自業自得記録地獄

主にACミランとセリエAに関する備忘録。

21-22セリエA第7節 vs アタランタ(A) Go ahead!!!

 7連戦のラスト。相手も同じく7連戦中のアタランタ

 アタランタは3勝2分1敗8得点6失点で7位。今季ホーム1勝1分1敗。得点数13位タイ。失点数3位タイ。シュート数7位タイ。枠内シュート数16位タイ。CK数3位タイ。セーブ数19位。枠に助けられた回数3回。平均走行距離5位。アクチュアルプレイングタイム19位。ポゼッションタイム14位。自陣18位。敵陣7位。今季は得点もシュートもポゼッションも少ない。

 マリノフスキーはシュート数14位タイ、キーパス4本でリーグ6位タイ、被ファウル数最多。パロミノはリカバリー数最多。フロイラーは平均走行距離3位。

 ミランは今季アウェイ全勝。枠外シュート数最多。

 過去20試合は7-6-7の五分。ピオーリ就任後はアタランタの2勝1分1敗。

 

incursore.hatenablog.com

 

アトレティコ戦後の4日間

 テオが前回の初招集に引き続きフランス代表に選出。今回はMF登録。

 トモリがイングランド代表に選出。楽しみ。

 フロレンツィが左膝の内側半月板を手術。復帰まで約30日。

 イブラが10月3日に40歳の誕生日を迎えた。ウサイン・ボルトからのメッセージやミラネッロでスタッフも集まってパーティー

 

先発&フォーメーション

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 ミランはケアーが復帰。メシアスが初めてのメンバー入り。ジルーは招集メンバーに入っていなかったが公式記録によるとベンチ入り。イブラ、フロレンツィ、クルニッチ、バカヨコ、プリッツァーリが欠場。コンティとジルーの代わりに招集されていたエル・ヒラリがベンチ外。

 アタランタはCLでムリエルが復帰するもゴセンスが負傷交代。トロイも急遽欠場。ハテブールも依然負傷欠場。

 

スタッツ&控え

Match Report | 2021-22 | 7ª Match Day | Lega Serie A

 

ハイライト


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流れ

 ミランはトナーリが右に降り、カラブリアとレオンが幅、サレマとブラヒムがライン間、ケシエが中央、テオはかなり中央に入っていく形でビルドアップ。アタランタはケシエにデ・ローン、トナーリにペッシーナが対応。

 ミランのプレッシングはレビッチがデミラルとムッソ、レオンとサレマは外切りでジムシティとパロミノにプレスをかけて、WBにはSB、ブラヒムがデ・ローン、トナーリがフロイラー、ケシエがペッシーナ、ケアーがサパタ、トモリがマリノフスキーというように後ろは人を捕まえる方法。アタランタはサパタが左、マリノフスキーが右に流れることで前線で時間を作ろうと試みる。

 19秒、アタランタのキックオフにプレスをかけて蹴らせて回収し、ケシエからサレマへ縦パス。サレマから中央に入ってきたテオが受けてパロミノとメーレの間を抜け出したカラブリアへスルーパスカラブリアの弱いシュートはムッソの正面だったが、横にこぼれたボールをカラブリア自ら押し込んでいきなりミランが先制。

 13分、トモリから中央で縦パスを受けたブラヒムだが、ペッシーナのプレスバックを受けたところでデ・ローンにボールを奪われる。デ・ローンからパスを受けたサパタがケアーをかわして右足でシュートを撃つがメニャンがセーブ。こぼれ球をマリノフスキーが詰めるがトナーリがブロック。

 

 アタランタは中に入るテオをジムシティが捕まえに出ていくようになる。

 18分、サパタを起点に左サイドから攻め込もうとするがうまく行かずに右に展開するとザッパコスタが中に運び左足でシュートを撃つがメニャンがセーブしCK。マリノフスキーのインスイングのボールをテオとトモリのゾーンの間でサパタがヘディングシュートもメニャンがセーブ。

 23分、トモリのスーパータックル後のこぼれ球をトナーリと同時に蹴った際に右足を痛めたペッシーナに替わってペッツェッラが入る。おそらくメーレが左シャドーの3-4-2-1に。

 41分、アタランタのビルドアップ。フロイラーにトナーリがプレスをかけ、後ろへのドリブルが大きくなったところをトナーリが奪いそのままムッソの逆を突くシュートを決めてミランに追加点。

 0-2で前半終了。

 後半からアタランタはデミラルに替えてコープマイネルスを投入。デ・ローンが3バックの中央か4バックのアンカーか。コープマイネルスがケシエ、フロイラーがトナーリ、デ・ローンがブラヒム、ザッパコスタがテオ、ジムシティがレオンというマーキングに変更。

 58分、ミランゴールキック。メニャンから右寄りのレビッチへロングパス。レビッチがペッツェッラに身体を当ててマイボールにしクロスを入れるとフリーのサレマがヘディングシュートを撃つがムッソがセーブ。

 77分、左のムリエルから中央に走り込んだイリチッチへパスが入るがケシエが奪い、こぼれ球を拾ったメシアスが左前方のレオンへ。レオンはジムシティにつかれていたがテオが落としを受けてカウンター発動。テオがゴール前まで運びメシアスかレオンか中途半端なパス。オフサイドポジションだったメシアスはスルーしレオンが右足を振り抜くとゴール右上隅に突き刺さりミランがダメ押し。

 81分、アタランタのCKはトモリがクリア。セカンドボールを拾ったコープマイネルスから左ハーフスペースを抜けるペッツェッラへパス。ペッツェッラの折り返しはザッパコスタへ。ザッパコスタがPA手前で右足を振り抜くが戻ったメシアスがブロック。しかし、VARが介入しOFRの結果、メシアスのハンドでPKに。サパタが中央上に決めてアタランタが1点を返す。

