22-23CLGS第5節 vs ディナモ・ザグレブ(A) ディナモ・ザグレブで助かった
7連戦の2試合目は勝ち点で並ぶグループ最下位のディナモ・ザグレブと蹴落とし合う中2日のアウェイゲーム。
ディナモ・ザグレブはリーグ戦11勝2分、38得点14失点でダントツ首位に立つ。週末は2位のハイデュク・スプリトと対戦し、1-1の引き分け。CLのホームゲーム過去5試合は2勝2分1敗。
モンツァ戦後の2日間
特になし。
先発&フォーメーション
ミランはトモリが出場停止。イブラ、フロレンツィ、カラブリア、サレマーケルス、メニャン、デストが負傷欠場。ミランテが風邪で欠場。イブラ、メニャン、バカヨコ、アドリ、チャウ、ヴランクスは登録外。ユングダル、ナヴァ、クービスがベンチ入り。
ディナモ・ザグレブはボスコ・シュタロが負傷欠場。
スタッツ&控え&ハイライト
Dinamo Zagreb-Milan | Stats | UEFA Champions League 2022/23 | UEFA.com
流れ
10秒、左ハーフスペースでペトコヴィッチが縦パスを受け、絞りすぎたレオンの背後のリストフスキにサイドチェンジ。
50秒、ディナモ・ザグレブビルドアップ。レオンがシュタロにプレス。リストフスキがサイドに開いてベナセルを釣り出し、モハラミがテオを押し込む。リストフスキから中央に降りたペトコヴィッチにパスが入り、ペトコヴィッチがワンタッチでテオとガッビアの間を走り込んだイヴァヌシェツにパスを出すがガッビアがカット。
2分、ディナモ・ザグレブビルドアップ。リュビチッチとリストフスキがSBの4バック。ジルーがCBの間に立つ。ペリッチ→リヴァコヴィッチ→シュタロと繋ぎ、ペリッチへのパスにレビッチがプレス。ペリッチがバックパスをミスしてミランがCKを獲得。リヴァコヴィッチが左足首を痛める。
6分、ディナモ・ザグレブビルドアップ。ミシッチが降りてペリッチが運び、カルルとケアーの間に走り込んだオルシッチにパス。オルシッチが収めて、ペトコヴィッチから右サイドをフリーで上がってきたリストフスキにパス。リストフスキのクロスは精度を欠いてゴールキック。
7分、ミランビルドアップ。ゴールキックにディナモ・ザグレブはガッビアにペトコヴィッチ、ケアーにオルシッチ、テオにモハラミ、トナーリにアデミ、ベナセルにイヴァヌシェツがマーク。タタルシャヌからカルルにフィード。すぐにリュビチッチが寄せ、レビッチがペリッチを背負いながら受けて内側に運び、切り返しで前を向いてジルーに縦パスを入れる。ジルーがカルルに落とし、カルルから受けたレビッチが右に開いたデ・ケテラーレにパス。デ・ケテラーレはパスを狙いながら縦に運び、折り返しをジルーがかかとボレーで狙うがリヴァコヴィッチが足でセーブ。しかし、ジルーがオフサイド。
8分、ミランハイプレス。リストフスキにレオンが縦切りでプレス。リストフスキが内側に運び、ペリッチにパスを出そうとするが、レビッチがペリッチに牽制をかけてシュタロに下げてロングボールを蹴らせる。ベナセルが競り勝ち、レオンが左のデ・ケテラーレに渡し、デ・ケテラーレがアーリークロスを入れ、シュタロがクリアしてCK。
9分、ミラン左CK。テオのボールはニアでペトコヴィッチがクリア。ベナセルが拾い、レオンがクロス。ペリッチが頭でクリアしたボールをケアーが左足ボレーで狙うがゴール前でペリッチが左足を伸ばしてブロック。
10分、右サイドでスローインを受けたリストフスキにジルーがプレス。リストフスキがペトコヴィッチにロングボールを入れて、落としをミシッチが左サイドのスペースに走り込んだリュビチッチに展開してプレス回避。レビッチがプレスバックして速攻はさせないミラン。ミシッチから右のリストフスキとシュタロでパスを回し、リストフスキから降りてきたペトコヴィッチにパス。ペトコヴィッチがレビッチの背後を取って左サイドを上がってきたリュビチッチにサイドチェンジ。リュビチッチが持ち運びシュートを撃つが枠の右に外れる。
11分、ミランミドルゾーン保持。トナーリはRIH、デ・ケテラーレがLIHでライン間を狙う4-1-2-3。ディナモ・ザグレブはオルシッチが左に下がる5-4-1ゾーンブロック。フリーのケアーからジルーへのロングパスはオーバー。
