自業自得記録地獄

主にACミランに関する備忘録。

21-22セリエA第6節 vs スペツィア(A) ヤングパワー

 7連戦の5試合目。中2日3連戦の2試合目。

 クラブ史上初の昇格と残留の立役者であるイタリアーノ監督が去り、大幅に陣容も入れ替わった今季のスペツィアは1勝1分3敗7得点13失点で17位。今季ホーム2試合2敗。得点数9位タイ。失点数18位タイ。セーブ数最多。オフサイド最少。ポゼッションタイム16位タイ。ヴェルデはシュート数リーグ5位タイ。ズートはセーブ数リーグトップ。前節ユヴェントス戦は先制されながらも逆転し、3点目を奪えていても不思議ではない試合だったが自陣での判断ミスとセットプレーで失点し逆転負け。

 ちなみにミランはシュート数5位タイにもかかわらず、枠内シュート数は14位タイ。

 

 昨季は1勝1敗。アルベルト・ピッコでは苦杯を嘗めさせられた。

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ヴェネツィア戦後の2日間

 特になし。

 

先発&フォーメーション

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 父パオロのラストゲームから12年117日後にダニマルがセリエA初先発。

 

 ミランカラブリアとジルーが復帰。しかし、フロレンツィが膝の打撲で招集外。イブラ、ケアー、メシアス、クルニッチ、バカヨコ、プリッツァーリが欠場。

 スペツィアはアグデロ、エブリマ・コリー、レオ・セナ、レツァ、エルリッチ、コヴァレンコが負傷欠場。シェール、ピエトラが招集外。

 

スタッツ&控え

Match Report | 2021-22 | 6ª Match Day | Lega Serie A

 

ハイライト


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流れ

 スペツィアはミドルゾーンにコンパクトな4-5-1でセット。ミランはいつもどおりトナーリが右に降りるのを基本に、2CBと2DHの4人で3-1を後方で作る。SBが幅を取り、中央に人を割く。対して、スペツィアはギャシとマッジョーレがエンゾラの脇からの侵入を防ぐように前を覗き、テオにはアンティスト、カルルにはバストーニが対応。サイドに出させてSBから後方へ戻すパスをプレスのスイッチにする。

 スペツィアの後方からのビルドアップにミランはハイプレスで対抗。多かったのはズートからフリストフに出させ、ダニマルがブラビアを消しながら寄せ、トナーリがブラビア、サレマがSBを捨て、中に絞りサーラをマークしにスライドする形。スペツィアは右よりもギャシのキープ力とバストーニの攻撃力がある左で作りたいように見えた。エンゾラはCBの裏を狙い、アンティストは右に張りテオを引っ張るタスク。テオとロマニョーリの間が開けばマッジョーレやアミアンが飛び出し、それにテオが絞ればアンティストがフリーになるという算段か。

 9分、ロマニョーリから中央のケシエを経由し右に降りたトナーリへ。高い位置を取ったカルルが内側のサレマとパス交換し、カルルが中央で浮いたケシエにパス。ケシエはダニマルを目掛けてクロスをあげるがズートが弾く。こぼれ球をテオが撃つが再びズートが防ぐ。結果的にダニマルがオフサイドでスペツィアのリスタート。ズートから受けたフリストフがエンゾラへロングパスを蹴るが中央に絞ったサレマがカット。こぼれ球を拾ったトナーリがジルーとのワンツーからシュートを撃つが大きく枠の左に外れる。

 12分、ロマニョーリからジルーへの縦パス。ジルーがケシエに落とすがブラビアが先に触り、エンゾラ、マッジョーレと繋ぐ。アンティストが右サイドで受けるとカットインからトモリの裏を取ったエンゾラへスルーパス。エンゾラが右足でシュートを撃つがメニャンが抑える。

 19分、トナーリからロングパスを受けたレビッチがジルーへのクロスを狙うが、アミアンに当ててしまいスペツィアボールに。マッジョーレ、アミアンブラビアマッジョーレ、ブラビアと繋ぎ、フリーになったブラビアからトモリの裏を取ったエンゾラへスルーパス。エンゾラが強烈なシュートを放つがメニャンが弾く。しかしエンゾラがオフサイド

 28分、ミドルゾーンで保持するスペツィア。フリストフからエンゾラへ縦パス。落としを受けたブラビアはレビッチの背後を取ったアミアンへ。アミアンから右に張って受けたアンティストのクロスに2列目から入ってきたマッジョーレがヘディングシュートもミートしきれず枠を外す。

 43分、敵陣でミランスローイン。受けたケシエが中央の低い位置にいたジルーへ横パスを送るがズレたボールをギャシがカットしカウンター。ギャシが運び、左に開いたエンゾラがマッジョーレに折り返す。マッジョーレはシュートを撃てず中央のギャシに折り返す。ギャシはロマニョーリにターンをさせてもらえずエンゾラにパス。エンゾラにはカルルが寄せて奪い切る。

 0-0で前半終了。

 後半からミランはレオンが入り、テオと左の幅取りを入れ替わりながら行う。

 47分、テオが内側に入ると、レオンが外に出てロマニョーリからパスを受ける。レオンは中へターンし右サイドのカルルへ展開。カルルのクロスをペッレグリに意識を持っていかれたフリストフの背中から入ってきたダニマルがヘディングシュート。しっかりとミートしたボールは正面に飛んだがズートが弾ききれずゴールに吸い込まれミランが先制。

 52分、右から左へ繋ぎ、バストーニが右足で中央のエンゾラへハイボールロマニョーリと競ったこぼれ球をマッジョーレが拾い右のアンティストへパス。アンティストがゴール前のギャシに折り返すが、ギャシはオフサイド

