自業自得記録地獄

主にACミランに関する備忘録。

21-22セリエA第2節 vs カリアリ(H) 戻ってきた熱狂の中心は本物の9番

 2020年2月のトリノ戦以来1年半ぶりにサン・シーロミラニスタが帰ってくるホーム開幕戦。ガットゥーゾや約32,000人のミラニスタが集う中、連勝を狙うミランの相手は、昨季37節、勝利でCL出場決定という試合で得点を奪いきれなかったカリアリ

 カリアリは昨季途中就任で残留を果たしたセンプリチが続投。ナインゴランの獲得に失敗したり、ログが再度十字靭帯を負傷したが、昨季の主軸は残留しており、ストロートマン、ダウベルト、グラッシも補強。

 開幕戦はスペツィアに2点先行されたが、エースの2発でドロー。ゴディンから2トップへの縦パス、ナンデスのドリブル突破、ゴディンとパヴォレッティがターゲットになるセットプレーに注意。攻撃の狙いで有効そうなのは、5-3-2の中盤3枚を動かしてライン間にボールを入れCBを前に釣り出すことと、3列目の選手がゴール前に入っていくこと。キーマンはダブルボランチ

 過去20試合でミランの15勝4分1敗。うち、サン・シーロで勝てなかったのは昨季のみ。お得意様。

 

パナシナイコス戦後の1週間

 Nexen Tireとオフィシャルタイヤパートナーシップを締結。車はドイツ、タイヤは韓国、ガソリンは日本。

 モナコからペッレグリを一定条件で義務に切り替わる買取オプション付きローンで獲得。報道によると、€0.5mの有償ローンで買取金額が€6m。10ゴール以上達成すると€1mのボーナスが発生するらしい。加えて、買い取った場合、将来の再販利益15or20%をモナコに支払う。

 テオがフランス代表に初選出。頑張れ!

 EURO2020でエリクセンの命を救ったケアーとデンマーク代表のメディカルスタッフがUEFA会長賞を受賞。

 CLの組分けが決定。これぞCLというグループに興奮。

 ナポリの胸スポンサーでお馴染みのLeteとオフィシャルウォーターパートナーシップを締結。

 ポベガがトリノへドライローンで移籍。

 試合前日、ミラネッロにクルヴァが集合。

 

先発&フォーメーション

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 ミランイブラヒモヴィッチ、ケシエが負傷欠場。コンティとペッレグリが招集外。

 カリアリはクラーニョ、ログ、ファラゴー、ラディネッティ、ピンナが負傷欠場。

 

スタッツ&控え

Match Report | 2021-22 | 2ª Match Day | Lega Serie A

 

ハイライト


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流れ

 カリアリはミドルゾーンに5-3-2のブロックを組む。ハイプレスにはほとんど来ない。ミランはCBが余裕を持ってボールを持てる。カラブリア、ケアー、トモリで3バック化し2トップ脇から前進、もしくはSBが低めでWBを釣り出して裏を使う、もしくはWBをSHでピン留めし、SBがフリーな状態で3MFの脇から斜めにライン間へのパスを狙う。カリアリの3MFは中央3レーンを守ることと自らの前にいる選手への意識が高い。主にクルニッチとトナーリが中央でマリンとデイオラの意識を引きつけ、ブラヒムが幅広いエリアを移動してボールを引き出した。そして、中盤を動かせばジルーへのパスコースが開き、巧みなポストワークからゴールに迫る。

 カリアリのビルドアップは、ボールサイドのWBが低めに位置取って距離があるSBを釣り出し、前線にスペースと数的同数の状況を作るか、ボールサイドにミランの選手を集めてサイドチェンジ。ミランはテオが寄せきれずにパス回しを止められずサイドチェンジを許してしまう場面もあった。しかし、カリアリのIHの重心が低いうえに、広いスペースを活用できるスピードあるFWがいないので敵陣で保持することはできても攻めきる形は作れず。

 8分、2トップ脇のトモリがケアーからのパスをワンタッチでジルーへ縦パス。ジルーは見事なフリックでレオンへスルーパス。決定機になったが横から飛んできたカルボーニがシュートブロック。

