23-24CLGS第6節 vs ニューカッスル(A) ミスの種類
グループ最下位のミランはグループステージ突破のためには必ず勝利を収めてドルトムントがPSGに勝利することを願うしかないが、3位でELプレーオフに回るためにも勝利は絶対条件となる。大事な試合でレオンとオカフォーが復帰した。
ニューカッスルはミラン同様に負傷者が多く、CLではドルトムントに連敗しミランと同勝ち点で3位。プレミアリーグでは上位をキープしていたが、守護神ポープの負傷離脱後は2試合で7失点を喫して連敗中。
アタランタ戦後の3日間
ズラタン・イブラヒモビッチがRedBird Capital Partnersのオペレーティング・パートナー兼ACミラン・オーナーシップ・アドバイザーに就任。経営陣のシニア・アドバイザーも務める。
Press release: https://t.co/osDvvlHsZ3
— AC Milan (@acmilan) 2023年12月11日
Comunicato: https://t.co/tvBPF2jI8f pic.twitter.com/v7dykktAE3
先発＆フォーメーション
ミランはチャウ、ケアー、カルル、スポルティエッロ、カルダーラが負傷欠場。ベナセル、ルカ・ロメロ、ペッレグリーノは登録外。バルテザーギ、ナヴァ、チャカ・トラオレ、ヌシアラがベンチ入り。
ニューカッスルはポープ、ボトマン、ハーヴィー・バーンズ、マーフィー、ウィロック、ターゲット、アンダーソンが負傷欠場。トナーリが違法賭博で出場停止。
スタッツ＆控え＆ハイライト
Newcastle-Milan | UEFA Champions League 2023/24 | UEFA.com
流れ
ミランは被保持は4-2-3-1でロフタス=チークがブルーノ・ギマランイスをマークしながらシェアにプレスに行き、ラインデルスがブルーノ・ギマランイスを捕まえに出てくる。保持は低い位置のビルドアップはムサが降りて4-2-3-1、ミドルゾーンは両SBがラインデルスの脇を固め、IHが高い位置を取る2-3-5。
ニューカッスルの被保持は4-3-3でハイプレス。WGがCBにプレスに行き、ウィルソンが中盤へのパスを監視。SBにはIHが出ていく。保持は4-1-2-3からSB、IH、WGのローテーション。
序盤はニューカッスルがアグレッシブなプレスでミランにボールを持たせない。
19分、ニューカッスルのビルドアップ。ギマランイスとジョエリントンが下がり、ロフタス=チークとラインデルスに対して、シェアと3vs2を作り。ゴードンの落としを中央でギマランイスがフリーで受ける。ギマランイスがレオンの背後を上がっていったトリッピアーに展開。トリッピアーから右ハーフスペースに走り込んだジョエリントンにスルーパス。ジョエリントンの折り返しをアルミロンの前でトモリがクリア。
23分、ミランがドゥブラフカにロングボールを蹴らせて回収。ムサがトリッピアーとの球際に勝って運び、レオンがコントロールシュートを撃つが枠の右に外れる。
ニューカッスルのビルドアップ。シェアが開いて、リヴラメントが上がり、内側に降りたゴードンに斜めの楔。
32分、ニューカッスルが自陣でボールを奪い、ビルドアップ。ギマランイスが右からフリーのシェアへパス。リヴラメントが外を上がり、内側に入ったゴードンがライン間でシェアから縦パスを受ける。戻りきれないミランの中盤を尻目にゴードンが右サイドを上がったマイリーに展開し、マイリーからワンタッチの横パスを受けたジョエリントンがゴールに蹴り込む。1-0
ニューカッスルは4-5-1でブロックを組む時間も出てくる。
45+2分、1-0で前半終了。
後半からミランはビルドアップ時にフロレンツィがボランチの3-2-5に変更。
54分、ニューカッスルのビルドアップ。ジョエリントンがトモリを釣り出し、リヴラメントがパスフェイクからサイドを持ち上がり、ゴードンが内側で裏に抜け出しクロス。
58分、ラインデルスのドリブルからCKを獲得。CKのセカンドボールを拾い、ムサから左ハーフスペースをレオンが抜け出して折り返す。トモリのシュートミスをジルーがつなぎ、プリシッチが押し込む。1-1