 56分、ダニマルが中央でトモリから縦パスを受けたがボールロスト。しかしすぐに切り替えてギャシから奪い返しサレマへパス。サレマは中へ運びペッレグリに縦パスを入れるが落としが繋がらない。しかし、フリストフからマッジョーレへのパスをケシエが奪い、テオとパス交換し左のレオンへ。レオンが少し運びインスイングで蹴ったボールは右ポスト直撃。

 57分、左でエンゾラ、ギャシ、サーラでパスを回し抜け出したバストーニのクロスをマッジョーレが合わせるが枠を捉えられない。

 60分、スペツィアのビルドアップにプレスをかけ、バストーニからサイドに流れたサーラへのパスをべナセルがカット。こぼれ球をケシエ、サレマ、ペッレグリと繋ぎ、最後はレオンが左足でシュートを撃つが枠の右に外れる。

 79分、サイドに流れたフェレールのパスにインナーラップしたバストーニが抜け出しクロスを入れる。流れたボールを拾ったヴェルデがテオに仕掛けてシュートを撃つと、テオに当たったボールがメニャンの前にいたトナーリにも当たりゴールに吸い込まれスペツィアが同点にする。

 85分、ロマニョーリからサレマへの縦パスはヴェルデが足を伸ばして防ぐが、こぼれ球をレオンがワンタッチでサレマに繋ぐ。サレマはドリブルでPAに持ち込みマイナスのパスを送ると、丁度良くバストーニと入れ替わったブラヒムがズートの股抜きシュートを決めミランが勝ち越し。

 1-2で試合終了。

 

ミラン

 ミランが6試合で16ポイントを獲得したのは3度目。

 

 前半はボールの失い方が悪くネガティブトランジションでも制すことができずスペツィアにカウンターを許したが、スペツィアが仕留められないぶんミランにも逆カウンターの機会があるがミランも仕留められないというオープンな展開。終盤は特に激しく、前半終了時に両軍の何人かは膝に手をついていたくらい消耗してしまった。

 疲労の影響かミスが多かったレビッチとコンディションが上がっていないジルーに替えてレオンとペッレグリを投入した後半はレオンのドリブルで左サイドからも攻められるようになると、早速効果が表れ先制点を奪う。しかし、追加点を奪えないでいるとバストーニに右サイドを破られる場面が続き、ヴェルデに左足を振らせてしまい追いつかれる。それでも、サレマがライン間で受ける作業を続けた結果が勝ち越しに繋がった。

 3試合連続で選手交代が的中しており、何れも若い選手の投入が鍵になっている。さらにこの試合で得点に関与したのは99年以降生まれの選手たち。レオン、サレマ、ブラヒム、カルル、ダニマル。そして、2点ともスコアラーの前で潰れ役を担ったペッレグリも忘れてはいけない。

 

 前半の攻撃は左サイドが死んでいた一方、右サイドはカルルとサレマで崩しのきっかけを作れそうではあった。カルルに寄せるバストーニの裏にサレマが入って受けるというのを繰り返していたので、9分のケシエのように3人目が絡む場面をもっと作れれば良かった。

 レオンが入って良くなったのは、前半のままだと相手に捕まりやすかったポジショニングの改善。前半はテオが幅を取ってもアンティストにぴったりつかれており、アンティストを押し下げたぶんのスペースも有効活用できなかったが、後半はテオが手前か内側を取り、レオンが開くことでマークにズレが生じ、レオンが足元で受けドリブルで打開。決勝点のようにサレマが左ハーフスペースまで移動してボールを引き出す場面もたびたび見られていた。

 中2日の連戦の影響か、走行距離はスペツィア101km、ミラン97kmと少なく、全体的にカウンタープレスの強度が不足している感も否めなかった。もっとボールホルダーに厳しく寄せてパスコースも塞ぎに行けるはず。

 ハイプレスは基本的には機能していたが、SBの攻撃参加には苦労した。失点はヴェルデに対してテオだけじゃなく、べナセルも寄せて2人で対応したかった。

 

 ダニマルがセリエA初先発初ゴール。父パオロの最後の得点から13年179日後、祖父チェーザレからは60年22日後。偉大な歴史を繋ぐ得点。ブラヒムのような間受けからのターンで攻撃を加速させるプレーはほとんどできなかったが、ブラヒムにはない高さが生きた。

 嬉しそうな父親。


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 レオンが好調を維持。ドリブルは無双状態にある。サレマも好調。前節の2点目のアシストやこの試合の決勝点のアシストなど決定的なプレーを連発中。

 カルルはミスが増え始めた60分くらいまでは良かった。カラブリアの離脱を穴にせずしっかりと埋めてくれた。カラブリアはブラヒムのユニフォームを脱がせないファインプレー。

 ケシエは復帰戦だったミリサビ封じのラツィオ戦以降は低調。パワフルさが見られない。一方、べナセルは調子が上がってきたように見える。よくボールに絡み、パスのテンポも上がっている。

 

 次は三度中2日でアトレティコ戦。サン・シーロチャンピオンズリーグが帰ってくる。サレマ、トナーリ、トモリ、テオの疲労具合は心配だがグループステージを勝ち抜くためには勝利が欲しいシチュエーション。

 

スペツィア

 イタリアーノの遺産もあるとは言え、新加入選手が多い中でチアゴ・モッタはよくやっていると思う。負傷者が復帰すればできることも増えそう。

 常に相手の背中を取れというプレー原則がありそう。

 左のバストーニ、サーラ、ギャシはローテーションする動きもあり捕まえづらかった。

 平均スプリントスピード時速35.56kmを記録したエンゾラは速くて強い。やっぱり良い選手。

 トゥールーズから加入したアミアンもアンティストも良さげ。

 

主審 Gianluca Manganiello VAR Daniele Orsato

 特になし。