21-22CLGS第3節 vs FCポルト(A) 打つ手なし
強敵相手に善戦しながらも連敗を喫し、未だ勝ち点0でグループ最下位のミラン。決勝トーナメント進出のためには負けられない一戦。
勝ち点1でグループ3位のポルトは国内リーグでは6勝2分の2位。18得点5失点。週末は金曜日にカップ戦があり下部リーグのチームに快勝。欠場者もおらずチームの状態は良さそう。
エラス・ヴェローナ戦後の2日間
特になし。
先発&フォーメーション
ミランはバカヨコが復帰。ケシエが出場停止。メニャン、テオ、ブラヒム、レビッチ、フロレンツィ、メシアス、プリッツァーリが欠場。ペッレグリ、サムカス、コンティは登録外。招集リストに名前はなかったが2003年生まれのGKデスプランケスがベンチ入り。
ポルトは欠場者なし。
スタッツ&控え
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ハイライト
流れ
ポルトはCBからGKも交えながらビルドアップ。オターヴィオは内側へ。タレミはファジーな位置取り。エヴァニウソンはCBの注意を引く担当。ミランはジルーがペペにマンツーで、クルニッチがCBの間に顔を出すウリベを見ながらムベンバにプレス。これに後ろが連動して人を捕まえる。ポルトはタレミと中に入るオターヴィオが顔を出し、受けられればルイス・ディアスへの展開やジョアン・マリオのオーバーラップを活用。受けられなくてもDFが食いつけば、エヴァニウソンが裏を狙う。
ミランはまずはシステム通りの立ち位置でビルドアップを図る。ポルトはエヴァニウソンがコースを限定し、タレミとセルジオ・オリヴェイラがボランチをマーク。ボランチも連動して中央からのショートパスでの前進を防ぎに行く。
4分、左サイドをトナーリが突破しサレマにマイナスの折り返し。サレマはPA内にドリブルをするがボールロスト。ムベンバが大きく前線に蹴り、トモリがヘディングしたボールをタレミがべナセルから奪い、ルイス・ディアスが拾いカウンター。中に運んだルイス・ディアスがミドルシュートを撃つが左ポストに弾かれる。
14分、ビルドアップでべナセルが右に降り始める。カラブリアが高い位置を取り、サレマが中へ。その逆もあり。
17分、ポルトのCKを凌ぐが右サイドでポルトのプレスに遭い、サレマがウリベにドリブルで後退させられケアーへパスを出すがミスになる。これを拾ったタレミがオターヴィオとのワンツーでトナーリを外してシュートを撃つが枠の右に外れる。
18分、中央のべナセルから左奥のレオンへロングパス。レオンがジョアン・マリオかわして左足でファーサイドへクロス。ジルーがクルニッチへ折り返すがズレてしまう。
22分、クルニッチのプレスを受けたムベンバがタレミに釣り出されて前に出たバロ=トゥーレの裏にエヴァニウソンを走らせる。トモリが先に対応するが前を向こうとしたコントロールが大きくなりタレミに奪われてしまう。タレミはオターヴィオとのワンツーでトモリをかわしシュートを撃つがケアーがスライディングブロック。
23分、上述の一連の流れでポルトが右サイドでFKを獲得。セルジオ・オリヴェイラのボールにタレミがフリーで頭で合わせるが枠の右に外れる。
27分、ポルト右サイドのスローイン。オターヴィオがタレミに投げ、タレミは前に走るオターヴィオへパス。さらにオターヴィオからリターンを受けたタレミがシュートを撃つが枠の左に外れる。
ミランはプレッシングではクルニッチにウリベを見させ、レオンがムベンバへプレスをかけるようになり、ビルドアップではカラブリアを上げないようになる。
44分、ポルトのCKをニアでトナーリが跳ね返したボールをサレマが拾いカウンター。サレマから横パスを受けたべナセルは少し運び、中央から左に流れたレオンへパス。レオンがファーにクロスを入れるとジルーがバイシクルで合わせるが枠の左に外れる。ジルーはオフサイドポジション。