68分、ニューカッスルがクリアボールを回収して二次攻撃。ギマランイスが運び、イサクがカラブリアに仕掛ける。イサクから戻しを受けたギマランイスが強烈なシュートを撃つが、メニャンが弾いたボールがバーに当たる。
72分、ミランはムサがRWGの4-4-2に変更してプレスを強める。
78分、FKのクリアボールの処理をリヴラメントが誤り、こぼれ球を拾ったヨヴィッチからレオンが抜け出してシュートを撃つが左ポストに弾かれる。
82分、チュクウェゼとオカフォーを投入。
83分、ニューカッスルが丁寧なビルドアップでゴール前まで運ぶが最後の崩しが合わない。シェアが持ち上がってイサクとのワンツーを試みるがフロレンツィがクリア。クリアボールをヨヴィッチが収めてオカフォーが中央を運び4vs3のカウンター。ヨヴィッチ、オカフォーとつなぎ、チュクウェゼがファーストタッチで流し込む。1-2
87分、ミランはバルテザーギをレオンと同じポジションに投入。
90+3分、ラセルスのロングボールをトモリが奪い、ヨヴィッチに預けて前に行く。ヨヴィッチが運び、トモリがラストパスを受けてシュートを撃つが左ポストに弾かれる。
90+4分、1-2で試合終了。
ミラン
トモリとメニャンが死守し、相手のミスを逃さずに2得点を奪い勝利。しかし、PSGが引き分けたため、3位でEL決勝トーナメントプレーオフに回ることになった。
被保持はSBのオーバーラップと内側に絞るWGに苦労し、それをきっかけに先制点も献上した。ハイプレスをハメに行くにはロフタス=チークとラインデルスとトモリが初期位置からスライドしなければいけないが、ニューカッスルにコントロールされた。4-1-2-3に対しては、ミドルゾーンでジルーがCB2人に対応し、中盤をズラさず、2CBでワントップを監視する形が昨季から最も安定する守り方だと思っている。今のチームには連動した強度の高いハイプレスを期待できない。
アタランタ戦もだが、2点取れる内容の攻撃をできていたわけではない。
ニューカッスルはMFが前に出てライン間が広がりやすいのでレイオフを使えば簡単にDFラインを曝け出せそうなのは前回対戦からも明らかだったが、前半はなかなか縦パスを入れられなかった。ライン間に人を置いても直接的にも間接的にも活かせないなら意味がない。ニューカッスルと比較してもポジションチェンジのタイミングがバラバラで連動性を感じなかった。
先制後にニューカッスルがプレスを弱めたおかげだが、後半はボールを持てるようになり、SBが絞ってCBからWGにパスが通り、SBとCBの間にIHが走り込んだり、ジルーへの縦パスからレオンが裏を狙ったり、連動した動きが見られるようにはなった。ただ、同点のCK獲得には意味があったかもしれないが、それ以外に大きなチャンスを作ることができたわけではなかった。
サッカーは結局は相手のミスを活かせるかにかかっている。ニューカッスルが前がかりになったことで生まれたカウンターチャンスを一つ決めきったので勝てた。ミランは内容が物足りなくてもネガティブなミスが少なかったことが勝因なのかもしれない。
DFラインとメニャンは守備で頑張った。
バルテザーギは前線での競り合いと戻ってからの守備でクローザーとしての役割を見事に遂行した。
次は中3日でランチタイムキックオフのホームのモンツァ戦。カラブリアが出場停止でDFラインはどうなるのか。
ニューカッスル
大枠では良かったが、細かいミスが多く、勝利に繋がらなかった。
リヴラメントは大やらかし未遂はあったが、厄介だった。
カラム・ウィルソンがエグいシューターだったら失点していたかもしれないし、ポープがいたらチュクウェゼのシュートを弾いていた気がする。
主審 Danny Makkelie(NED) VAR Rob Dieperink(NED)
カードを出さずにコントロールするタイプかと思ったら、そうでもなかった。レオンに対するトリッピアーの連続ファウルはカードを出してほしかった。ファウルの基準は問題なかった。
