組織が整う前に攻撃を開始することでとりあえず押し込んだ状態を作るという場面も多かった。

 4分、フィオレンティーナのCK。エイセリックのボールをファーでカセレスが折り返すが、トモリがゴールラインでクリア。

 8分、ケアーのスルーパスに抜け出したイブラヒモヴィッチがGKとの1vs1を左足で冷静にゴールへ流し込みミランが先制。これでイブラは15得点を記録した最年長の選手に。

 16分、プルガルがFKを直接沈めフィオレンティーナが追いつく。

 28分、フィオレンティーナのCK。エイセリックのインスイングのボールをケシエの前に入ったペッツェッラが合わせるが右上角に直撃。こぼれ球はケアーがクリア。

 32分、ケアーからテオへサイドチェンジ。ブラヒムが降りて受けると、クアルタとプルガルが釣り出される。ブラヒムから落としを受けたケシエがワンタッチでクアルタの裏に抜け出したテオへスルーパス。テオの折り返しは中とは合わずカセレスがクリア。

 34分、中盤でケシエがヴラホヴィッチからボール奪取。サレマーケルスが時間を作りながら運び、中央を上がってきたチャルハノールへ。チャルハノールがCBから逃げてフリーになったイブラヒモヴィッチへラストパス。イブラヒモヴィッチループシュートはバーに嫌われる。

 43分、フィオレンティーナのGKドロンゴフスキがゴールキックを蹴った際に足首を痛めて交代。

 1-1で前半終了。

 50分、カセレスからリベリーへのスローインをケシエが奪うがチャルハノールへのパスをプルガルがインターセプトし右のクアルタへ。クアルタが運びエイセリックがクロス。ヴラホヴィッチが上手くケアーから離れて受け、リベリーがヴラホヴィッチの落としを左隅に流し込んでフィオレンティーナが逆転。

 56分、ミランのCK。チャルハノールのアウトスイングのボールをケアーがペッツェッラと競り合う。こぼれ球をブラヒムが押し込んでミランが同点にする。

 63分、左サイドからイブラヒモヴィッチが右足アウトでゴールを狙うがポスト。

 66分、中央のべナセルから左のチャルハノールへ。ブラヒムが中央からサイドに動いて受けると、ぽっかり空いたCB間を狙うテオへスルーパス。テオのシュートは枠に飛ばせない。

 71分、エイセリックからプルガルへのパスが長くなったところをトモリが前に出て奪い、すぐにブラヒムへ縦パス。ブラヒムがワンタッチでケシエに落とし、ケシエは少し運びチャルハノールへ。ケシエのパスは後ろ気味になったがチャルハノールはダイレクトでシュートを撃つ。これがゴール右隅に吸い込まれミランが逆転。

 2-3で試合終了。

 

 プレッシングをロングボールにより逃げられ、ボールを持たされる。得意なことを封じられ、苦手なことを強いられる難しい試合だったが、イブラとべナセルの復帰による影響は絶大で、2月7日のクロトーネ戦の4得点以来久々の3得点で逆転勝利。アウェイ12勝目は過去最多タイ。

 

 前回のユナイテッド戦で書いた、「LSHにクルニッチ、サムカス以外が入っても圧縮プレスをするのか?」の答えは、「する。」。ただ、フィオレンティーナが全く繋いでこないのでどのくらいの強度でやれるのかは未知数。

 苦戦したビルドアップはべナセルの投入で一気にスムーズになり、目に見えてチャルハノールとブラヒムがプレーしやすそうになった。やはりこのチームに於いてテンポ良くボールを散らせるべナセルは唯一無二。

 そして、前線にイブラがいる幸せ。味方にとっての基準点、相手に与える圧力。CF不在期を経て、昨年1月の帰還した時のような有難みを感じている。

 

 ケシエは疲労の影響を感じたが、決勝点をアシスト。先発9連戦お疲れさまでした。

 チャルハノールはべナセルが入ったことでビルドアップをサポートする必要がなくなり、ブラヒム、イブラとの流動的な攻撃ができるようになった。難易度の高い決勝点もお見事。

 トモリは中盤以降はヴラホヴィッチを圧倒。決勝点の起点にもなった。個人的にビビったのは23分のケアーを抜いたカストロヴィッリのドリブルを爆速カバーで止めた場面。サラーにも走り負けない脚力は伊達じゃない。今回のイングランド代表には呼ばれなかったが、今のパフォーマンスを続けてEUROのメンバーに滑り込んでほしい。

 テオは最近のなかでは良い判断ができている場面が多かった。66分のは決められれば素晴らしいゴールになっていた。

 ダロトは繋ぎのミスも多いし、カストロヴィッリに抜かれたり、ファウルしまくったり厳しい内容。

 

 ミラン対策だとしても、このメンバーでこの戦い方は虚しい。もっとスペクタクルにやれるはず。

 アムラバトとプルガルの共存を諦めるならアムラバトくれ。

 そして、プランデッリ辞任。イアキーニ再登板(笑)。

 

 VARはマッサ。

 特になし。