自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第13節 vs サッスオーロ(A)

 カンピオナート24試合無敗中の首位ミラン。10連戦の9試合目の相手はミランと5ポイント差の6位サッスオーロ

 負けはインテル戦のみだが、それ以降の3試合は1勝2分で2得点のみ。最近は対策に苦しんでいる印象。特にインテルの5-3-2を参考に構えられてしまっている。攻撃的な印象だが、無失点試合数が5試合でトップタイ。

 ミランサッスオーロ戦8試合負けなし。アウェイは4連勝中。初対戦のベラルディポーケルの印象が強すぎて意外。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランイブラヒモヴィッチ、ケアー、べナセル、ガッビア、レビッチが負傷欠場。ロバックが初のベンチ入り。

 サッスオーロはロカテッリが出場停止。スキアッカパッセ、ロマーニャ、リッチが欠場。

 

  • スタッツ&控えメンバー    

http://www.legaseriea.it/en/serie-a/match-report/2020-21/UNICO/UNI/13/SASMIL

 

  • ハイライト


Sassuolo 1-2 Milan | Leão Scores Fastest Goal in Serie A TIM History! | Serie A TIM

 

  • 流れ

 試合はいきなり動く。キックオフからチャルハノールがドリブル。ブラビアとマクシム・ロペズの間を割り、マルロンとトリャンの間を抜けるレオンへ。レオンが冷静にコンシーリの逆を突いてゴール。セリエA最速ゴールでミランが幸先良く先制。

 更に8分にはカルルからのロングパスをサレマーケルスがキープし、サイドに流れたレオンがパスを受けるとロジェリオを抜き去りゴール前に折り返す。これをチャルハノールが左隅に決めて追加点。と思いきや、サレマーケルスがオフサイドで取り消し。

 20分頃からはサッスオーロがプレス回避から良い形を作り始めたが、25分。サッスオーロのCKのセカンドボールをブラヒムがキープし、駆け上がるテオへ。テオが持ち上がり、前方のトナーリへパスを出すが、オフサイドポジションだったトナーリはスルー。ただ、パスを出したテオもそのまま走っていたので1人ワンツーが成立。ゴール前まで運び、冷静にサレマーケルスへパス。サレマーケルスも冷静にネットを揺らし追加点。

 追い上げたいサッスオーロは30分、右サイドでパスを回しベラルディからジュリチッチへサイドチェンジ。ロジェリオがジュリチッチをオーバーラップしマイナスに折り返す。これをベラルディがシュートもロマニョーリに当たる。更に40分、マルロンからハメド・トラオレと入れ替わるように降りてきたジュリチッチへ。ジュリチッチがサイドにドリブルしながら中央のトラオレへ。ブラビア、トリャン、ロペズ、ベラルディと繋ぎ、ベラルディからボールウォッチャーになったDFを出し抜いたトラオレへのラストパスは僅かに長くなってしまう。

 44分、ミランフェラーリからトラオレへのパスをトナーリが奪いショートカウンター。ブラヒム、チャルハノールと繋ぎ、レオンがコントロールシュートを狙うが惜しくも枠の右に外れる。前半最後のチャンスはサッスオーロ。47分、マルロンから左に張ったジュリチッチへのロングパス。トラオレがトナーリを引きつける動きでカットインのコースを作る。そのコースをジュリチッチが運びシュートを撃つがロマニョーリがブロック。前半は0-2で終了。

 サッスオーロは後半からエースストライカーのカプートを投入。ミランはトナーリが内転筋を痛めたためクルニッチを投入。

 サッスオーロが一方的にボール保持し崩しているが、ラストパスの精度が足りず決定機を作れないでいると、71分にミランがカウンターから後半最初の決定機を得る。自陣深くでFKのセカンドボールを拾ったクルニッチがテオへパス。テオが持ち上がり右サイドのチャルハノールへ。レオンへのスルーパスは長くなるが、レオンがキリヤコプーロスを弾き飛ばしラボーナで折り返す。コンシーリが弾いたボールをサレマーケルスがシュートも枠の上に飛んでいく。

 攻め続けるサッスオーロは87分にボガのドリブルからゴール前でFKを獲得。ベラルディのシュートはハウゲに当たりコースが変わりゴール。しかし、反撃もここまで。試合は1-2で終了。

 

 カンピオナート25試合無敗。カンピオナート33試合連続得点。カンピオナート15試合連続複数得点。首位キープ。ローマ、ナポリサッスオーロが揃って敗れたため4位以下との差が拡がった。

 

 ポゼッションはとても低かったが、レオンのスピードを生かした速攻とテオによるロングカウンターがハマった。

 レオンとブラヒムで2CBとアンカーのブラビアをケア。ボランチインサイドハーフへのパスを狙う。サッスオーロは両サイドともに、SB、IH、WGによるローテーションが上手なので、マークの受け渡しがしきれずに崩される場面もあったが、最後はカルルとロマニョーリがゴール前を封鎖した。後半はCBの運びやSBの内側への持ち出しでズラされ、意図的にボールを奪う場面がほとんど作れず、何度もハーフスペースを攻略されたが、相手のクロスのクオリティ不足に助けられた。

 現チームを象徴するポジティブトランジションで得点。テオの爆速持ち上がりだけでなく並走できる選手たちも素晴らしい。

 何度も良いボール奪取を見せたカルルとシュートコース、クロスコースを消したロマニョーリが素晴らしかった。

 サレマは流石の2度追いなどの献身的な守備にカウンターから得点。不可欠。

 レオンは意外と11kmも走っていた。メリハリがないので動いてる感じがしない。攻めてくる相手にはワントップでもアリなのが判明したのは良かった。

 ハウゲは猛省。ミュルデュルの攻撃参加についていけなかったり、FKで壁に穴を空けた。

 

 次は中2日でホームのラツィオ戦。ケシエが出場停止、トナーリの負傷で起用可能なボランチはクルニッチ1人という苦しい台所事情だが、名門復活の狼煙を上げた2020年のラストを飾るゲームにしたい。

 

 ロカテッリ不在の影響が大きかったかはわからないが、ロカテッリだったらもっとCBとパスを出し入れしてボールに相手の視線を集める作業をしていたと思う。

 ベラルディがやはり厄介。ボールを触らせたくない。前を向けばドリブル、スルーパス、シュート、何でもできるうえに、それが高精度。

 エンポリ時代から推しのハメド・トラオレもスペースを作ったり入ったり厄介だった。波があってレギュラーではないがまだ20歳。楽しみな選手。

 2失点に関与したロジェリオ。トナーリがオフサイドだと思って足を止めてくれてありがとう。

 

  • 主審 Maurizio Mariani

 VARはドヴェリ。

 先制点の場面でレオンがキックオフ前から敵陣に入ってしまっていたらしい。見逃してくれてありがとう。