12分、ディナモ・ザグレブビルドアップ。ミランはレオンもレビッチもSBをマークするようになる。ディナモ・ザグレブはイヴァヌシェツやミシッチが降りてCBをサポートしながら、ジリジリとミドルゾーンに運び、シュタロが降りてきたペトコヴィッチにパス。落としをミシッチがカルルを連れて降りてきたオルシッチにパス。オルシッチの落としをペトコヴィッチがワンタッチでカルルが空けたスペースに走り込んだリュビチッチにスルーパスを出すがレビッチがカバーしてクリア。
13分、シュタロにデ・ケテラーレ、ペリッチにジルーがプレスに行くがペリッチが運んでフリーのミシッチにパス。ミシッチが運び、右に展開。最終的にリストフスキがPA内3vs3のところにクロスを入れるが精度を欠く。
15分、フリーのシュタロから降りてきたペトコヴィッチにパス。ペトコヴィッチが左サイドを上がってきたリュビチッチに展開。リュビチッチが外に開いたオルシッチに渡し、オルシッチが左足でクロスを上げると、ファーでモハラミが頭で折り返すがゴール前でガッビアがクリア。
17分、オルシッチからボールを奪ったケアーからレオンへのパスは繋がらず、シュタロから降りてきたペトコヴィッチにパス。ペトコヴィッチがリュビチッチに展開し、開いたオルシッチから左ハーフスペースで横パスを受けたイヴァヌシェツがPA手前からコントロールシュートを撃つがタタルシャヌがセーブ。こぼれ球をモハラミがクロス。テオに当たったこぼれ球をペトコヴィッチが落とし、リストフスキがシュートを撃つがケアーがブロック。
18分、ミランミドルゾーン保持。ベナセルから降りて受けたトナーリがワンタッチでライン間のレオンにパス。レオンのワンタッチリターンをトナーリがワンタッチで外から斜めに走り込んだデ・ケテラーレへのスルーパスを狙うがモハラミがクリア。クリアを拾ったオルシッチがペトコヴィッチとのワンツーでカウンターを狙うがベナセルがカバー。
20分、トナーリがミシッチ、シュタロと2度追いでリヴァコヴィッチまで下げさせる。リヴァコヴィッチから後ろ向きで受けたミシッチにデ・ケテラーレが寄せ、イヴァヌシェツへのパスをベナセルがインターセプト。
21分、フリーのレオンがインスイングのクロスをレビッチに上げるがオフサイド。レオン、大外のデ・ケテラーレ、内側のテオでモハラミとリストフスキを崩せそうだった。
22分、ミランハイプレス。リュビチッチにレビッチ、ペリッチにトナーリがプレス。ミシッチをジルーが見て、かなり低いところに降りたペトコヴィッチにケアーがついていき、ペリッチに蹴らせてベナセルがインターセプト。
23分、フリーのペリッチが運び、ライン間中央のオルシッチにロブパス。オルシッチからガッビアとテオの間に走り込んだイヴァヌシェツへのパスはズレる。繋がれば決定機。
26分、押し込むミラン。レオンが左ハーフスペースでドリブルを狙うがモハラミがブロック。ライン間中央にこぼれたボールをトナーリがワンタッチで中央のレビッチにパス。レビッチが前を向くが時間がかかりシュートはミシッチがブロック。
ディナモ・ザグレブビルドアップ。リヴァコヴィッチ、2CB、ミシッチでジルーとデ・ケテラーレに対して数的優位で回し、リヴァコヴィッチからペリッチへのパスにレビッチが外切りで寄せるが、ペリッチが巧みにパスを通す。アデミが外に流れてリュビチッチが内側に運び、センターサークルでフリーのイヴァヌシェツにパス。イヴァヌシェツが右のモハラミに展開し、モハラミがファーのオルシッチにクロスを上げるが、オルシッチのシュートは弱々しくタタルシャヌがキャッチ。テオに対してモハラミとリストフスキで数的優位でよりゴールに近い場所まで突破できたのに簡単にクロスを上げてしまった。
28分、ジルーがCBの間からシュタロにプレス。降りたモハラミが受ける。テオが寄せて、リヴァコヴィッチへのバックパスをレビッチが狙うがカットしてラインを割る。
29分、ディナモ・ザグレブは初めてゴールキックでロングボールを蹴る。
30分、ジルーがCBの間からシュタロにプレス。シュタロからペトコヴィッチへのパスがズレてベナセルが拾う。
31分、左ハーフスペースで受けたレオンが右のカルルに展開。カルルのアーリークロスをミシッチとシュタロの間でジルーが頭で合わせるがリヴァコヴィッチがセーブ。
33分、ペリッチがアタッキングサードまで運ぶ。
35分、リヴァコヴィッチのゴールキックをペトコヴィッチが収めて、オルシッチがミドルシュート。