 11分、ジルーの落としを受けたサレマがPA手前でゴディンに倒されてFKを得ると、トナーリがゴール左上へ直接決めてミランが先制。

 14分、チェッピテッリのスローインジョアン・ペドロが収めてトモリとトナーリに挟まれながらも左サイドへ展開。受けたカルボーニはダウベルトに渡して駆け上がる。ダウベルトがアーリークロスを上げるとトナーリに当たるが、パヴォレッティに押し下げられていたDFラインの前でフリーのジョアン・ペドロがこぼれ球を拾う。ジョアン・ペドロはミドルシュートの構えで走り込んでいたデイオラへロブパス。デイオラが放ったヘディングシュートはメニャンの手を掠めてポストに当たりゴールに吸い込まれた。カリアリがすぐに試合を振り出しに戻す。

 16分、クルニッチからライン間のブラヒムへ縦パス。ブラヒムは左サイドへドリブル。テオ、レオンと繋ぐとレオンがミドルシュート。これがブラヒムの背中に当たり大きくコースが変わりゴールに吸い込まれる。ミランがすぐに勝ち越し。

 23分、カルボーニからナンデスへのロングパスをテオがインターセプト。そのままの勢いで持ち運びデイオラとストロートマンを引きつけてブラヒムへ繋ぐ。ブラヒムが持ち運び、テオが猛烈な追い越しでカルボーニを中央に引っ張ったことでフリーになったジルーへラストパス。ジルーはワンタッチで左隅に流し込みカリアリを突き放す。

 29分、中盤でクルニッチとブラヒムのパス交換でミスが起こりデイオラが奪う。しかし、トナーリがすぐに前進を阻みサイドのジョアン・ペドロに渡ると、カラブリアとサレマの猛烈なプレスバックでバックパスを選択させる。これがジルーの下に転がり逆カウンター。最後はサレマがシュートを撃つがチェッピテッリがブロック。

 33分、左サイド低い位置に降りたブラヒムからチェッピテッリの裏に抜けたテオへロングパス。テオがチェッピテッリをかわして低くて速いクロスを入れるがジルーはミートできず。

 35分、カリアリの右CK。マリンのボールをニアでゴディンが逸らしパヴォレッティがボレーシュートも枠の右に外れる。

 39分、右サイドからレオンがドリブル。ストロートマンとデイオラをかわしてブラヒムへパス。ブラヒムがミドルシュートを撃つとストロートマンの高く上がった腕に当たりハンドの判定。主審の判定はFKだったが、VARの介入でPKに変更。ジルーのシュートはラドゥノヴィッチに方向は読まれていたが右隅ギリギリに決まりミランが4点目を奪う。

 4-1で前半終了。ミランが前半だけで4ゴール以上を記録したのは2011年11月のキエーヴォ戦以来約10年ぶり。

 54分、カリアリがロングボールから右サイドで押し込む。クルニッチが奪い、テオからレオンへパスを出すがカリアリが奪い返す。マリンがアーリークロスを上げるとファーサイドでパヴォレッティがヘディングシュートも枠の左に外れる。

 66分、ケアーからの対角ロングフィードがザッパの裏に抜け出したレオンへ通る。レオンがゴール前のジルーへ折り返すがゴディンが触ってコースを変える。

 78分、テオがナンデスのドリブルをファウルで止めてしまい右サイドからのFK。リコヤニスの鋭いシュートはメニャンがゴールラインギリギリで弾き出す。その後、スローインからジョアン・ペドロ、デイオラ、パヴォレッティと繋ぎ、パヴォレッティがボレーシュートを撃つがケアーが頭でブロックしCK。マリンのニアへのふんわりしたボールをリコヤニスがヘディングシュートも枠の左に外れる。

 86分、べナセルからレビッチへ縦パス。レビッチがワンタッチでジルーに繋ぎ、ジルーのレイオフで前を向く。カルボーニをかわしシュートを撃つが僅かに枠の上に外れる。

 4-1で試合終了。

 

ミラン

 昨季からの無失点記録は途切れたが、前半で決着をつける快勝で連勝スタート。ピオーリミランの快進撃が始まったのは無観客試合になってからだが、この夜は間違いなく有観客のエネルギーを力に変えていた。チーム全体のヒートマップのホットゾーンが敵陣のペナルティーアークということからもわかるように終始押し気味でプレーできていた。

