自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

20-21セリエA第21節 vs クロトーネ(H)

 勢いを保って再来週の天王山に臨みたい首位ミランが最下位のクロトーネをホームに迎える。

 クロトーネはここまで3勝3分14敗22得点46失点。戦力的に厳しい現実。今季アウェイ未勝利。

 ミランはクロトーネ戦4勝1分負けなし。

 

  • 先発&フォーメーション

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 ミランはケアー、ブラヒム、トナーリが負傷欠場。先発復帰が濃厚だったべナセルが発熱で欠場。ガッビアが復帰。

 クロトーネはメシアスが出場停止。モリーナ、チガリーニ、クオーモが欠場。先発予定だったレツァがウォーミングアップ中に負傷し、ペドロ・ペレイラが先発。

 

  • スタッツ&控えメンバー    

Match Report | 2020-21 | 21ª Match Day | Lega Serie A

 

  • ハイライト


Milan 4-0 Crotone | Braces for Ibrahimovic & Rebic Keep Milan Top | Serie A TIM

 

  • 流れ

 ミランはいつもどおりのハイプレス。イブラヒモヴィッチがルペルトに付き、レオンがザネッラートを消したところからゴレミッチにプレス。ザネッラートはサレマーケルスが引き継ぐという形が多かった。保持は両SBが低い位置でフリーで受けて運んだり、サイドを変えたりして敵陣へ。ケシエとメイテは縦か斜めの関係、WGはWB裏、WB-CB間をアタック。レオンが間に顔を出す。イブラはあまり下がらずにCBと駆け引きが多め。

 クロトーネは5-3-2でミドルプレス。中盤は人への意識が強め。退く時は5-3で中を固める。保持はベナリとウナスで右サイドの攻略を狙う。

 5分、カラブリアが中に持ち出しイブラへ楔。イブラがレオンに繋ぎ、最後はゴール前に入ってきたカラブリアがレオンのラストパスをゴールに流し込むがイブラがオフサイド

 7分、ショートコーナーからウナスがシュートを撃つがドンナルンマが弾き出す。

 9分、ウナスが長い距離を運びリスポーリに戻す。フリーのリスポーリのアーリークロスをディ・カルミネがトモリの裏を取りヘディングで合わせるが枠に収められない。

 10分、自陣PAからテオが運びカウンター。テオのラストパスをレオンがシュートもゴレミッチがブロック。

 15分、ミランがハイプレスでボールを奪い、サレマーケルスのクロスをレビッチが折り返したボールをカラブリアが押し込みに行くがコルダズが防ぐ。

 21分、メイテから左サイドでフリーのレビッチへロングパス。レビッチが運び、サレマーケルスへ折り返すが、レオンが被ってしまう。

 29分、メイテからテオへのパスでレーンチェンジ。テオから降りて受けたイブラがレオンとの絶妙なワンツーで抜け出し冷静にネットを揺らしてミランが先制。イブラはクラブキャリア通算500得点を達成。

 41分、ミランのCKからクロトーネがカウンター。ペドロ・ペレイラのクロスをディ・カルミネがヘディングで合わせるがドンナルンマの正面。

 前半はミランリードの1-0で終了。

 60分、ゴレミッチからディ・カルミネへの縦パスをメイテがインターセプト。すぐにイブラにつけて、レオン、レビッチと繋ぎ、最後はレオンが右隅を狙うがコルダズがビッグセーブ。

 63分、スローインからテオがレビッチとのワンツーで左サイドを突破しファーでフリーのイブラへ。イブラが押し込むだけの簡単なお仕事をこなしドッピエッタ

 68分、自陣PAのメイテからカスティジェホでカウンター。テオのクロスがDFに当たりCK。チャルハノールのボールをフリーのレビッチがヘディングで仕留めて3-0。

 69分、キックオフ直後、ルペルトからリヴィエールへの縦パスをメイテがインターセプト。すぐにイブラにつけるとイブラがミドルシュート。コルダズが弾くがこぼれ球をチャルハノールがゴール前に折り返すとレビッチがボレーシュートを蹴り込みレビッチもドッピエッタ

 73分、右サイドのFK。チャルハノールがカラブリアに繋いでリターンをワンタッチでクロス。イブラがヘディングで合わせるがコルダズが抑える。

 85分、チャルハノールのCKを大外に回ったマンジュキッチがゴレミッチの上から叩き込むがジジとコルダズでクリア。

 首位と最下位の対決は首位ミランが4-0の快勝。

 

 首位キープ。最初の21試合で45点以上奪ったのは初めて。

 

 ハイプレスがハマった。相手が複雑なポジションチェンジをするわけでもないし、技術も高いわけではないのでハメやすいというのはあった。しかし、レオンがスイッチ役として機能し、メイテが奪う場面が多かったのは成功体験として手応えを掴めたのはとても良い。

 攻撃はテオ、カラブリアの両SBがボールタッチ数チームトップ2の通り、ビルドアップの肝だった。WBやIHのプレスを受けないようにスタートポジションは低めだったが、プレス回避を成功させるとゴール前までにも顔を出した。ケシエとメイテがぴったり付いてくるIHを動かして空いた内側にテオが入って受ける場面も見られた。テオは平均スプリントスピード時速35km超え。カラブリアはダービー前に有給消化。

 

 レビッチの状態が上がってきた。昨年1月のウディネーゼ戦以来のドッピエッタ。一旦ケシエの横を埋めてから前にプレスする意識と猛烈なプレスバックも良かった。

 前節に続いてレオンのトップ下がかなり良い。スペースがある場所が好きなので、割と自由に動けるトップ下は向いているのかもしれない。降りて受けても自分でプレスをかわして運ぶ技術がある。プレスもプレスバックも良かったしオプションとして十分。

 そのレオンと替わってcovid-19から復帰したチャルハノールが貫禄十分のパフォーマンス。2アシスト、2決定機創出。

 メイテが全ゴールに絡んだ。フィジカルの強さ、意外なレジスタ気質が見られた。連動してプレスが出来るようになってきたし、チャンネルのカバーに入る連携もスムーズになってきたと思われる。1週間空いた恩恵を感じた。

 サレマはボールが足についてないのが続いている感じ。身体を入れるとか当てるとかではなく預けにいってる感じもカードをもらいやすい原因かもしれない。

 

 次も1週空き、スペツィア戦。ポゼッションが上手いチームだがカウンターでの個の力で殴っていけるはず。そして、スペツィア戦からELを勝ち上がれば怒涛の11連戦が始まる。

 

  • クロトーネ

 クロトーネの攻撃の9割に関与していると言っても過言ではないほど攻撃の中心であるメシアスが出場停止なのはありがたかった。シーズンの最初の方はボールを奪われないけどアタッキングサードでのクオリティが物足りないかと思ったが、徐々に数字も残せるようになり、上手い選手から怖い選手になった。

 モリーナの欠場も痛そう。

 3失点目のCKの守備が酷かった。マンツーマンでマークしなければいけないところで、レビッチがずっとフリー。ザネッラートが遅れて寄せたが時既に遅し。

 いくらメシアスとウナスで点が奪えたとしても守備組織を整備しないと降格は避けられなさそう。

 

  • 主審 Luca Pairetto

 VARはマッサ。

 パスコースの邪魔になるのが多少気になった。判定は問題なし。前後半どちらもATなしは珍しそう。