38分、ベナセルがペトコヴィッチに倒されて右ハーフスペースでFKを得る。トナーリが入れたボールにガッビアがダイビングヘッドで合わせてミランが先制。0-1
40分、キックオフからミランがプレス。レビッチがリュビチッチ、ペリッチに2度追いしてリヴァコヴィッチに下げさせる。リヴァコヴィッチからリュビチッチへのパスにトナーリがプレス。リュビチッチからアデミへのパスをカルルがインターセプト。パスを受けたレオンがミドルシュートを撃つがアデミがブロック。こぼれ球をモハラミが拾いペトコヴィッチにロングパスを出すが、ガッビアが自由にさせず、テオと挟み込むがファウル。
41分、リストフスキからペトコヴィッチへのパスをガッビアとトナーリで挟んで奪い、カルル、レビッチ、トナーリでカウンターに移行するが、ジルーのスルーが合わない。
42分、ミランミドルゾーン保持。ディナモ・ザグレブはオルシッチがケアー、リュビチッチがカルルにプレスに行く。カルルから右に開いたトナーリが受けて運ぼうとしたところをアデミに倒され、アデミにイエローカード。
43分、リストフスキからのパスをミシッチがワンタッチでペトコヴィッチにパス。落としをイヴァヌシェツが左のリュビチッチに展開するがレビッチが戻ってインターセプト。
0-1で前半終了。
45分、リストフスキのクロスをガッビアがクリア。デ・ケテラーレが追い、シュタロがミシッチにパス。後ろ向きのミシッチにテオが猛烈に寄せてボールを奪いカウンター。テオからパスを受けたデ・ケテラーレがシュートを撃つがペリッチがスライディングブロック。
47分、ディナモ・ザグレブビルドアップ。シュタロ→ミシッチ→モハラミ→降りたペトコヴィッチ→左オルシッチへのパスは精度を欠きカルルの元へ。
48分、ベナセルのロングボールはジルーに収まらず、ディナモ・ザグレブボールに。ミシッチからアタッキングサード中央のイヴァヌシェツに縦パス。ベナセルが後ろから寄せるが粘って前を向き右のモハラミにパス。モハラミの緩い浮き球にアデミがヘディングするが弱々しくタタルシャヌがキャッチ。タタルシャヌはジルーにロングボールを蹴るが繋がらず、オルシッチが左サイドから仕掛け、アデミ、ペトコヴィッチと繋いでPA内に入りかけるがガッビアがクリア。レビッチが拾い、ジルー→ベナセル→テオ→左に張ったレオンに繋ぐ。レオンがハーフウェイライン手前から運び、モハラミを置き去りにすると、ゴールに向かってドリブル。内側を抜けるテオへのパスがズレたことが逆に良いフェイントになりシュタロの足を止めてPA内に持ち込むと冷静にニアを撃ち抜いてミランが追加点を挙げる。0-2
50分、リストフスキが浮かせてセンターサークルのイヴァヌシェツにパス。イヴァヌシェツはベナセルのプレスを受けて下がりながら左のリュビチッチにパス。リュビチッチが運び、ペトコヴィッチに斜めのパス。ペトコヴィッチはワンタッチで左のオルシッチにパスを出すがミス。
51分、ミランはクルニッチを入れて非保持4-1-4-1に変更。
52分、イヴァヌシェツからペトコヴィッチへのパスにガッビア、ベナセル、クルニッチで挟み下げさせる。アデミからイヴァヌシェツへの縦パスをベナセルがインターセプト。レビッチが内側に入って受けて、右サイドを上がったトナーリのクロスをペリッチとシュタロの間でジルーが頭で合わせるがリヴァコヴィッチの正面。
53分、レビッチが中央に来てケアーからボールを受け、テオに渡し、テオが寄ってきたレビッチとワンツーで左サイドを突破。
55分、ミランミドルゾーン保持。ガッビアとベナセルのパス交換でミシッチを釣り出し、そのスペースにジルーが降りてシュタロを釣り出す。左でフリーのレオンが持った瞬間にテオ、レビッチ、トナーリが裏を狙って走るがパスは出ず。
57分、ディナモ・ザグレブ3枚交代直後。レビッチが内側で受けてジルーにパスを出すが合わない。シュタロからリュビチッチへのパスにすぐトナーリがプレスをかけ、こぼれ球をレビッチがヒールでトナーリに繋ぐとリュビチッチが後ろから掴んで倒しPK。ジルーが左に決めてミランが3点目を奪う。0-3
時計が出なくなり時間がわからない…