 PSMでは4バックのチームとしか対戦していなかったので、この試合ではセリエAに多い5-3-2への対応が試されたが、昨季の組み立て方と大きな変化はなさそう。しかし、CFの選手のキャラクターによる違いが大きかった。降りてボールを捌くことも好きなイブラの場合は2列目の追い越しやダイアゴナルランが必須で流動性が大きいが、前線中央でCBと駆け引きしながらボールを受けられ、絶妙なポストプレーができるジルーがいることで、ワンツーや3人目の動きで瞬間的な数的優位を得られやすい。レオンもレビッチも基準点がある方がやりやすそうで、ブラヒムもより自由に動くことができる。

 8分のレオンの決定機は、まずクルニッチにデイオラがプレスをかけたのがきっかけで、クルニッチがケアーにバックパスをし、トモリが2トップ脇に開いてフリーになりケアーからパスを受ける。そしてブラヒムが中央から左に動きマリンを動かして開いたジルーへのパスコースをトモリが見逃さずにワンタッチで縦パス。レオンも前節の反省を生かしてジルーからラストパスを受けるために動き出すと、ジルーの上手すぎるフリックで決定機。あとはレオンが決めるだけ。

 ネガティブトランジションが際立っているのも状態の良さが感じられる要因。44分の場面はビルドアップ、展開、ボールロスト、ネガティブトランジションがセットで見られた。カラブリアからパスを受けたクルニッチがサレマとのワンツーで右サイドから前進。そこから一気に左サイドのレオンへ展開し、テオとブラヒムの3人で崩しにかかるがブラヒムがボールロスト。しかし、すぐにテオがプレスバックで遅らせると、レオン、ジルー、ブラヒムも近場の選手を捕まえてプレスをかけ最終的にCKを獲得した。81分はブラヒムが中盤でボールロストした後のテオとべナセルとフロレンツィのフルスプリントでの戻りが素晴らしかった。

 プレッシングで気になったのは、ケアーは楔が入ったらファウルでも止めるのに対して、トモリはパヴォレッティもジョアン・ペドロも潰せないしファウルもしないこと。失点もジョアン・ペドロのポストプレーからなので余計に気になってしまった。

 

 文句なしのMOMはジルー。PSM含めて得点は全てワンタッチゴール。ワンタッチのポストプレーも芸術的。下手にボールを持ちすぎるとアカンw 個人的にアーセナル時代から大好きだったジルーがミランに来て活躍していることが単純に嬉しい。

 ジルーはミランの選手としてセリエAで得点を決めた15人目のフランス人に。これはセリエA最多。

 ジルーはセリエAホームデビュー戦でドッピエッタを記録したバロテッリ以来の選手に。

 個人的裏MOMはクルニッチ。ピオーリの信頼に応え続けるMFマイスターはこの日はケシエのような落ち着きでボールを動かした。中盤のデュエル、ボールリカバリーも素晴らしく、ジェネリックケシエと呼びたくなるプレーぶりだった。

 相方のトナーリはミランの選手としては初めての有観客サン・シーロで、憧れのガットゥーゾの前で、素晴らしいFKを決めてミランでの初ゴール。この2試合は昨季のような不安定さはなく、自分の色も出せている。

 

 

 最後に1分だけ出場したサムカスは移籍前の挨拶も兼ねての出場か?献身的な姿勢に助けられたり、クオリティ不足に文句を言ったり、いろいろあったが3年間ありがとう。

 

 IMW明けはラツィオ(H)、リヴァプール(A)、ユヴェントス(A)から始まり、アトレティコ(H)、アタランタ(A)で終わるハードな7連戦。間のヴェネツィア、スペツィア戦はなるべく楽したい。イブラ、ケシエが復帰予定なのは頼もしいので、代表戦で誰も怪我せずに帰ってくることを願う。本番はここからだ。

 

カリアリ

 ファリアス投入後は4-4-2。

 ジョアン・ペドロはプロビンチャの雄。

 デイオラが兎に角エネルギッシュ。

 一長一短だがダウベルトよりもリコヤニス派。センプリチはスピードがあるWBを好んでいる印象があるのでダウベルトが加入したのだと思う。

 ストロートマンはアンカー向きじゃない気が。

 ウディネーゼのプセットみたいなタイプが欲しそう。

 

主審 Marco Serra VAR Daniele Doveri

 普通。カリアリは少し不満そうだった。カリアリにカードが5枚出たが、カウンターを止めたのが3枚、あとはダウベルトの足裏タックルとストロートマンのハンドなので妥当。