46分、ミラン右サイドのスローイン。カラブリアが投げたボールをジルーが中央のトナーリに繋ごうとするがオターヴィオがカット。プレスを受けながらも中央でセルジオ・オリヴェイラ、ウリベ、オターヴィオと繋ぎ、右に流れたタレミへ。タレミからオーバーラップしたジョアン・マリオがパスを受けマイナスに折り返すと、走り込んできたオターヴィオがシュートを撃つがべナセルが身体でブロック。
0-0で前半終了。シュート数は11本と1本。
後半からミランは立ち位置の変更を最小限にクリーンなビルドアップの実現を目指し4-1-2-3でのビルドアップに変更。トナーリがアンカー、右インサイドにべナセル、左インサイドにクルニッチ。
46分、ディオゴ・コスタからジョアン・マリオへスローイング。バロ=トゥーレが寄せてきたので裏に走るタレミへスルーパス。トモリが対応するがタレミとの接触で倒れてしまい、タレミがフリーで運ぶ。タレミが左足でシュートを撃つが枠の右に外れる。
51分、ポルト左サイドのスローイン。ザイドゥが中央へ投げたボールをタレミがスルーしオターヴィオが飛び込んできたバロ=トゥーレと入れ替わりシュートを撃つがトモリがスライディングブロック。
64分、ジョアン・マリオがオターヴィオとのワンツーで右サイドを抜け出し、カルルを縦に抜きクロスをあげる。セルジオ・オリヴェイラが触り高く上がったボールをべナセルとタレミが競り合い、こぼれたボールをルイス・ディアスがワンタッチでゴール右隅に流し込みポルトが先制。
ミランはダニマル投入前あたりからレオンが中央でトップ下気味にプレーする。
1-0で試合終了。
ミラン
万策尽きてシュート4本の完敗。グループステージ初戦から2連敗がクラブ史上初だったので3連敗も史上初。しかし、3連敗でもまだ突破の可能性がある以上諦めるわけにはいかない。サン・シーロでのリターンマッチはローマ戦とダービーの間。厳しい日程だが、そもそも勝たなければいけない試合と設定されていたはずなので目標は変わらない。
ポルトのプレスに対して、序盤はジルーやレオンへのロングボールで敵陣でのプレー機会を作れていたが、カウンターを浴びる機会も多かった。レオンは個でチャンスを創ったが徐々に尻すぼみ。
後半の形ではジルーが孤立。前半はクルニッチを下げないことでサポートができていたが、インサイドハーフはサイドのサポートが優先になりジルーは孤立してしまった。さらにトナーリに代わったのがバカヨコというのは攻撃を考えると左のカルルとともに絶望的。頼みのイブラも違いを生み出せず、クルニッチもダニマルも攻撃面でCLのクオリティにはない。ブラヒム、テオ、レビッチが不在の影響は大きすぎた。
攻撃が上手くできないなら守備から攻撃に繋げたかったがプレスもハメられなかった。ポルトはミランのプレスを見越した動きを組み込んでおり、ボランチ、SBを動かしたうえでCBを釣り出してきた。ポルトが普段どのようにプレーしているのか知らないのでいつもどおりなのか奇策だったのかはわからない。ポルトも勝利が必須だったわけで、いっそのこと、4-5-1、5-3-2でブロックを敷きカウンター狙いでも良かったかもしれない。ただ、ポジティブトランジションで力を発揮できる選手も限られているのが現実。やはりブラヒム、テオ、レビッチの不在が痛かった。
次は中3日でボローニャ戦。レビッチが復帰の可能性。ショックは大きいだろうが新たな負傷者が出なかったことはポジティブ。今が正念場だ。乗り越えろ。
ポルト
ウリベ、セルジオ・オリヴェイラ、オターヴィオ、タレミの位置関係が秀逸だった。オターヴィオは昨季限りでフリーになったらミランが獲得を狙ってたが確かにミランにハマりそうだった。
エヴァニウソンが地味なタスクを遂行。
ジョアン・マリオは攻撃性能が高い。
タレミがレヴァンドフスキやベンゼマならスコア上でも快勝だった。
主審 Felix Brych VAR Marco Fritz
ドイツのセット。AVARだけイングランド人。
ファウルの基準にブレはなかったが、基準に慣れるのが両チームとも大変だった。そして、その基準に基づけば得点場面はノーファウルという判断になると思う。裏のアトレティコvsリヴァプールでグリーズマンが退場したようにイブラは退場でもおかしくなかった。