ディナモ・ザグレブはモハラミがRSB、シュピキッチがRWG。ペリッチが中央を運びミシッチに渡しゴール前へ。ミシッチが右のモハラミにパス。モハラミが縦に運んでクロスを上げると、ケアーが後ろにクリアしたボールをオルシッチが拾い、落としをイヴァヌシェツがシュートを撃つがタタルシャヌがセーブ。
64分、ケアーからのロングボールをジルーとペリッチが競ったこぼれ球をレビッチが拾いレオンにパス。レオンはペリッチの先手を取って動き出したジルーにパス。ジルーがワントラップしてボレーシュートを撃つがリヴァコヴィッチが弾き出してCK。
65分、ミランの左CK。テオのアウトスイングのボールを中央でジルーが頭で合わせるがリヴァコヴィッチがキャッチ。
68分、4-5-1で構えて守るミラン。バトゥリナからイヴァヌシェツのパスがズレたところをベナセルが奪い、レオンに繋いでカウンター。レオンがシュタロを抜き去り、ジルーに折り返すがジルーが空振り。しかし、こぼれ球が勢いよく戻ってきたリュビチッチの胸に当たるとボールがそのままゴールに吸い込まれミランが4点目を奪う。0-4
69分、ミランが3枚替え。アンカーにトナーリ、RIHにポベガ。レビッチが腕章を巻く。
73分、ミシッチからモハラミに展開。モハラミにバロ=トゥーレが出ていき、中央からサイドに流れて受けたシュピキッチにガッビアが出ていき遅らせる。ドルミッチが降りて受け、落としをイヴァヌシェツが左サイドに展開するがカルルがクリア。クリアボールをペリッチが運んでオルシッチにパス。オルシッチはワンタッチでカルルの逆にコントロールしてコントロールシュートを撃つが僅かに枠の右に外れる。
75分、ディナモ・ザグレブはRWGにボチュカイ、LWGにシュピキッチ。
78分、スローインを受けに来たドルミッチをケアーとメシアスで挟んで奪い、ケアー、ポベガ、レビッチと繋ぎ、レビッチが右サイド裏に抜け出したメシアスにパス。メシアスのクロスをジルーがボレーで狙うが空振り。レビッチの折り返しはブロックしてCK。
79分、ミランの左CK。トナーリのインスイングのボールをニアでジルーが頭で合わせるがリヴァコヴィッチがセーブ。
81分、ブラトからシュタロへのバックパスにオリギがプレス。リヴァコヴィッチへのバックパスにメシアスがプレスをかけて蹴らせる。トナーリが胸でオリギに繋ぎ、オリギがペリッチとリュビチッチの間のスペースに走り込んだポベガにパス。ポベガが右足で流し込むがオリギがオフサイド。
82分、リュビチッチから前に出ていったペリッチへの浮き球パスをメシアスがカット。こぼれ球をオリギが頭でトナーリに繋ぎ、落ち着かないボールをクルニッチが奪ってレビッチが収める。レビッチが中央を抜け出したクルニッチにスルーパスを通し、クルニッチがリヴァコヴィッチと1vs1になるが、シュートはリヴァコヴィッチが止める。
84分、ブラトからモハラミに展開。モハラミにバロ=トゥーレが出て、チャンネルを狙うボチュカイにクルニッチが付いていく。クルニッチがいなくなったスペースにバトゥリナが来て受ける。バトゥリナがPA内に持ち込むが遅れて戻ったレビッチが後ろから寄せ、バランスを崩したところにケアーが寄せて折り返しをブロック。
85分、ケアーから右ハーフスペースに降りたオリギが受けてトナーリに落とす。トナーリからのパスをクルニッチがワンタッチで縦のレビッチにつけてワンツーで前進し、左大外を上がったバロ=トゥーレにパス。レビッチからバロ=トゥーレへのパスはモハラミがクリア。カルルが中央で拾うが、胸トラップをシュピキッチが奪いカウンター。ボチュカイから受けたドルミッチがサイドを変えようとするがガッビアがブロック。
86分、上記の流れで保持するディナモ・ザグレブ。ブラトがシュタロとのパス交換から右サイドに展開。ボチュカイが内側に運び、中央のドルミッチとワンツーでトナーリを剥がしてPA中央からシュートを撃つがタタルシャヌの正面。
87分、再びケアーから右ハーフスペースでパスを引き出して前進を助けるオリギ。
カルルがボールを奪って前線に蹴ると、バウンドで頭を超えたボールをオリギがペリッチと入れ替わって前を向き、左でフリーのレビッチにパス。レビッチが左足でシュートを撃つが枠の右に外れる。
89分、左ハーフスペースのイヴァヌシェツからバトゥリナが受けてモハラミにパス。内側に入ったボチュカイに付くのか、モハラミに寄せるのか中途半端なバロ=トゥーレ。フリーのモハラミのクロスはボチュカイに当たり中央のシュピキッチに入るが、コントロールできずガッビアがクリア。
