自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

22-23コッパ・イタリア Round of 16 vs トリノ(H) 虚しい…恥ずかしい…大嫌い…

 

 失意のローマ戦から中2日で迎えるコッパ・イタリア。ホームでの連戦ということで再び立ち上がり、ミラニスタに最後まで闘う姿勢を見せなければならない。ちなみにコッパ・イタリアトリノと対戦するのはここ4年で3回目。過去2回は延長とPKでミランが勝利している。

 

 トリノは6勝5分6敗、18得点19失点の10位。年明けは下位チームとの対戦だったが2試合とも1-1の引き分け。ヴラシッチのキープ力を生かしてボールを保持するがチャンスを決めきれない。今季はミランにホームで勝利しており、その再現を狙う。

 

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ローマ戦後の2日間

 

 ユングダルがオーストリアのアルタッハに買取オプション付きローンで移籍。買い戻しオプションも付いている模様。

 

先発&フォーメーション

 ミランはイブラ、フロレンツィ、メニャン、バロ=トゥーレ、オリギ、レビッチ、クルニッチ、ケアーが負傷欠場。チャウはドイツ時代のカップ戦の出場停止が適用されて出場停止。メシアスが復帰。GKはバスケスではなくナヴァがベンチ入り。

 トリノはラザロ、アイナ、ペッレグリ、イルカンが負傷欠場。エデラが招集外。

 

スタッツ&控え 

MILAN VS TORINO | Statistiche

 

ハイライト


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流れ

 

 ミランのビルドアップは右サイドでヴランクス、サレマ、ブラヒム、デ・ケテラーレがポジションを変えながらボールを動かし、左サイドはデストのドリブル。トリノはマンツーマン。

 トリノのビルドアップはロングボール。ミランも人を捕まえる守備。トリノはセカンドボールを奪えればミドルゾーンの保持で、リッチがCBの間に早めに降りてズレを作り、ミランボランチが食いついた裏のスペースにミランチュクが降りて受けたり、前線に縦パスを入れたり、シンゴを裏に走らせる。

 

 11分、タタルシャヌからデ・ケテラーレへのロブパスは頭を超え、奪ったスフールスからサナブリアに縦パス。ガッビアを背負ったサナブリアが下がりながらポベガの背後を取りガッビアが空けた中央のスペースを狙ったルキッチにスルーパス。ルキッチはタタルシャヌと1vs1になるがタタルシャヌが足に当てて防ぐ。

 25分、ミラントリノの中盤のパスミスを奪ってからの攻撃でデストのシュートがリッチに当たり、ループシュートのようになったボールをヴァニャが掻き出しCK。トナーリのインスイングのボールをニアでデ・ケテラーレがフリック気味に合わせるがファーポストに嫌われる。

 44分、サレマがブラヒムとワンツーからワンタッチでデ・ケテラーレにパス。前を向き少し運んだデ・ケテラーレが強烈なシュートを撃つがヴァニャが正面で弾き出す。

 0-0で前半終了。

 48分、自陣深い位置にプレスバックしてヴラシッチからボールを奪ったブラヒムが運んで左サイドのデストにパス。デストからPA中央のポベガにパス。ポベガはトラップを浮かしてボレーシュートを撃つがヴァニャが正面で弾く。

 66分、ミランはポベガが右シャドーでレオンが左シャドー。

 トナーリからリカルド・ロドリゲスの背後を取ったメシアスにフライスルーパス。メシアスが角度の無い所から右足でループ気味に狙うが枠を捉えられない。

 69分、CKのこぼれ球を追いかけたメシアスがジジに倒され、ジジが2枚目のイエローカードで退場。トリノは5-4-0のような形でブロックを組む。

 76分、ミランは4-1-2-3に変更。

 81分、トリノミランチュクが最前線の5-3-1に変更。

 83分、レオンから展開を受けたデストがPA内にドリブルし左足でシュートを撃つが枠の右に外れる。

 91分、トモリがPA内に放り込み、シンゴのクリアをPA手前中央で拾ったテオがミドルシュートを撃つが、ヴァニャがファインセーブ。

 0-0で後半終了。延長戦へ突入。

 ミドルシュートを撃ちまくるミラン

 99分、アドポがヴォイヴォダに展開し、ヴォイヴォダがデストとベナセルを引き付けてアドポに戻し、アドポがセックに縦パス。セックの落としをリネッティが撃つが枠を捉えられない。

 103分、レオンのインスイングアーリークロスを手前でトナーリがコースを変えると、ゴール前でジルーが反応してシュートを撃つがヴァニャが距離を詰めてブロック。

 0-0で延長前半終了。

 113分、メシアスがカットインからクロスを入れられずに横パスを出すが、ズレたところをセックが奪う。セックが粘り、アドポ、ルキッチがワンタッチで右サイドをフリーで上がっていくバイェイェに展開。バイェイェの折り返しをカルルを追い越したアドポが押し込んでトリノが先制。0-1

 115分、レオンのアーリークロスからこぼれ球をカラブリアが撃つが3人がかりでブロック。テオのミドルシュートをスフールスがブロック。ジルーのシュートをブオンジョルノがブロック。

 0-1で試合終了。

 

ミラン

 

 ホームで数的優位を得て、90分で終わらせるために主力を総動員するも、シュート32本が空砲に終わり敗れる恥ずかしい試合。相手GKヴァニャ・ミリンコヴィッチ=サヴィッが良いプレーをしていたのも事実だが、前の2試合よりも明らかにチーム全体のプレーの質が低かった。

 3-4-2-1同士でマッチアップは明確になっていたので幾分かプレスはやりやすかったと思う。ただ、ロングボールでボランチが押し込まれたあとにボランチがプレスに加勢するのは、どうしても遅れてしまう場面があり、リッチが降りて4バック化されるとなかなかボールを奪うのが難しかった。

 保持ではIBの攻撃の貢献度の低さと、背後を狙う選手や追い越しの少なさが気になった。相手の想定通りの動きやプレー選択だったように見え、特にアタッキングサードで怖さを与えるプレーをしていた選手がいなかったと思う。

 放り込みが単調で事故頼み感満載なのが虚しかった。ファーに上げて折り返すなど、相手守備陣の目と身体を動かす揺さぶりが欲しかった。シュートを撃たないと何も起こらないのでミドルシュートを撃つのは良いが微塵も可能性を感じないシュートが多かったのも虚しい。

 ブラヒムは攻守に孤軍奮闘。最近の守備強度は眼を見張るものがあり、右サイドの組み立てでも効果的なポジショニングによるスペースメイクとドリブルで不可欠な存在になりつつある。あとは怖さを身に着けてほしい。

 次節出場停止のトナーリは17km、加入後初のフル出場となったデ・ケテラーレは16kmを走ったが報われず。

 

 次は中2日でアウェイのレッチェ戦。その後はタイトルを懸けたスーペルコッパ・イタリアーナなので、疲労が心配だが悪い流れを払拭したい。

 

トリノ

 

 延長前半から投入されたアドポが互いに疲労が顕だった中盤に運動量をもたらし、DFラインの前を守るだけでなく、ボール保持の時間も作り、貴重な決勝点を決めた。

 ルキッチはタフに攻守で働いた。

 最近出色のパフォーマンスを見せているスフールスはステップアップ間違いなし。

 アドポは今季セリエA4試合101分しか出場していないし、アシストしたバイェイェに至っては今季初出場。

 

主審 Antonio Rapuano VAR Eugenio Abbattista

 

 1枚目は避けようとしたら足が掛かり、2枚目はボールにチャレンジしているけどチャンス潰し感もあり、ジジの退場はアンラッキー感が強い。