自業自得記録地獄

主にACミランに関する備忘録。

20-21EL Round16 1st leg vs マンチェスター・ユナイテッド(A)

 大雨のオールド・トラッフォード。セリエA2位vsプレミアリーグ2位。ラウンド16屈指の好カード。

 マンチェスター・ユナイテッドは15勝9分4敗55得点32失点。現在、公式戦11試合無敗(引き分け5試合)、4試合連続無失点。

 ともにハイプレスと速攻が得意で、アウェイに強く、PK獲得数も多い。おまけに負傷者も多い似た者同士。

 #ClashOfDevils と題して盛り上げるミラン

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランイブラヒモヴィッチ、レビッチ、チャルハノール、テオ、ロマニョーリ、べナセル、マンジュキッチ、ダニエル・マルディーニが負傷欠場。ハウゲは登録外。プリマヴェーラからトニンを招集。

 マンチェスター・ユナイテッドはラッシュフォード、デ・ヘア、ポグバ、カバーニ、ファン・デ・ベーク、マタ、フィル・ジョーンズが欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー

Man. United-Milan | Line-ups | UEFA Europa League | UEFA.com

 

  • ハイライト


Highlights | Manchester United 1-1 AC Milan | Europa League Round of 16 - First leg

 

  • 流れ

 マグワイア、テレスがいる左サイド中心のユナイテッドのビルドアップに対して、ミランはミドルプレスとハイプレスを状況に応じて使い分け。ミドルプレスは4-4-2でブロックを組み、2トップが2DHへのコースを切りながら持たせたCBへプレス。連動してミランのDHも列を上げ、ブルーノにもCBが出ていくなどしっかりと人を捕まえる。ハイプレスはヴェローナ戦のように追い込んだ逆サイドのSHが絞ってDHを捕まえる。DHの1人はCBと連携してブルーノを監視。

 ミランのビルドアップはユナイテッドのハイプレスを裏返すようなロングボール中心。レオンがサイドに流れたり、ブラヒムが降りてできたスペースやCBの背後へ斜めにクルニッチが入ってきたり、リスク回避と前進を両立。ユナイテッドのハイプレスはブルーノはケシエを気にして前には出ず、グリーンウッドがトモリに入ると出ていく。

 4分、ケアーのロングボールに抜け出したレオンがヘンダーソンの右下を射抜くがオフサイド

 7分、マグワイアとテレスの間に降りたマティッチが持ち運び、テレスのクロスをマルシャルがボレーシュート。ドンナルンマが弾き出す。

 10分、カラブリアスローインPA手前で受けたケシエがシュート。見事にゴールに吸い込まれるが、VARの結果、トラップ時にハンドがあったとしてノーゴールの判定。

 25分、降りて受けたブラヒムがダロトへサイドチェンジ。中央に入ってきたサレマーケルス、ブラヒムと繋ぎ、最後はクルニッチがシュートも勢い弱くヘンダーソンがキャッチ。

 30分、テレスからマルシャルへのパスをケアーがカット。トモリがすぐにライン間のブラヒムへ縦パスを通しカウンター。サレマーケルスがマティッチをかわして左足を振り抜くがヘンダーソンが弾き出す。

 37分、ユナイテッドのCK。テレスのインスイングのボールをニアでブルーノがフリック。ファーに流れたボールをマグワイアが詰めるがポストに当ててしまう。

 ミランペースながら0-0で前半終了。

 後半からユナイテッドはマルシャルに替えてディアロを投入。グリーンウッドがCF、ディアロがRWG。

 49分、ミランのクリアボールを拾ったマグワイアからライン間のブルーノへ縦パス。慌てて戻ったメイテがファウル。ブルーノがリスタート。マティッチからのリターンを受けて、ダロトとトモリの間を抜け出したディアロへロブスルーパス。ディアロのバックヘッドシュートは見事にドンナルンマを超えてゴールネットを揺らす。

 55分、ケアーが少し運び、ケアーとカラブリアの間に降りたメイテへ。メイテが下げたボールをケアーがワンタッチでハーフスペースで浮いたサレマーケルスへ。ワンタッチで中央のレオンに入ると、ブラヒムが落としを受けてシュートまで持ち込む。

 57分、上記からの流れで獲得したCKのこぼれ球をサレマーケルスがケシエに繋ぎ、ケシエが左足のシュートを撃つがヘンダーソンがセーブ。

 63分、ユナイテッドのゴールキックからの繋ぎにハイプレスをかけてスローイン。左のダロトのスローインから中央のメイテを経由し右のカラブリアへ。カラブリアのクロスをバイリーの裏に入ってきたクルニッチが頭で合わせるがジャストミートできずに枠外へ。