 92分、レビッチが中盤でボールロスト。パシャリッチから右のサパタへ繋ぎ、サパタがメシアスに仕掛けるがメシアスが対応。こぼれ球を追うサパタの足が前にいるメシアスに当たりメシアスが倒れるがファウルなし。ボールを拾ったサパタの折り返しをファーでフリーになっていたパシャリッチが冷静に決めて1点差まで追い上げる。

 2-3で試合終了。

 

ミラン

 計算された不意打ちで先制点。メニャンの活躍でアタランタの決定機を防ぎ、トナーリのしつこいプレスで追加点。さらにピオーリミランの十八番のロングカウンターでダメ押し。最後の2失点はもったいなかったが、ハードな7連戦の最後、アウェイアタランタ戦ということを考えれば、中4日空いたのも大きいが十分すぎる内容で勝利。特に、昨季最終節の対戦では自陣にブロックを組む守備的な戦い方で勝ったが、今回は普段通りの戦い方で内容も結果も上回ったことはさらなる自信を得る勝利になった。

 開幕7試合で19ポイントを獲得したのはスクデットを獲得した03-04シーズン以来。

 

 ザッパコスタとジムシティをレオンで留め、ケシエでデ・ローンを釣り出したスペースにフリーのテオを潜り込ませ、カラブリアダイアゴナルランアタランタのマンツーマンディフェンスに混乱を招く素晴らしい先制点だった。このプランは誰が考えたんだろう?これまで自陣のビルドアップでテオが内側に入る形は単発ではあったが、明確なプランとして組まれたのは初めて?

 71分のトナーリ、サレマ、レビッチの出して動くを続けたぐるぐるパスワークは見事。フロイラー、パロミノ、ペッツェッラを完全に手玉に取った。

 

 ケアーとトモリはサパタとマリノフスキーへの意識が強いぶん、2CB間にはかなり広いスペースが生まれることが珍しくなかったが、トナーリとケシエが臨機応変にカバー。14分、15分と立て続けにサパタが左に流れてケアーを釣り出し空いたスペースに飛び出す選手へパスという場面があった。どちらも相手のトラップミスに助けられた格好。

 PKはメシアスがすぐに戻ってシュートブロックに行ったのは素晴らしかったが、運が悪かった。DFの選手でも意識しないと腕は上がってしまうからオフェンシブな選手はしょうがない。2失点目はファウルを取ってくれればよかったが、そもそもレビッチの失い方が悪すぎた。サパタがクロスを入れるまで全員がボールウォッチャーになってしまったのは状況的に仕方ないか。

 

 全3得点を生み出し、ハードワークでデュエルとスペースカバーに奔走したダブルボランチ。トナーリはもはや言うまでもない存在感。ケシエはアトレティコ戦の汚名返上のハイパフォーマンス。先制点と決勝点の起点にも。早くミランの提示した額でサインすれば楽になるぞ。

 メニャンはセービングもフィードも素晴らしかった。ミラン31試合目にして初めてイエローカードをもらったトモリ。ペッシーナを止めたタックルなんかは見慣れてきた。ケアーは序盤はサパタを抑えきれず、コンディションが上がってないのかと思っていたら徐々にアジャストしていったのは流石。

 レオンは素晴らしいシュートで決勝点。ドリブルはこの試合も止まらなかった。レオンが1人では止められない存在になったことで、内側に入るテオやブラヒムに時間を与えることになる。ただ、意味のない時間稼ぎで無駄なカードをもらったのは残念。

 サレマは両チームトップの走行距離11.7km。いつもどおり攻守にハードワークで味方を助けた。調子が良いと近距離のワンタッチでのパスワークにミスがない。

 レビッチもハードワークでフル出場。ボールを持った時の判断など気になる部分はあるものの、走ってくれるだけでチームには大きかった。イブラとジルーが欠場続きだったCFの枠を埋めてくれたレビッチなしでは7連戦を乗り切れなかった。お疲れ様。

 メシアスは決勝点に絡んだが、アンラッキーな2失点にも関与するかわいそうなデビュー戦になってしまった。昨季のクロトーネで見られた運ぶドリブルと高い守備意識はこの試合でも見せてくれた。今後はブラヒムとサレマの負担を軽減する活躍を期待したい。

 

 IMW明けは再び7連戦。エラス・ヴェローナ(H)から始まり、中2日ポルト(A)、中3日ボローニャ(A)、中2日トリノ(H)、中4日ローマ(A)、中2日ポルト(H)、中3日インテル(H)。落とせない試合が続くが、イブラとジルーがコンディションを回復させて、メシアスが新たな力になれば決して難しいことではなくなるはずだ。

 

アタランタ

 圧倒的な運動量で全局面に関与するペッシーナの負傷交代が痛かった。

 マリノフスキーはボールを受けるためにめちゃくちゃフェイントを入れてスペースを作ろうとする。好き。

 ムリエルはまだコンディションが上がっていない感じ。

 

主審 Marco Di Bello VAR Rosario Abisso

 ハンドは不自然に身体を大きくしたというところだろうが、直接ザッパコスタのシュートがあの腕に当たっていたら文句はない。ただ、足でブロックしたボールが腕の方に飛んでいったとなると話が変わってきそうな気がするのだが。あとカードも要らない気がする。#ジャッジリプレイで取り上げて。

 2点目のサパタとメシアスの交錯はファウルを取るのが問題にならない捌き方だった。