0-4で試合終了。
ミラン
難しくなると思われたザグレブでの試合に快勝し、グループ2位に浮上。来週ザルツブルクに負けなければ2位通過が決まる。
前半はミランのハイプレスvsディナモ・ザグレブのビルドアップの構図が多く見られた。結果的に収支はトントンだったかもしれないが、ディナモ・ザグレブのアタッキングサードの質が高かったら、決勝トーナメントで戦うような相手だったら、失点していた可能性がありそうな場面は少なくなかった。
ミランは4バックの相手に対してハイプレスをかける時、ボールサイドと逆のWGがCBへのパスを狙うことで逆のSBが空くことをディナモ・ザグレブはスカウティングしており、ペトコヴィッチのポストプレーを活かして何度も空いているSBを使われた。アデミとイヴァヌシェツが広がったり降りたりして、マンツーマン気味に付いてくるベナセルとトナーリを中央からどかしてペトコヴィッチへのパスコースを作るのも上手かった。オルシッチがCBの背後を狙うので、ペトコヴィッチへの対応も遅れる。ペトコヴィッチへのパスを出す方も受ける方も抑えるのに苦労した。
ミランがWGをSBに付かせるように変えると、ジルーとデ・ケテラーレに対して、リヴァコヴィッチ、シュタロ、ペリッチ、ミシッチで数的優位を作り、フリーの選手が運ぶことで対応してきた。ミランが良いプレスができたのはトナーリが加勢に行った時だった。プレス強度の差がモロに出る。
クルニッチの投入で4-1-4-1に変更後は、運ばれたとしても、WGが戻らなくても、クルニッチが戻ってサポートしてくれるので、少し安定して守ることができた。特に4点目はコンパクトな4-5-1ブロックで奪ってからのカウンター。ブロックを組もうとしてできたブロックではなかったが、これができるなら今後もブロックを組む時間を設けても良いと思うのだが。ケアーとガッビアのコンビならハイラインハイプレスよりも向いているし。
ビルドアップは後半途中まではCBにまでプレスに来ることがなく、ミドルゾーンには抵抗なく進めた。左はレオンが降りて捌いたり、突破を狙ったりというところにテオとデ・ケテラーレがポジションチェンジしながら絡む形。右はカルルもレビッチも右サイドの高い位置で張ってプレーするタイプではないので、トナーリが替わりに右に出ていく場面は少なくなかった。それがベナセルとの左右が普段と逆だった理由だろう。
ミランは良くも悪くも仕掛けが早すぎて、固まっている場所に突っ込む印象なので、アタッキングサードでじっくり左右に揺さぶって、ペナ幅で深さを取る崩しができればと思う。
70分までに4点差をつけたことでテオとベナセルとレオンを少し休ませることができたのは、モンツァ戦に続いて出来すぎ。理想的なターンオーバーができている。
ガッビアはポストに激突しながら決める魂のダイビングヘッドで先制点かつ初ゴール。CLにおけるミランのDFとしてはパヌッチに次ぐ若さ。ペトコヴィッチに苦労したが決定的なプレーはさせなかった。正直、現状では最も信頼できるCBかもしれない。
2 - Matteo Gabbia (23 years, 4 days) is the second youngest defender to score a goal in Champions League with AC Milan, after Christian Panucci (20y, 233d in December 1993 against Porto and 21y, 204d in November 1994 against AEK Athens). Initiation.#DinamoZagrebMilan pic.twitter.com/c3jFdBHvzm
— OptaPaolo 🏆 (@OptaPaolo) 2022年10月25日
クルニッチはシュートコースバレバレで笑った。
次は中4日でアウェイのトリノ戦。その後は中2日で3試合続くので先に休んでおいてほしい。
ディナモ・ザグレブ
ミランの弱点を自分たちの強みを活かして突いていく狙いが明確にあった。
ペリッチは運べるし、パスコースの作り方が上手い。
主審 Szymon Marciniak (POL) VAR Tomasz Kwiatkowski (POL)
落ち着いたジャッジだった。