 68分、ミランはブラヒムに替えてトナーリを投入し、ケシエがトップ下に入る。

 71分、バイリーとワン=ビサカの間に降りたマクトミネイがクルニッチを引き出してワン=ビサカへ。ワン=ビサカからライン間で斜めのパスを受けたグリーンウッドがディアロとワンツーで抜け出し折り返す。ジェームズが押し込みを狙うが決められない。

 91分、左に開いたレオンが個人技でマクトミネイ、バイリーをかわしてCKを獲得。クルニッチのインスイングのボールをケアーが頭で合わせると、ヘンダーソンの腕を弾きゴールに吸い込まれる。

 1-1で試合終了。ミランが終盤にAGを奪い2ndレグへ優勢に立った。

 

 良いパフォーマンスをしながらも負けそうになったが、最後まで集中し続けてセットプレーから同点弾かつ貴重なAGを奪取。負傷者続出のなか、ヴェローナ戦のハイパフォーマンスを継続できたことが非常にポジティブ。ただ、現時点ではリードしているが、次負けたり、2点以上奪われて引き分けでは勝ち抜けないので全く安心できない。

 プレッシングは基本的には高い機能性を示した。しかし、ユナイテッドのビルドアップにあまり工夫がないなかで、たまに発生するズレへの対応は良くなかった。失点の原因はブルーノとディアロが上手かったこと以外はレオンが定位置に居れなかったことでブルーノに時間とスペースを与えてしまったことや、ディアロにトモリが対応したが、ブルーノのパスが絶妙にアウト回転していたことで身体の向きが狂わされたこと。個人的にはダロトがついていくべきだったと思う。

 前進の手段はロングボール中心だったが、GKとCBとDHが不用意なミスをせずにプレスを引き出せているのがヴェローナ戦同様に良かった。ブラヒムは中間ポジションで頻繁に受けられたし、クルニッチがレビッチのような動き出しで背後を狙ったり、個々のアクションも良かった。

 

 守備はほぼパーフェクト、ロングボールの質も高く、ミラン初ゴールが値千金の同点弾になったケアー。これまで惜しい場面は多く、なかなか決められなかったが、非常に重要なゴールを奪った。

 ケシエ、メイテのコンビが定着しそうと思うほど良い。ケシエは言わずもがななので置いといて、メイテがこの苦しい時期にフィットし始めたのは大きい。技術的なミスをほぼしないのでビルドアップの安定感が生まれ、プレッシングのズレやポジショニングのミスが減り、フィジカルを生かしたボール奪取を高い位置でもできるようになった。見分け方は腰パン気味でソックスが短いのがケシエ。

 トモリは失点に関与したが、総合的に見れば良かった。終盤にグリーンウッドのドリブルを止めた場面は凄かった。

 クルニッチは終盤こそ疲労でミスが増えたが、効果的な動きでロングボールのターゲットになり、CKからアシスト。1人でイブラ、レビッチ、チャルハノールの仕事をこなし、メイテとともに欠かせない戦力になろうとしている。

 レオンについてはほとんどヴェローナ戦と同じ感想だが、CKを獲得したドリブルはレオンにしかできないスペシャリティ。

 

 次は中2日でナポリ戦。EL敗退のおかげで1週間空いたナポリミラン、ユーヴェ、ローマと勝負の3連戦。ミランはチャルハノールとテオが復帰するかもしれない。

 

 前半は動きが少なくミランが捕まえやすかったが、後半はディアロが多少は活性化させた。右からのビルドアップも増えた。若いがインテリジェンスも感じるディアロは大金を賭けた価値がありそう。

 ボランチの1人がCBとSBの間に降り、もう1人のボランチミランの2トップの間に立つビルドアップの型からチャンスメイクしたが、限定的にしか行われずミランとしては助かった。

 ブラヒムを誰が見るのか曖昧だった。CBが出てくることがほぼないので後ろを1人余らせたいのは感じた。

 来週にラッシュフォード、カバーニが間に合わないことを祈る。左サイドをルーク・ショーとラッシュフォードのコンビで来たら怖い。

 

  • 主審 Slavko Vincic(SVN

 VAR Bastian Dankert(GER)

 ケシエのハンドは明確な映像があったのか?リプレイでは微妙だったが、主審にOFRさせずに判定が変わったということはVARだけで判断できる確実な映像があったんだろうなと思うしかない。モヤモヤするからその映像を見せてほしいのだが。